「あればいいな」では物は増える一方、「なければ困る」だけを買う。
そういうのが今のお手本らしい。
断捨離という言葉が流行って、世のおばちゃんらもぼちぼちと物を捨て始めた。
どうせそうやって捨てていくものって、なくても困らなかったのだ。
私たち夫婦二人なら今ある物も半分以下になるが、物収集大好きな母が同居なのでゴタゴタと物が多い。
結婚した時から必要な時に必要なものだけを買う、という私たちの持ち物は少ない方だと思う。
そんな私たちに小さなピンチが訪れた。
昔、二人のためにワイングラス2個組を買ったが1個が割れてしまった。
特に高価なものを求めたことはない。
ただ、安物でいいけれどもうちょっとスマートな方がいいなぁ。そんな感覚で見てしまうともう大変。
同じものは既に廃盤になったのか同じ店にはもうない。仕方ないので一回り大きいのを買った。
何年かは2個組と一回り小さいのが1個という3個でやり過ごす。
ところがもう一つを割ってしまった。よりにもよって一回り大きい2個組の片割れだ。
やれやれ、大小2個バラバラのグラスになってしまった。夫婦茶碗ということでオチをつけるか。
同様のことがシャンパングラスにも起こってしまった。
どうせ割れてしまうのだ。いいのはわかるけど高級品を買う気にもなれない。
しかしガラス製品、薄造りを安物には求められない。
田舎住まいもいいが、食器屋の一軒もない。
かといって量販大型店舗に気にいる物もない。
ワイングラウスのスタイルには意味があるらしい。
脚の細いのが好き、大きなお尻に魅力を感じる、ウエストのくびれにこそセクシーさを感じる。
そんな風に好み色々から生まれたわけではないということか。
さて、どの線で手を打つか。