朝、我が家仮設のお仏壇の前で、いつものようにお線香をあげ手を合わせた。
義父の遺影の前で目を閉じ、夫、長女、彼、息子、愛ちゃん、ひろと、次女、展くん、なつめ、顔描きながら。
夫の母、実家の母、なつめを産んだ病院で出合った知人の先天性の不治の病で入院していた
四ヶ月の赤ちゃん、みんなを思い描きながら手を合わせる、それが日課になっている。
(昨日は一日ありがとうございました。 今日もよろしくお願いします)と。
最近は、姉の家族、妹たちの家族、ご縁のあった娘や息子のパートナーの家族の人たちの顔も思いながら、手を合わせる。
「毎朝、毎晩それぞれ子供ら五人の顔、一人一人頭に浮かべて仏さんに拝んどんよ」
娘時代、田舎から上京した頃から良く聞かされていた母の言葉。
今でも言う、何かことあるごとに。
「おじいちゃんにお願いしとるけんね、子供や孫らを守ってやってつかーさいよ・・言うて」
お弁当作りの次女を待つ、まだ冷んやりとした空気のなかのリビング、座って目を閉じ手を合わせる、
私のゆったりと落ち着く、心静かなひととき。
母と同じことをしながら、しみじみと今まで守ってきてくれたことへの感謝が目から溢れそうになる。
今日は義父の月命日。 お酒が飲めなくて珈琲が唯一好きだった父へお決まりのデミタスカップで、
暑かった九月と違い、ホットにして供えた、ミルクもたっぷり目。
働いていた一年前までは、毎朝シャワーをしていたし、二人暮らしだった精もあって、
毎月25日は朝シャワーのあとバスタオルを巻いて、お仏壇の前で私は着替えていた。
「義父さん、ちょっとだけよ~」なんて年甲斐もなく。
64歳にして亡くなった若き義父へのサービスに。(その頃は、ちらっと笑っているかのように見えた
義父の写真、今ならもうええで・・って言うかも、同居になって大分太めだし)
今日は実家の兄夫婦の真珠婚式、30周年である。
事前に姉や妹たちと相談して、枯れない花、薔薇のブリザードフラワーを送った。
意外や義姉からお礼の電話があったお昼、兄がいる・・なぜ?
「こんなめでたい日に仕事なんかしとられんわい」有給をとって、花束を買って帰ったそうである。
母をみてもらっている義姉の為に、一日を共に過ごそうと言うのである、兄貴ご馳走さま。
今日25日、なつめは三ヶ月を迎えた。 日々順調に成長している。
最近は夜もたっぷり寝て、昼間も一人遊びをする時間増え大分手がかからなくなった。
大きな声を出し、微笑み返しをするなつめを見ると、どうしても生まれた天神まつりの日、もしかして、
この世にいなかったかも・・そんな思いがよぎり、生まれて来てくれてありがとう・・そんな思いになる。
心配をかけた分、色々な人たちから愛情をいっぱいかけてもらっているような気がする。
合わせた手の中に込める思い。
「お母さん、今度は私も・・守るね」