みりおんの連載ネット小説

ラブコメ、奇想天外etc。一応感動作あり(かも?)

笑って泣いて驚いて。スッキリしちゃうかもしれないオリジナル小説のご案内。

私の創作書き物です。
コメディ要素を多く含んでおりますので、気軽に読んで頂けたら幸いです。
タイトルをクリックして下さいませ。
このブログでも読めますけど、順序良く最初から読めるように、
投稿している他サイトに飛んで読めるようになってます。

●ネットの恋人(全67話)

●突然の彼女(全45話)

●突然の彼女・エピソード2(全55話)

●突然の彼女3・ファイナルエピソード(全89話)

●ターニング☆ポイント(全5章)

●キスなんかしないでよ(全76話)

●時のイタズラ(全15話)

●あの日の9回ウラ(全40話)

●童貞じゃいられない(休止中)

●ネガティブな恋(全32話)

☆短編読切

●時代のローテーション

●宇宙人日記

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※尚、作品全ての無断コピー・転載・引用は堅くお断りします。
作品の権利は全て、作者である私(million_hearts、別名ヒロヒトJJ)にあります。

第3章 6話 私に狙われた彼(後編)

2011年07月07日 23時02分23秒 | K:童貞じゃいられない

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※下記の作品はコメディですがエッチ系の小説です。
 この手の話が苦手な方は必ずスルーして下さい。

              童貞じゃいられない
                
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                第3章 
         6話 私に狙われた彼(後編)

 付き合い始めて一カ月経っても、変態ドスケベな素振りなんて一度も見せない内海くん。
 実を言うと初キスはもうしちゃったんだよね。でも濃厚なやつじゃないんだ。
 彼がディープを望むなら喜んで受け入れるのに、実際はまるで中学生がファーストキスをするようなしみったれたキスでね。正直物足りないって感じかな。

 確かに内海くんは頼もしい部分もある。
 小っちゃなことかもしれないけど、外でごはんを食べるときの場所選びもテキパキしてるし、メニュー選びも即決するし、動きに無駄がないし、優柔不断ってことはないと思うんだよね。一緒に狭い歩道を歩いていても私を絶対車道側には歩かせないの。
まぁそれも基本といえばそれまでなんだけど、彼が本当にド変態とは信じ難い部分もあるのよね。
でもさ、表向きは紳士でも、中身はエロエロっていう男も実際は少なくないと思うわけ。だから私としてはまだちょっとは期待してたわけよ。
で、私から仕掛けてもいいんだけど、こんな清純っぽい付き合い方じゃ攻めづらいのよ。何か都合の良いきっかけがない限りは難しくって。少しでも彼がえっちっぽい姿勢とか示してくれたら、待ってました!なんだけどね(*≧m≦*)ププッ

 そんな中、絶好のチャンスがやって来たのは更に1カ月経った頃。やっとよね。
 私としてはこんなに受け身で辛抱したのなんて初めて。もうすごいストレスだった。
でもね、自分で言うのもなんだけど、ちょっとは成長したのかな?って思ったんだ。
だって昔の私だったらとっくに押し倒してたもん(*^m^*)ムフッ

 まぁ余談はともかくとして、そのチャンスが巡ってきたわけよ。
 それは二人でドライブを楽しんだある日の帰り道のこと。時刻はもうすぐ午後8時。
 彼の思いつきで、空港近くにあるちょっとした穴場の駐車場スペースに車を停めて。
ここホントにすごいの。離陸する飛行機が煌びやかな照明と共に真っ正面からやって来て、ふわっと浮いたかと思うとね、私たちの真上を轟音と共にスレスレ通り過ぎてゆくの。実際はスレスレじゃなくて、もっと距離があるんだろうけど、そう見えるわけ。
 真っ暗な夜の空間に、機体全体から発してる照明がとてもきれいでうっとりしちゃう。言い過ぎかもしれないけど、ファンタジーなUFOに見えなくもないみないな?
 二人で車から降りて、上昇してゆく飛行機の後ろ姿にしばらく観入っちゃったんだ。
 いくらエッチな私でも、この時は正直そんなこと頭からすっ飛んでたんだよね。
 でもそれが逆にこのあと一気にエッチモードに突入しちゃうの。なんとなくわかるでしょ?ムードってホント大事だわぁ(*’‐’*)ウフフフ♪

「きれいだったね」
と言いながら車の中に戻った私が、彼と目が合ったのを確認してから微笑んだ。
「だろ。ここ穴場なんだ。まゆに見せたいと思ってね」と微笑み返しする彼。
「ふうん……」
「なんだい?ふうんて」
「いろんな場所いっぱい知ってるのかなぁって」
「そう?それほどでもないよ」
 なんか含みのある言い方の彼。ホントのところ、『今まで付き合った女の子もみんなここに連れて来てたの?』って聞いちゃうとこだったけど、全てのムードをぶち壊すほど私もバカじゃないから、これ以上、余計なツッコミは入れずに口をつぐんだわ。
 ちょっとスネたりするのも効果的かもしれないけど、時間の浪費に過ぎないと思って。
でもね、目的のために私が黙ってばかりもいられないじゃない?ここは良い意味で大胆にならないといけないと思ったわけよ。
「ねぇ、キスして」
 もうこの場面は直よね。小声で可愛く言ってみたの。
 彼は返事もなしにそっと顔を近づけて……。誘惑作戦成功!
 
──長いキスだった。うん、結構長かった。
 でも……、でも物足りない。こんなキスじゃダメ。
 彼は唇からその中へは入って来なかった。明らかに彼の呼吸は乱れ始めているのに。
 そして私もこんなに期待してるのに……
 このままでは熱くなりかけてる私の思いがまたしても不完全燃焼になる。
 ここが攻めドキとついに判断した私。
「う…」
と声を漏らしたのは内海くんの方。それは私が強引に舌を入れたせい。
 なんて純情なんだろう。二十歳も超えた大人なのにこの程度のことで驚くなんて。
 彼が本当にドスケベで変態なのかわからなくなってきたけど、玲奈の証言もあることだし、ここは一応、彼は純情な変態ということで納得して攻め続けるしかないと思ってね。
ちょっと大胆かもしれないけど、彼の下半身に手を伸ばしてみたの。少し触れただけなんだけど、もうカチカチになってんのよ。しめたと思ったわ(*≧m≦*)ププッ

 上半身ではキスで舌を絡ませたまま。下半身では私が彼の熱い部分を指でゆっくり撫でてあげたら彼の鼻息が更に荒くなるし、
「うぅ…うっ、んあっ……んっ」
って絶えず喘いじゃってね、私も徐々に興奮してきちゃったんだ。
そしてついに、期待していたことが……起ったことは起ったんだよね……
               (続く)


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第3章 5話 私に狙われた彼(前編)

2011年02月28日 18時59分33秒 | K:童貞じゃいられない
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                5話

