心向くまま徒然徘徊紀

思うままに思い、思うままに徘徊し追憶・追記を重ねていきたい。

そんなある日!

2019-05-11 15:11:41 | 文芸

AはK子と放課後デートすることを約束した。

冬の夜長はAにとって妙に落ち着かない夜だった。

 

夜が明けた。

今朝は清々しかった。

空高く筋雲が幾筋化地平線に向かって伸びていた。

楽しかった高校生活も卒業式がまじかに迫っていた。

 

朝からの授業はAにとって

集中できない一日となった。

一日中ボーっとしていた。

 

「あ~かい~い夕日が校舎を染めた~」

卒業式当日みんなで歌おうと練習しているようだ。

 

 Aは1枚の手紙を書いて懐にしたためていた。

「あなたは私にとっては真っ赤な一輪の花、掛け替えのない華です」。

「卒業してもずっと友達でいてくださいませんか?」。

この様な内容だった。シンプルでありふれているけれども

Aにとっては精いっぱいの勇気と今の気持ちの表現だった。

 

授業が終わると、

約束していたJRのとある駅の待合室に向かった。

わくわくドキドキの連続だった。

待っている時間が気がどうかなるほど長く感じられた。

 

 30分程立っただろうか?

らしき姿が見えた。目を凝らして再度確認した。

やはり彼女に間違いなかった。

 Aは微笑んだ!彼女はにこっとして、

落ち着いた様子だった。

待合室のソファーに二人で並んでしばらく談笑した。

というかAはあった瞬間から、我を失っていた。

舞い上がってしまっていたのだ。

 

「友達になっていただけますか?」再度返事を促した。

「友達ならいいわ!」と返事が返ってきた。

 胸がキュンとして、動悸が高鳴った

  「良かったら一緒に帰りませんか?」とAは切り出した。 

コックリ頷きながらK子は立ち上がった。

まるで歩いているのに宙に浮いたようだった。

 

 

 

 

 

 

 


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