小泉氏はなぜ郵政民営化にあれほどの執念を燃やしたか

花岡信昭
郵政民営化、そういえばみんな反対だった
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そもそも、小泉氏はなぜ郵政民営化にあれほどの執念を燃やしたか。「官から民へ」「国から地方へ」を軸とする小泉構造改革路線を象徴する課題として最もふさわしかったというのは、建前論である。

 小泉氏は祖父、父を政治家に持つ3世だが、父の急死で出馬、弔い合戦に臨んだものの落選する。祖父は逓信大臣などを務め、地元横須賀の特定郵便局長らの世話もしてきた。にもかかわらず、郵政票が別の議員に流れたというのが初回落選の要因であった。

 自民党内の事情通によれば、「郵政民営化論はあれ以来のトラウマ。郵政業界に手を突っ込むのが悲願だった」というのである。そして政権の座について、「民営化、是か非か」という単一争点を掲げる「劇場型選挙」を展開するに至ったのだ。

 そう考えると、麻生首相の発言が自民党の一部では好感を呼んでいるとまではいわないまでも、一定の理解を得ている実情が分かりそうな気もする。政治の世界、表面的な事象だけにとらわれると、裏が読めなくなるのだ

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