 1985(昭和60)年
 私に彼氏ができたのは二年ぶり。名前は内海剛介っていうの。
 彼には最近まで彼女がいて、私もよくそれは知ってたんだ。
 なぜなら、彼の元カノは私のバイト先の後輩でもある玲奈だったから。
 内海くんは玲奈のバイトが終わる頃、よく彼女を迎えに来てたんだよね。
 その時からいい感じの人だとは思ってたけど、さすがに付き合ってる最中の玲奈から彼を横どりしちゃうのはコクだなって思ってて。
 そんなもんだから、玲奈から突然彼氏と別れたって聞かされたときは、
(ラッキー!これって絶好のチャンスじゃん?)
って心の中ではガッツポーズしてたの。もちろん表情になんか出さないように気をつけたよ。ちょっと危なかったけどね。

 自分で言うのもなんだけど、私って隠しごとや争いごとは好きじゃないんだ。
 バカだと思われるかもしれないけど、玲奈に直接聞いたの。私、これから彼にアプローチしても構わない?ってね。
 本当はこんなことする必要はないんだけど、もしかして昼ドラみたいなドロドロの三角関係になったりしたら面倒でしょ?そういうの避けたいし。
 まぁ、でもすんなり玲奈の返事も全然OKってことで、内海くんには私の方から告っちゃったんだ。自慢じゃないけど、私って思い立ったら即行動のできる人なのだ!エヘン。

 あ、その前に玲奈が私にひとつだけ忠告みたいなことを言ってたの。勤務が終わって帰り支度してるときだったんだけどね。
「あの先輩、一応言っておきますけど、ゴーくん……いえ、彼はその……ちょっと変態ですから、気をつけて下さいね」だって。
「……は?」
 私、キョトンとしちゃったんだけど、別に驚くって感じじゃなかったんだよね。
「あ、先輩すみません。私、余計なこと言っちゃって……じゃあお先に失礼します」
 言うだけ言って、逃げるようにこの場を去った玲奈。
 別に謝ることなんてないのにさ。謝るくらいなら最初から言わなきゃ良かったのにバカな子。ってゆうか、ひょっとして彼女、私に嫉妬してちょっとした意地悪を言わずにはいられなかったとか?
(*≧m≦*)ププッ
 この時なんだか不思議と笑いが込み上げてきちゃってね。わかるかなぁ?
 それだけじゃないの。逆にそんなこと聞かされるとね、益々自分に自信が出て来てさ。

(ウフフ……上等じゃない。なんかうまくいきそうじゃん?)

 そうなの。実は私も変態なの。私、ノーマルなエッチってなんか物足りないんだよね。きっと玲奈はウブ過ぎるから彼とは合わなかったんだと思う。でも私はへっちゃら。むしろ望むところよ。もし何も仕掛けて来なかったら私から仕掛けてあげちゃうんだ。

 そんなワクワク感でいっぱいの中、付き合い始めた私たち。
 でも私から告った内海くんの返事が返って来るまでには一か月かかったんだ。
 玲奈と別れて間もないし、彼が傷心してたのはすぐ見てとれたから、私も無理強いはしなかったの。電話番号を交換して、その気になったらいつでも連絡してねって言っただけ。
 あとは運まかせだったんだけど、確信はあったの。
 その理由として、玲奈が彼の好みに合わせて服装を選んでるって聞いてたから、私も彼に会ったときは流行りのバルーンミニスカで迫ったんだ。最近はおニャン子が好きだとも聞いてたしね。
 とにかく、エッチな男性を落とすには刺激を与えておかないといけないの。ボクシングで言えば軽いジャブみたいなもんかな?相手が最終的にどうしようか迷ってるとき、必ず私のビジョンを思い浮かべるじゃない?そこが狙い目ってとこね。
 新風俗営業法とやらで、ノーパン喫茶ものぞき部屋とかも消えちゃって、世間の男の人たちみんな悶々としてるじゃない?まぁ、それはオジサンたちの話で内海くんはそんな所には行ってないだろうけど、玲奈と別れて悶々としてる部分では共通してると思うしね。
 そこを私があの手この手でほぐしてあげるの。楽しくなりそう( ・―・)むふふ♪

──あ、なんか私、人のこと言ってるけど自分の方が悶々としてるみたい(*v.v)キャ。
                 (続く)

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第3章 4話 私に恥をかかせた彼

2011年02月06日 19時09分05秒 | K:童貞じゃいられない
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                 4話
              私に恥をかかせた彼

 やっとロストバージンできそうな彼ができたと思った1985年の秋。
でも結局この恋愛はまともなものとは言えなくて終わってしまったけれど、男という生き物はしっかり隅々まで見極めなければならないと気づかせてくれた経験にもなった。

 ゴースケくんは優しかったし甘えさせてもくれた。
 けど……けど変態だった。
 21歳の私がまだ子供じみた甘酸っぱい恋愛を夢見ているのもおかしな話だけど、初めて本気で好きになった人がいきなり変態だったというのはあり得ない。
 決して私は自分の理想だけを求めるようなわがままを主張をしてるわけじゃない。
 人は誰しも欠点があるわけで、完璧な人間なんているわけないし、逆にそんな人がいたら私がついてゆけなくて、精神的に疲れることくらいわかってる。
 だけど私の中では変態はあり得ない。エッチな人と変態は違うと思う。

──なぜゴースケくんは車の中でばかりエッチするんだろう?

 破局のきっかけになったこの日も、コンポから安全地帯の曲、碧い瞳のエリスが流れてムードは決して悪くなかった。でもやっぱり車の中。
 ここは建物の中の立体駐車場。さっき交差点で横付けされたダンプのおじさんもいない。うす暗くて誰にも見られない安心感もあり、抵抗感のなくなった私は身をゆだね、彼の舌と指テクに陶酔していった。
コンポの曲がC-C-Bのロマンティックがとまらないに代わり、ムードが一変しそうになたけど、主題歌になっているドラマの影響のせいか、なんだか余計にエッチな気分になっちゃって、
「やん、ダメぇ!もうイっちゃう……イッちゃうよぉ~」
と恥ずかしい言葉を口に出し、体をのけ反らせてビクビクっと果ててしまう自分がいた。

 彼との仲がこじれたのはこの後に起きた出来事だった。
 トイレに行きたくなった私は彼にことわって、三階の立体駐車場から百貨店内の化粧室に入ったときのこと。
 便座に座りながら『車に戻ったらいよいよCまでしちゃうのかな?』
なんて考えていると、何やら人の足音がバタバタと近づいてきて、洗面化粧台の前で女同士のおしゃべりが始まった。
「すごかったねー。大胆ってゆうかさ」
「うんうん。でもさ、あんなとこでするなんて、声聞かれると思ってなかったのかな?」

──え?え?……なんかやな予感。もしかして; ̄_ ̄)

