いっちゃんの~急性リンパ性白血病・闘病記~

625の素敵な天使たち・・・出会いと別れ・・・心からありがとう・・・

CV手術 No1

2008-04-04 00:20:52 | 入院生活・No3
いよいよ、今日はCVの手術の日。
手術は午後からになった。
朝は、小さいパンが出ただけ。
「もっと食べたいのに!」
パン好きのいっちゃんとしては、物足りない様子。

水分は11時までしか取れない。
飲まず食わずで待っているのも辛いだろうと、カードゲームをして過ごす。
二人でやるのは、何かと大変だが、いっちゃんが嬉しそうなので、ま~いいか。

「カテーテルを入れる」と言われたが、どこから体の外に出てくるのか、
どんな風になっているのか、わからなかったので担当医に聞いてみると、
外科の先生を呼んで来てくれた。
絵にかいて分かりやすく教えてくれた。

ケアの仕方は、後で看護師さんと練習するらしい。
家で消毒するのは、私がやることになる。

バァバが来て、ビーズで遊び、ふと、
「お腹すいた~」
とこぼしている。

「疲れた~。」
と、ひと少し休み。
私が鶴を折っていると、
「やるー。」
と、手つだってくれた。

「いっちゃ~ん、時間だよ~。」
看護師さんが呼びに来た。
一緒に手術室に行き、私は、いっちゃんが麻酔で眠るまでそばに居られる。
事前にあった麻酔科の先生と楽しそうに話している。
「もくもく(麻酔)が何の臭いか覚えていられるかな~。後で聞くからね~。」
「うん!いいよー。覚えておく。」
と、笑顔で会話して、いよいよ…。
「行きますよ~。」

「ハイ、お母さん、こんな匂い…。」
と、かがせてくれた。
イチゴの匂い。
「いっちゃん、行くよ。先生の目見ててね。」

目が閉じられるたびに、膝を立てて横になったいっちゃんの足が、
ガクッ、ガクッ…と倒れかかる。
胸が苦しくなって、涙が浮かんだ。
細い体で、全身麻酔を受けて、少しとはいえ体にメスが入る。
(何でいっちゃんが、こんな辛い思いをしなくちゃいけないんだろう…。この子が何をしたんだろう。おりこう過ぎるほど、聞きわけが良くて、頑張り屋で、やさしい子なのに…)

「完全に、かかりましたね…。お母さん、もう大丈夫です。」
「はい。」
「では、これから手術に入りますね…。」
外科の先生がやさしく微笑んだ。
私は、ロビーで待つことにする。