mimi-fuku通信

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56年ぶりの「みなし否決」と、暫定税率再可決。

2008-04-30 22:07:40 | 政治・社会・時事

 
 ガソリンにかかる揮発油税の暫定税率を復活させる税制改正法案は、2008年4月30日午後、衆議院での本会議場で、ガソリン税の暫定税率維持を盛り込んだ
<租税特別措置法改正案>を、与党の3分の2以上の賛成多数で再可決しました。

 衆議院本会議では、民主党、社民党、国民新党は欠席。
 共産党は出席して反対票を投じました。
 よって、ガソリン税の暫定税率維持法案の衆議院本会議での投票結果は、
 賛成:337票、反対:12票でした。
 
 これにより、暫定税率は5月1日に、1カ月ぶりに復活することによって、
 4月1日より値下げしていたガソリン価格は、1ℓ当たり約25円値上げされます。

 同改正案は、2月29日の衆議員本会議で一度は可決しましたが、参議院では多数を占める野党からの審議拒否により、法案審議がいっこうに進みませんでした。
 これは、期限切れを狙った野党の政策で、このことにより、周知のガソリン価格の値下げが実行されました。
 仮に、野党が3月31日までに参議院で法案を否決してしまえば、
 即日中に、与党が多数を占める衆議院での再議決をされるために、
 審議を拒否することで時間を稼ぎ、ガソリン価格を一度下げることが、野党の狙いでした。
 参議院での審議が進まない以上は、政府与党にも手を出すことができず、今日までが過ぎていきました。
 (ねじれ国会。)


 そして今日、政府は憲法59条の規定(第4項)により、衆議院での議決から60日間たった4月29日以降、参院での可否が示されなかったことにより、「みなし否決」であると判断し、再び衆議員での再議決の手続きが取りました。

 これが、今回の騒動のあらましです。

 「みなし否決」を経て、衆院再可決による法案の成立は、1952年の<国立病院特別会計所属資産譲渡特別措置法>以来、56年ぶり2例目となるそうです。

 今後の展開としては、
 政府、与党は、道路特定財源を今後10年間維持する、
 道路整備費財源特例法改正案を5月12日に再可決する方針を示しています。
 (ただし、福田総理は、1年後、2009年4月1日をメドに、道路特定財源を一般財源化するための姿勢を明言しています。)

 民主党は、5月12日の政府与党の出方を確認後に、福田首相への、問責決議案を参議院に提出し、対抗するとの見方が有力です。

 「ガソリン価格の値上げに反対する声が多いということは、十分承知しております。しかし、一方で医療や少子化対策など社会福祉の充実を求める切実な声もある中で、果たして現在の歳入不足の状態をそのまま放置してもよいものでしょうか?国全体の財政をあずかり、国民の福祉、地方の景気にも責任を持つ私としては、歳入不足が継続するという無責任な状態を解消することは必要であると判断し、本日(2008年4月30日)、衆議院において歳入法案を可決し成立させることといたしました。」
 (福田総理の弁:4月30日、午後6時半頃)


資料/日本国憲法第59条(法律案の議決、衆議院の優位)

 第一項:法律案は、この憲法に特別の定のある場合を除いては、両議院で可決したとき法律となる。

 第二項:衆議院で可決し、参議院でこれと異なった議決をした法律案は、衆議院で出席議員の3分の2以上の多数で再び可決したときは、法律となる。
 
 第三項:前項の規定は、法律の定めるところにより、衆議院が、両議院の協議会を開くことを求めることを妨げない。
 
 第四項:参議院が、衆議院の可決した法律案を受け取つた後、国会休会中の期間を除いて六十日以内に、議決しないときは、衆議院は、参議院がその法律案を否決したものとみなすことができる(みなし否決。)

 *以上、今日のニュースのみを記載します。
   できる限り分かりやすく書いたつもりですが如何でしょうか?


ブログ内の関連記事へのリンク。

4月 2日 http://blog.goo.ne.jp/mimifuku_act08/e/f644cff7723fc8d5f9a82cd862a8d635

3月30日 http://blog.goo.ne.jp/mimifuku_act08/e/2ed7d2ca9acec34bb05cc9903bd8ab96

1月25日 http://blog.goo.ne.jp/mimifuku_act08/e/4d5fd825c6733d352f3b10c38a8c6593

 

コメント (2)
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