「聞かれるっていうか、見られたが興奮するタイプっているでしょ。それよきっと」
「えーっ?ウソ!離れたとこに車停めてたんだから見られたくなかったんじゃないの?」

──あ、やっぱり私のことだ

「窓少し開いてたじゃない。あれわざとだよ。ちょっと声を聞かせておいて見られるかもしれないっていうドキドキ感が刺激的なのよ」

──Σ|ll( ̄▽ ̄;)||l窓開いてた?そんな…

「見られていいなんて思うの、きっと男の方だよね?」
「どっちもよ。女の声も淫乱っぽかったし、声聞かれたいのよ」
「あー、だよね。AVみたいな声だったし」

──ちがーう!私はAVなんか出てないーっ!ヽ(`⌒´)ノ

「でしょでしょ?普通さ『ダメぇ、イッちゃうぅ~』なんて言わないっしょ」
「きゃははは(T▽T)ノ_彡☆ばんばん!ちょっとマネしないでよ」
「え?もしかしてナオミもエッチのとき、イッちゃう~って言ってたりして?」
「言わないよーそんな恥ずかしい言葉。もぉーあたしに振らないでー」

──∑(゜∇゜|||)ショック!ゴースケくんがイクときはちゃんと言えってゆうからそうしてただけのになんでよおぉー!

「でもあのカップル、一日何回エッチしたら気が済むんだろうね?」
「それを偶然何回も目撃した私たちもなんというか(*≧m≦*)ププッ」

──え?え?どういうこと?( ̄□ ̄;)

「信号待ちのとき、たまたまルームミラーで何気に後ろの車を見たときから変だと思ったのよ」
「ちえりはいつも鋭いよね」
「よく見たら誰でもわかるよ。助手席の女がせつなそうな顔で首を左右に動かしてるんだよ。それを運転席の男がニヤニヤ笑いながら見てるんだもの。男の手の位置は見えなかったけど、絶対に女のアソコに決まってるわ。キャ、私やらしいこと言ってる(*v.v)」

──ガ━━ΣΣ(゜Д゜;)━━ン!! ま、まさか……まさか横のダンプのおじさんだけじゃなくて、前に並んでいた車にまで見られてたなんて!

 私はこの日襲ってきた二度の極度な羞恥心と心の衝撃で頭に血が上り、目まいを感じたせいで、横の壁に体を軽くドンとぶつけてしまった。

「ハッ(゜〇゜;)誰かいるんじゃない?もう行きましょう」
「私たち、ちょっと声大きかったかな?」
「小声で話したつもりだけど私」

──いえいえ、あんたらは充分声でかかったわよっ!

 その後、私は数分間、ここに座ったままでいた。
 今すぐここを出たら、今の二人組がまだいるかもしれない。話からすると、間違いなく私は顔を見られている。
 そもそもこんな目に遭うのはゴースケくんのせいだ。
 エッチするならちゃんと家の中ですればいいのに、外でしかこんなことしないんだもの。
 正直、私のバージンをカーセックスで失うなんてイヤ。それは今もそう思っている。
 よし、決めた!Bまでなら許していた車の中も、これ以上はもうお断り。
 すぐ彼に言おう。車の中でするのはもうイヤだと絶対に言おう。
 そう私は意を決して、ゆっくりと化粧室から出た。
 更なる悲劇はこのすぐ後だった。
 立体駐車場へ歩いて戻る途中、背後から聞き憶えのある声が……

「ちょっとちょっと、あの子あの子、カーエッチしてた子よ」
「シッ!聞こえるってば。わかってるって」

───う!

 私の背筋に氷が走った。
──な、なんでまだいるのよおぉぉ!Σ(ノ°▽°)ノ
                 (続く)

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第3章の3話 車中が好きな彼

2011年01月21日 13時28分56秒 | K:童貞じゃいられない
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               3話
             車中が好きな彼

 知らないおじさんと目が合った。
「キャーッ!」
 うつろな目から一瞬にして素に戻った私は、慌てふためきながら目をそらし、私の体に触れてくるゴースケくんの手を振り払った。
「どうした?感じてたんじゃないのか?気持ち良くないのか?」
「だって……となりに見られてるんだもん。恥ずかしいから早く車出して」
「バカ言うな。まだ信号が変わってない」
「んもう~」
 鏡を見なくても自分の顔が真っ赤になってるのがわかる。私は両手を自分の頬にあて、助手席の窓から顔をそむけた。
 彼と歯車が狂い始めたのはこの時が大きなきっかけだったかもしれない。
 そして、それから別れるまでにはそう時間はかからなかった。

 内海剛介くんと付き合って4カ月、彼とのファーストキスはとっくに終わってるけど、初エッチにはまだ至っていない。
 実は私がまだバージンだということをゴースケくんにはすでに話してる。
 そのせいか、私のことを大事にしてくれているものと思っていた。事実、彼はとても優しいし、エスコートも上手。怒った顔なんて見たこともない。
 でも付き合っていくうちに、おやっ?と思えることが徐々に起きてきたのも確かなこと。
 そのひとつに、エッチなボディタッチが異常なほど頻繁で、日増しにそれが増えてゆく。
 これが上司なら完全にセクハラだけど、彼は恋人だから一応許せてはいる。
 これほどエッチなゴースケくんなのに、いつもSEXまでには至らない。
 いくらバージンの私でも、かたくなに拒んでいるわけじゃないのに。

 この日も二人でドライブ中だった。
 ゴースケくんが毎回リクエストするから、私はいつもミニスカート。
 彼は片手で運転しながら、もう片方の手で私の胸やスカートの中をいじるのが大好きで、ドライブするたびに必ずしてしまう行為になっていた。彼はこんなシチュエーションを常に求めているのかと、当然ながら疑問に思っていたのは確かなんだけど。
 最初は戸惑った私も、あまりに上手な彼の指テクにハマってしまい、危険運転の怖さも忘れて注意もせず、それどころか身を任せてしまう始末。
 自分自身がこんなに淫らな女だと気づいたのがショックなくらい、車中でエッチな喘ぎ声を漏らしていた。

 そんな中で起きた信号待ちでの出来事。
 ゴースケくんの手は私の下着の上から小刻みな刺激を与え、無抵抗な私は彼の愛撫に感じるまま、首を左右に振りながら「あんっ……あ、あ、ああぁ」と恥ずかしい声をあげていた。
そしてまさに、私の座っている助手席側の窓に首を向けた瞬間、少し高い位置のドライバー席から、知らないおじさんが見下ろす形でこちらを眺めていたというわけ。
「あーもうやだ。まだ信号変わらないのかな……」
「玲奈と目が合っただけだべさ?なんもわかんねぇって」
と軽く受け流す彼にカチンときた私は、真っ向から反論した。
「わかるよー。だって向こうは高い角度からこっち見てたんだよ。全部丸見えなんだよ」
 私がムキになってそう言っても、彼の口調に変化はなかった。
「もうすぐ車が動くから気にすんな」
 唖然とした私。
「ちょっと!人ごとみたいに言わないでよ。もう私、恥ずかしくて死にそう」
「大丈夫だって。偶然となりに停まった車なんて、二度と遭うこともないんだから」
「そんなこと言ったって……」
「気持ちはわかる。ダンプの知らないおっさんに、自分のイッた顔見られちゃったら恥ずかしいに決まってるし」
「イッてないもん!ゴースケくんのバカッ!」
 紅潮したままの顔でふくれっ面になった私。
 さすがにこの場の空気がまずくなったことに気づいた彼は、車が動き出し始めてからようやく謙虚になった。
「ごめんな。これから気をつけるよ。じゃあすぐどっか目立たないところに車を停めよう」
「うん。その方が……って……え?」

(ということは、これからどこかでじっくりエッチなことをするってこと?)

 私の予想は的中した。ゴースケくんは百貨店の立体駐車場に入り、3階まで上ったあと。店内入口から程遠い位置に車を停めた。そこは照明の灯りもそれほど届かない暗い場所。
 まさしくカーエッチをするにはとっておきの場所かもしれない。
こんな恥ずかしい思いをしたあとにも関わらず、この時の私は彼の予想できる行動を拒否するどころか、ドキドキわくわく感の方が完全にウエイトを占めてた。

──1分後
 キスから始まった車でのエッチは、二人唇を重ねたまま、彼がサイドレバーを引いてシートを倒し、得意の指テクで私を責め始めた。
「あ……ああんっ!んっ!はうぅ~」
 こんなシチュエーションに興奮してるせいもあり、私は簡単にイカされてしまった。
「ダメだなぁ玲奈は。イクときはイクって言わなきゃ」
 乱れた呼吸がまだ整ってない私に、ニヤッとしながらそう言い放つ彼。
「……ごめん。忘れた」
 なぜだかつい謝ってしまう私。
「じゃあ、もういっぺんやり直しだな」
「……え?」
 ゴースケくんの指が再び私の大事なところを小刻みに刺激始めた。
 今度は舌もたくみに使いながら……
                (続く)

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2話 ギャップのある男(後編)

2011年01月02日 22時45分09秒 | K:童貞じゃいられない
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                 2話
             ギャップのある男(後編)

 母の寝室の前を通って階段を上らないと、二階にある私の部屋には行けない。
 案の定というか、ちょっとだけ気になっていたことが現実になった。
 実はこのとき、母のボーイフレンドが寝室にいたから。
 うちは母子家庭だから不倫にはならないんだけど、母は十歳年下の彼氏にどっぷりハマっていて、彼氏が来るなりすぐ寝室へ直行し、あからさまにエッチが始まる。
 それはそれで構わないんだけど、母の萌え声があまりにも大き過ぎる。(^_^;)
 私はもう聞き慣れてるからいつも受け流しちゃうことができるけれど、たまたまうちに来た内海くんにとってはかなりな刺激になったようで。

「あぁぁああ~!んんっ!あっあっあん」

 ボーイフレンドはわりとテクニシャンらしく、母の喘ぎが大胆になったり小刻みなったりするのは、男のする愛撫に比例しているのがよくわかる。
 私がチラッと内海くんを見ると、すでに彼は自分の股間を両手で押さえていた。
「どうしたの?」と、わかっていながら興味本位に聞く私。
「この部屋……何?」と、わかっていながら私に聞く内海くん。
「内海くんの考えてる通りだと思うけど」
「ここ、美緒のお母さんの部屋だべ?」
「そうだよ」
「お母さん、具合悪くて唸ってるんじゃないのか?」
「それ、本気で言ってるの?じゃあドア開けて見に行けば?」
「いや、それはいいけど」
「ホントはそんなこと思ってないくせに」
「いやいや、そんなことは…」
「じゃあその押さえてる両手は何?」
 内海くんがビクンと反応して焦り出す。
「う……これはちょっと……」
「やっぱりわかってたんじゃない」
「てことはその、セッ……」
「そうセックス。うちのお母さん、エッチ大好きなの」
「Σ|ll( ̄▽ ̄;)||lぐはっ!そんなあからさまに」
 内海くんの両手は益々股間から離れなくなっていた。
「こんな所でこすらないでよね(*’‐’*)ウフフフ♪」
「バ、バカ。何言ってんだ。誰がそんなことすっかい!早く美緒の部屋行こうぜ」
 焦りながら否定した内海くん。
 彼はきっと私がいじった方が面白いかもしれない。

 私の部屋に来ても、内海くんは落ち着きがなかった。
「あー驚いた。美緒のお母さんすげぇな」
 やっぱり彼には強烈な刺激だったらしい。
「いつもあんなだし、私は慣れっこ」
「いつもなんだ……(^_^;)」

 こんな前座があった今、私が彼を誘惑するには何の苦労もいらない。私の思惑もすんなり進むから、母の一件はまさに好都合。
「ねぇ内海くん、聴くよりする方が好きでしょ?」
「え?」
「さわってあげる」
 私は内海くんのとなりに座り、そっと彼の膨張した下半身部分へ手を伸ばす。
 こんなスケベな彼が拒む気なんて毛頭ないことは一目瞭然。
 でもここで「さわってもいい?」なんて聞くと、心と口とは裏腹な答えが出るのはよくあること。私は一切、問いかけはしない方針でストレートに離しかけた。
「すごい。さっきより大きくなってるよ」
「そんなことは……」
「言い訳はいから。ファスナー開けるよ。下着の上からね」
「しょうがないなぁ。美緒は」
「へー、そんなこと言うんだ。じゃやめる」
と私が言うと、
「いやいや、やめろとは言ってないべさ」
と、うつむき加減で言う内海くん。

(わかってるよ。そう言わせたかっただけよ。(*’‐’*)ウフフフ♪)

「じゃ続けるよ」
「あ、あぁ」
 M度満点の内海くんに興味津々な私は、さっそく彼のアレを軽いタッチで上下にさすりながら、ときにはキュッと強弱をつけて握ったりゆるめたりを繰り返すと、
「あっ」とか「うっ」とかいちいち反応する内海くんがとても可愛く見えてきて、逆にちょっと意地悪したいような気にもなってきた。
 そんな私がふと思いついたこと。それは……

「内海くん、これ朗読して」
 私はテーブルに置いてあった読みかけの恋愛小説を彼に渡し、しおりの挟んである部分から読ませることを思いついた。もちろん私が彼の下半身への刺激を続けたままで。
 面白いことに、内海くんはすんなり言うことを聞き、本を手に取り読み始めた。こんな嗜好もまんざら嫌いじゃないらしい。彼のM度はかなり高いみたい。

「俊之は友美の肩を抱き寄せ、二人夜空を見上げ……あぅ」
「ダメダメ内海くん。『あぅ』なんて書いてないよ。ちゃんと読んで」
「う、うん。わりぃ」
 不思議なくらいに素直になる内海くん。まさにMの特性。
 朗読を乱そうと、彼の表情を見ながら下半身の敏感な部分に強弱をつけながら刺激を加える私。この時点で興奮してるのはむしろ私。
「満天の星空の中、愛し合う俊之と友美は……んぁっ!うっ」
「ほらまたぁ。我慢我慢!しっかり読み続けなきゃダメ!」
 内海くんの耐えながら朗読する顔がセクシーでたまらない。
 真紀から内海くんは早漏だって聞いてるから、鍛えてあげるには絶好のチャンス。
「そんなこと言ったって、美緒の手がだんだん早くなるからじゃ……うぐっ」
 ギュッと強く握るたびに大きく喘ぐ内海くんに、私は虜になりつつあった。
 下着の上からでこんな過敏なら、直接触ったら彼どうなちゃうんだろ?

「美緒、もう俺、イク……イキそうだ。あぁもう……」
「ダメよまだ。そんなに早くイッたら女の子にガッカリされるよ」
「あ……くっ……う……んあぁぁっ!」
「ダメ!下着の中で出しちゃったら汚れちゃう……」
「うぐっ!」
 内海くんの体が後ろにのけぞり、動きが止まった。
 言うまでもなく、彼はフィニッシュを迎えてしまった。ここまでわずか三分。

(ちょっと早すぎるかも^_^;)

 その後二カ月、内海くんと付き合ってはみたけど、いくら私が鍛えてあげても一向に早漏は治らず、何よりも彼は下着を絶対に脱がないから、セックスまでには一度も至らない。普通、男なら女の子にフェラしてもらいたくてたまらないはずだし、セックスだってしたいはず。なのに下着の上から触るだけで本当に満足してるんだろうか?理由を聞いても恥ずかしいの一点張り。それなら部屋を暗くしようかと言っても無駄だった。
 結局、しびれをきらした私が彼との幕引き決意することになった。
 私が一方的に彼を鍛えても、私自身の悶々としたストレスにしかならないから。
 外見から判断すると、グイグイ女性をリードするような締まった体をしているのに、実際は単なるドM男。
 今考えてみると、内海くんはきっと包茎だったから、私に見せたくなかったのかなーなんて思ったりもする。
 まぁ、これも今となってはひとつの良い思い出なんだけど。
                 (続く)

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第3章 ささやかな遍歴 1話 ギャップのある彼(前編)

2010年12月16日 12時51分01秒 | K:童貞じゃいられない
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              童貞じゃいられない

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第3章 ささやかな遍歴
                1話
             ギャップのある彼

 1990(平成2)年
 内海くんの披露宴から一夜明けた朝。というか起きたらもうお昼。
 ゆうべ二次会で飲み過ぎたせいもあるけど、ここまで爆睡するのも久しぶり。
 目覚めは悪くない。お酒にわりと強い私には、二日酔いの経験なんてない。
 ただし、ゆきずりの男と勢いでホテルに泊まちゃったときなんかは、二日酔いのふりをすることもある。その理由はただひとつ。私は起きがけの朝エッチが大好きだから。
 ちょっとした小芝居だけれど、これが結構楽しくてハマる(*’‐’*)ウフフフ♪
 けだるい体で、完全酔いも冷めきらぬまま甘えたふりをすれば、男は必ず興奮して私を抱く。そんな状態でなすがままにされる朝が、私にとっては限りなく心地よい瞬間。

 でも最近はゆきずりの男ともご無沙汰。今は気まぐれなSEXフレンドとも連絡がとれないし、ストレスも溜まる一方。これじゃ風邪なんてひかなくても体調が崩れてしまう。
 こうして悶々としながら起きた正午前、私はふと内海くんの顔を思い返したのだった。

──彼、昨日の初夜はうまくいったのかしら?

 私は両手を頭の後ろに組んで、もう一度ベッドにドサッと仰向けになった。
 別に内海くんとお嫁さんの初夜を想像してるわけじゃない。
 思い起こすのはそう、かつての私と彼の思い出。
 それはまだお互いが未成年だったころの話。そしてそれはまさに、彼が自分の童貞を私に捧げようとしている時でもあった。

 1983(昭和58)年
 
 高校を卒業すると、みんな一斉に車の免許を取ろうと教習所に殺到する。
 もちろん私もその例外ではなく、それは内海くんも同様だった。
 彼の存在は知っていたけど、学校ではクラスも違ったし接点もなかった。きっかけは真紀。私の親友でもある彼女を通じて言葉を交わすようになっていた。
 真紀は高一のときに内海くんとBまでしちゃったらしい。でもその程度のことなら驚きもしない。私自身、もう十四歳のときには初体験なんて済ませてるし。
 でも私が驚いたのはそんなことじゃない。真紀も内海くんもお互い彼氏彼女が別にいるにも関わらず、エッチが上手になるための練習として割り切っていたこと。
 さすがの私もわずか十六歳ではそこまでの精神状態には達していなかった。
 そしてその事実を知ることで、もうすぐ十九歳になろうとしている私は、内海くんに対して大胆な行動に出ることが出来たとも言える。
 実のとこ、彼はわりと私のタイプ。髪は当時のたのきんトリオを思わせるようなアイドルヘアー。二年くらい前までは横浜銀蠅に憧れてたみたいで、髪にグリースべっちょりのロックンローラー的な風貌だったのを、学校の廊下や登下校で見かけたこともある。
 とにかく私は内海くんにモーションをかけてみた。今現在、彼女がいようがいまいが、真紀との一件もあるのだから関係ない。私もちょうど彼氏が途切れたところだし、軽いスキンシップには内海くんがまさに最適。

「ねぇねぇ内海くん。今日のコース終わったらどっかでお茶しない?」
「ん?真紀と何人で?」
「真紀はデートがあるんだって。だから私と内海くんのデートってこと。ダメ?」
 私はこんなこと平気で言えちゃう人。もし断られたら「なーんだ、今日ヒマだったのに残念。じゃ景山くんか水野くんでも誘おっかな」くらいに言えばいいだけ。
 でも彼はまんまと私からの誘いに乗って来た。
 セクシーさにはちょっとは自信のある私。これまでにも彼には何気にボディタッチしたり、チラ見程度の思わせぶりな目配せをしたり、間接的なアピールはしてきたつもり。私の誘いが蹴られるなんてことは絶対ないと確信していた。
 まだ何もしてないのに、私の胸の中が徐々に熱く萌えあがっていくのがわかった。そしてそれは、高校時代からエッチないたずらで有名だった内海くんも同じだろうと、私は彼の表情から読み取った。
 この私の勘は、数時間後には正しかったことが証明されることになるんだけど、ちょっと私の思ってた彼のイメージとは違っていたことが明らかになる。まぁ、それはそれで色々と楽めた部分もあったんだけど。
──童貞。率直に言うと、あの内海くんがそうだったとは思いもよらなかった。
 真紀とBをしながら、しかも別に彼女もいたはずの彼がまだ童貞。この事実が私の行動をより大胆にさせることになる。

(私の自由に内海くんをいじれちゃう(*’‐’*)ウフフフ♪)

 元々、彼にはM性があったんだろうけど、実際まだドMだった私が、Sにも目覚めさせてくれたのが内海くんということになるのかもしれない。
 教習所の帰途から降り出した雨が私の思惑に味方した。
「内海くん、うち来ない?」
「親いないのか?」
「いるけど、私の部屋離れてるから」
 彼の下半身にわずかな膨らみが出来たのを私は見逃さなかった。
                (続く)
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13話 あわれゴースケ

2010年11月24日 19時09分36秒 | K:童貞じゃいられない

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 この手の話が苦手な方は必ずスルーして下さい。

               童貞じゃいられない

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                  13話
                あわれゴースケ

 突然の妹の第一声に、俺は飛び上がって驚いた。
 正確に言えば飛び上がるほどの思いということだ。
「ちょっとさぁ、これお兄ちゃんの洗濯物……うわーっ!やらしーΣ(ノ°▽°)ノ」
──なんということか!
 小春がカゴに入れた俺の洗濯物を持ち、開けたドアのそばに立っていたのだ。
「お、お、おまおま、お前っ!何で勝手に入ってくんだよ!」
 俺は密着していた渚子から素早く離れ立ち上がり、わけもなく腕や足を曲げながらラジオ体操まがいのことをしていた。
 渚子は慌てて胸元の服装の乱れを整えようと必死だった。
 薄々察しがつくはずなのに、気が利かない小春はすぐには部屋を出て行こうとはしない。普通なら目のやり場に困って出て行っても良さそうなものを、シャアシャアと言い訳まで言い始める。
「だって、洗濯機止まってたから早く干さないと衣類がシワになるじゃない」
 そう言われても俺はそっけない返事しかできなかった。
「あー、はいはい。わかったから」
「わかってないくせに」
 徐々に募るイライラ。
「てか、お前何で家にいるんだよ。友達んとこに行くって言ってたべや」
「学校帰りに直接行くなんて誰も言ってないでしょ。ちゃんと着替えてからだもん」
 
(全くこいつは、こんなときにいちいち一問一答しなくてもいいものを……)

「そんならちゃんと前もって教えておけってんだよ」
「そんなこと……」
 言いかけた妹の言葉が途切れた。さすがの小春も今の空気を感じたのか、どうやら長居は無用と判断したようだ。それもやっと。
「はいはい。今度からそうします。私も忙しいからもう行くよ」
「おう、そうしてくれ」
 きびすを返した小春が部屋を出て、ドアを閉めようとする直前、不意に顔だけこちらに覗きこみ、不敵な笑みと興味津々な表情をあらわにしながら言い放った。
「お兄ちゃんだって、ちゃんと鍵しとけば良かったでしょ。そしたら好きなだけエッチなことできるのにさ。ウフッ」
「なっ……」
 焦りまくりの俺は、絶句とも言える言葉しか出なかったが、ふと渚子を見ると意外にも冷静で、やれやれといった風な表情で俺と目を合わせた。
「ごめんな渚子。まさか妹がいるとは思わんかったんだ」
「いいよ別に。ビックリしたけど親じゃないから」
「そっか……」
「ゴーくんの妹だって、あんなに可愛いからきっと彼氏いるよ」
「そんな情報聞かないけどなぁ」
「もうエッチだってしてるかも」
「まさか!俺を出し抜いてそんなことは……」
「その考え方、なんか変(^_^;)」

 その後、妹騒動もなんとかおさまり、俺はこの場を仕切り直そうと渚子に顔を近づけた。
「ちょっと待って!」
「(・_・)ン?」どした?」
「ゴーくんの妹も言ってたでしょ。洗濯物はすぐ干さないと」
 そう言って渚子が立ち上がる。
「そんなのあとでいいって。どうせ俺のだから」
「めんどくさいだけでしょ。私がやったげるから」
 渚子が洗濯物の入ったカゴに手をつけた。

(゜〇゜;)ハッ!しまった!

 とっさに思い出したマヌケな俺。今そのカゴの中を見られるわけにはいかないのだ。
「あー、それは俺がやるってば」
 そう不自然に叫んで渚子の片足をつかんでしまったため、彼女は前のめりに転んだ。
しかも最悪なのは、すでに片手がカゴに引っ掛かっていて、渚子が転ぶと同時にカゴも倒れ、洗濯物が床にぶちまかれてしまったのだ。
(うっ!)
と、心で呻いたのは俺。
 どうしてこんなにタイミングが最悪なのだろうか。
 カゴから真っ先に飛び出ていたのは、まさに真紀のパンティそのものだったからだ。
 当然、渚子がそれを見逃すはずもなく、むしろパンツをつまみながら起き上った。
「これ誰の?」
 横目で俺を見る渚子。
「それは……うちの母ちゃんのではないことは確かだな(^□^;A)
「じゃあ、あの可愛い妹のだね」
「あ、そうそうそうそう。俺、あいつのパンツ見ないからわからんけど、きっとそう」
「……」
 この度重なる俺の不自然な言動が疑いを招いた。
 最初から冷静に「あぁ、妹のパンツが混じってたのか」くらいに言っておけば良かったものを。今更もう取り返しがきくわけでもない。
「俺があとで小春に返しとくから……まぁこっち来て座れよ」
と言っても後の祭り。
「ウソ!」
「ウソじゃないって」
「この下着誰の?妹のじゃないでしょ?」
「い、妹のだって。そ、そういえば小春の風呂上がりに見たことあるし」
「へぇ。実はね、アタシも見たことあるの。この柄の下着」

Σ|ll( ̄▽ ̄;)||l

「この前の体育の授業のときにね」
「たいく……?(・.・;)」
「着替えのときに見たの」

(〇o〇;) ギクゥゥゥ!!

「この下着、真紀が履いてたよ」

ガ━━ΣΣ(゜Д゜;)━━ン!!

 ここにひとつの恋が終結した。 
            (続く)

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12話 快楽と冷静の間

2010年11月17日 14時57分09秒 | K:童貞じゃいられない

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             題名:童貞じゃいられない

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                 12話
              快楽と冷静の間

 最初に仕掛けていたのは俺だったが、少し遅れて渚子からのアプローチも始まっていた。
 今までこんなことは一度もなかったから、一瞬驚いた俺だが、そこは態度に見せないように心掛け、この絶好のチャンスを必ずものにしようと心に誓った。
 
 お互い敏感に感じる箇所へのボディタッチ。しかも唇を重ねながらの行為に興奮度も増すばかり。俺の手は渚子の胸に。そして渚子の手は俺の堅くなった下半身の熱い部分に。
「すごい……大きい」
 唇が少し離れたときに彼女が薄目を開けて俺にそう言った。
「渚子のエッチ」
 俺がニヤッと笑って言うと、
「そんなこと言うんだったらもう触らなーい」
と、渚子はその手をすぐに引っ込めた。
「え?別にやめろとは…」
──ヤバい。余計なこと言っちまった。
「アタシ、そんな言い方されるのあんまし好きじゃない」
「ご、ごめん。俺が悪かった。もう言わない。言わないからその…」
と、俺が先の言葉に詰まったところを渚子が突っ込んだ。
「え?言わないからその…って何なの?」
「だからそのさ、えっと……続きをちょっと…」
「続きって?つまりどういうこと?」
 渚子がいたずらっ子そうな目をしている。
──はぁ、なるほど。
 つまりは俺の言いたいことをわかった上で訊ねているのだ。でもまぁ、とりあえずは腹を立ててはいないようで、その点では助かったと言える。
 なんだか主導権が渚子に移っているような気もしつつ、俺は渚子の質問に答えていた。

「そのさ、渚子が……触ってみたいってんなら、俺は全然構わないけど」
 渚子が短い溜め息をつく。
「そうじゃないでしょ。アタシじゃなくて、ゴーくんでしょ」
「な、なにを……?」
 渚子の意外な強気に少し驚いた俺。
「男の人ってみんな、アレ触ってもらいたいんでしょ?」
「いや別にそんなことは…」
「正直に」
「まぁ、ちょっとは……」
 渚子がクスッと笑う。
「最初からそう言えばいいのに」
 彼女の言葉に確信を得たスケベな俺は、つい調子にのって余計なことを言ってしまう。
「渚子は、その……舐めたりできるのか?」
 渚子の目がまあるく見開いた。
「ちょっと!ゴーくん何言ってんのさ」
 渚子が俺の肩をパシッと叩いた。顔はもう真っ赤になっている。
「ちょっと聞いてみただけだべ。してくれとは言ってない」
「ゴーくんこそすっごくエッチじゃない。そりゃ前からわかってたけど……うっ!」
 俺はつべこべ言う渚子の口をキスでふさいだ。肩に手をまわし、さっきよりも少し強めに吸引した。すると、彼女はキスに対しての抵抗は全くなく、逆に部屋で二人きりのシチュエーションに陶酔してゆくようにさえ感じられ、俺に身を任せているかのようだった。

 更に高まってゆく興奮の中で、つとめて冷静を保ちつつ、俺の右手は渚子の胸のふくらみから下半身の秘部へと移動しつつあった。
「あ…」
 秘部に触れた瞬間、渚子から漏れるセクシーボイス。俺の下半身も更に硬直していた。
 そしてまさに、そのタイミングで彼女の手も俺の硬直した部分を力強くギュッと握りしめたのだ。
「う!」
 それは驚きではなく、脳天にまで響いたあまりの快感に、俺の漏らした声が呻きに変換されたのだった。
「ウフ。男の人も声出すんだね」
と、不意に渚子からも真紀と同じことを言われ、自分のMッ気にこっ恥ずかしくてたまらなくなりながらも、急激に押し寄せる快楽には到底勝てるものではなかった。

 全ては順調に進行していた。
 多少の不安材料としては、俺が先に果ててしまわないことだった。
 そう。俺の童貞喪失を実現するにはかなりの忍耐が必要なのだ。そのためには自分が受け身ではいけない。念入りな愛撫で、渚子の体も精神もとろとろにとろけさせておかなければならないのが絶対条件なのだ。
「あ……あぅ……あん」

 そしてまさに今、官能小説とエロ漫画で培った知識と技術が功を奏し、花を咲かせようとする直前にまで来ていたのは確かだった。
──そう。確かだったのに……
                 (続く)


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11話 念願の初体験?

2010年11月01日 23時07分07秒 | K:童貞じゃいられない
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                 11話
               念願の初体験?

 計画は良い流れで進行していた。
 誰もいない俺の家に渚子を部屋まで案内し、買い置きしていたメロンアイスを冷蔵庫から持ってくる。当然、渚子の好物だということを熟知した上でのことだ。
 さすがに、ムードもなしにいきなりエッチするわけにもいかないので、二人で雑談しながらそれを食べ、コンポでニューミュージックを聴く。頭の中ではどのタイミングでキスをしようかと、そればかり考えながら。
 コンポは以前、従兄のアニキから譲り受けた音質の良い上物で、俺がリラックスするには非常に役に立った。ただ、かけた曲があくまで俺の好きな女性アイドルばかりなもんで、渚子が心地よく聴いているかは疑問だった。
「ごめんな。渚子の好きな近藤真彦(マッチ)の曲がなくて」
と、気をまわして言ったことが、逆に自分の首をしめることになった。
「え?ゴーくんアタシがマッチ好きだってどうして知ってるの?」
「Σ|ll( ̄▽ ̄;)||l」
(そうだった。これは真紀から聞いて知ったことだった)
 非常にマズい事態だが、ここで迅速に対応しなければ怪しまれる。
「ほら、こないだ言ってたべや。マッチが好きだって。俺、聞いてたぞ」
「アタシから?」
「あぁ。間違いなく聞いた」
 ここは自信を持って言いきることが大事だ。
「そうだったっけ?……そっかぁ、そうだったかもね」
(よし、いい方向性だ)
「たいして重要なことじゃないから憶えてないだけだろ」
「うん……きっとそうだね。アハ。でも記憶力には少し自信があったんだけどな…」
「まぁ気にすんな。誰でもそんなことくらいある」
「うん…」
 一瞬ひやっとしたが、渚子からはそれ以上のツッコミもなく、事なきを得た。
 さっきキッチンへ行ったついでに、あらかじめ用意していた俺の洗い物と、真紀のパンツも洗濯機にかけている。全ては順調に進んでいた。

 だがここで俺は気づく。 
 部屋の小テーブルに向かい合って座る俺たち二人。これがいけない。
 うかつだった。最初にアイスを食べるときから並んで座るべきだったのだ。
 渚子は俺のベッドサイドに背をもたせながら床に座っているのだから、俺がとなりにいればごく自然に、キスからボディタッチへと仕掛けることができる絶好のチャンスだというのに。
 もし今の状態から俺が急に立ちあがり、渚子のとなりに座り直すのはあまりにも不自然。まるでヤリに行く態勢が見え見えだし、渚子もきっと警戒する。
 一体どうしたらいい?答えは今すぐ出さねばならない。
 要は、どうしたら不自然に思われないで渚子のとなりに座るかだ。
 にわかな緊張で喉も渇いてきた。とりあえずここは何か飲み物でも……ハッ(゜〇゜;)

──そうだっ!これだっ!

 天から降って来た些細な知恵。大げさな表現なのはわかってる。
 俺は飲み物を取って来る口実をつけてキッチンへ行き、冷蔵庫からオレンジジュースを見つけ、グラスと共に部屋に運ぶ。そしてそれらをテーブルに並べて置くと同時に、渚子のとなりにごく自然な形で腰を落ちつけることができたのだ。
(よっしゃあ!これでいよいよ本番だべ!)

 ジュースで乾杯する俺たち。グラスをカチンと合わせて一息に飲んだ。
 二人とも、テーブルにグラスを置くと、自然に微笑みながらお互いを見つめあう。
 近づく顔と顔。コンポから流れる曲は松田聖子のシングル、風は秋色。

 あなたの腕の中で旅をする♪
 Oh、ミルキィスマイル抱きしめて♪
 やわらかなその愛で♪ 

(おぉ~!この歌詞タイミングピッタシやんけっ!)

と、心踊りながらも表向きは出来る限り冷静を装う。
 渚子が徐々に薄目になる。明らかにキスを受け入れる態勢が整っている。
 俺もこの場面で目を閉じ、そっとキスをした。
 重なる唇。そのままの状態から、俺はそっと彼女の肩に手をまわし、更に強く唇を密着させた。ここで舌を入れるべきかと、若干の迷いは生じたが、今はまだ入れないでおこうと思った。それにはもっとエッチな気分にさせないといけない。
 俺はお互いの唇をほんの少しだけ離してはまた重ね、それを何度も繰り返した。
 まぁ、手っ取り早く言うと、チュッチュチュッチュしたということだ。
「んふっ…」
 彼女の口からセクシーな声が漏れる。
(よし、いける!今日は絶対いける!)

 この勢いに乗って、俺は渚子の胸を優しくタッチし、敏感なその先端部分を人差し指で円を描いた。ゆっくりと…そして時折小刻みに。全てはこっそり読んでいたエロ雑誌や官能小説からの知識だ。
「あん…」
 唇が少し離れた瞬間に、渚子から漏れた声。
(やった!間違いなく渚子は感じている!) 
 確信と共に、俺の興奮度は一気に昇り詰めていったのである。
                 (続く)

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10話 放課後の誓い

2010年10月20日 13時05分59秒 | K:童貞じゃいられない
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                 童貞じゃいられない

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                    10話
                  放課後の誓い

 あの時からイヤな予感はしていた。
 それは俺が学校の廊下で、真紀と立ち話をしていた姿を渚子(なぎさこ)に見られた時。
 別に楽しく話し込んでたわけじゃなく、ほんの短い用件に過ぎなかった。
 理由は単純。前日持ち帰ってしまった真紀のパンティのことだ。
 実はというか、やはりと言うべきか、家族のいる中で真紀のパンツを洗濯するチャンスなどなく、この日返すことができなかったのだ。
 普段から母親任せの洗濯を、急に俺が自分ですると主張するのも、不自然過ぎて言い出せなかったというのが正直なところ。
 そんないきさつを真紀に説明していたところに渚子が通りかかり、立ち止まった。
 当然のように彼女の目は疑いのまなこそのもの。
 だが、そこは真紀の機転が利いていた。
「あ、渚子。ちょうど良かった。今ね、あんたと内海くんのおのろけ話を聞いてたんだよ」
「おのろけ?」
「うん。内海くんはね、渚子と一緒に帰れない日はとーっても寂しいんだって」
 そう言って俺に合図を送るようなチラ見をする真紀。ここは白々しくならないような芝居が要求される場面だ。
「そんなこと大きな声で言うなや。恥ずかしいべや」
「でもそうなんでしょ?」
「さっきそう言ったべ!何度も聞くな」
「あーごめん。つい野次馬根性で人のこと聞きたくなっちゃうの私」
「俺も真紀の彼氏のこと根掘り葉掘り聞いちゃろか?」
「いいよ。私全然平気。だから内海くんも正直に答えるんだよ?」
「もうほっとけ」
「あーまた照れた。じゃあもうわかったからいいよ。あんまり苛めても渚子に悪いし」
 渚子は俺と真紀のやり取りをキョトンとした顔で見ていた。
「ごめんね、渚子。私、これから彼と待ち合わせあるから行くね」
「う、うん…」

 アドリブの小芝居がプロ並みな真紀。内心すげぇと感心しきりな俺だった。
 そういう俺も、アドリブ返しをなんとか噛まずに済み、いらぬ疑念は免れたようだ。
 おかげでこの場は何事もなく、俺は部活の終わった渚子と帰りを共にしたのである。

 この日の俺には作戦があった。そう、今日こそは渚子を俺の部屋に招き、童貞とおさらばしてしまおうという重大なイベントの計画だ。
 母親の今日のスケジュールは、遅番のパートで帰りも遅い。
 妹の小春は、友達の誕生パーティーにお呼ばれしていて、これまた帰りが遅い。
 まさに今日は最高の日であり、絶好の日なのだ。

 しかし少々面倒なこともある。昨日持ち帰った真紀のパンティを今日中に洗濯しなければならないことだ。
 でもプラス思考で考えれば、家に家族がいないということは、洗濯も楽勝で出来るということだ。俺の洗濯物と一緒に真紀のパンツも混ぜ込んで洗ってしまえば何の問題もない。
 
「渚子、これから俺んち来いよ。今日は家に誰もいないし」
「行っていいの?」
「全然OK!」
「そういえばまだゴーちゃんの家、いっぺんも行ってなかったもんね」
「来るべ?」
「……うん。じゃあ、行ってみよっかな」

 気付かれぬようにほくそ笑む俺。よしよし、まずは幸先順調。
「ゴーくん、なにニヤニヤしてるの?」
(ゲッ!Σ(・ω・;|||気付かれてた……(^□^;A)
「そ、そんなことないって。俺はいつもこういうニコやかな顔だし」
「フフッ。そっかぁ…」

 苦し紛れな言い訳を悟られたのか、渚子にフフッと笑われたのが気にはなったが、幸いにも渚子からの突っ込んだ質問はなかった。
 よしっ!今日の俺はついてる。テレビで朝の占いコーナーは観て来なかったが、きっと俺の運勢はいいに違いない。
 あとは実行あるのみ。勇気と行動力をもって突き進むだけ。
 ついに俺の童貞喪失までのカウントダウンが始まる。いや、もう始まっているのだ。
 俺は誓う。今日は先にイカない。絶対に!渚子を徹底的に愛撫して、トロトロにさせてイカせてから……う、ヤバい。考えただけでアソコが立ってきやがった。
「ちょっとトイレ行って来るから待っててくれ」
「え?う、うん」
 俺はやや前かがみになりながら大便用のトイレの中に駆け込み、溜め息をついた。
(ダメだ。我慢できねぇ!)
 そう心で叫んだときにはもう、俺の手は自分のアレを激しくピストンさせていた。
 
 反省はいつも事が終ったとき。ひとりえっちの虚しさが沸き起こるのもこのとき。
 でもここでメゲてるわけにはいかない。頭の切り替えが必要だ。
 そうだ!プラス思考に考えれば、ここでいっぺん抜いたってことは逆に好都合。俗に言う早漏的な事態に陥る確率が減るということだ。

 俺は一気に自信が沸いてきた。変な話だが、ひとりえっちをする前よりも。
 ちょっと回り道はしたが、今日はなんとしても渚子との初体験を成功させねばならん!
と、ここで俺は下らないダジャレを思いついてしまう。
「性交を成功させる!(*≧m≦*)ププッ」

 明らかに渚子にはドン引きされてしまうこのダジャレ。
 決して彼女の前でゃ口にするべきものではないと、この場で封印した俺だった。

              (続く)
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