自分のモノサシ

~日々のあれこれを感じたままに~

母の815。

2021-08-15 | 日々のこと

線状降水帯。河川の氾濫。

大雨、酷いですね。怖いです。

お見舞い申し上げます。

被害が広がらないことをお祈りしております。

 

 

*****

 

 

「えんのうしていたの」

 

と、母。

 

馴染みのない言葉だったので、

なにそれ?って私は聞き返しました。

 

「援農。農家さんのお手伝い。学校の生徒たちで。」

 

 

子供の頃、十勝の浦幌町に住んでいた母。

クラスメイトと汽車に乗って

池田町の農家さんのところへ

お手伝いに行っていたんだそうです。

 

 

その日、

援農を終えて、池田の駅に戻り

友達と楽しくお喋りしながら汽車にゆられて

浦幌駅のホームに降りました。

 

 

その途端、

いつもと違う雰囲気を感じたそうです。

 

 

改札を抜けると、

待合室にいたオトナの人たちが

うずくまったり、立ち尽くしたり、すすり泣いたり、号泣したり、、、

 

皆、泣いていた!

 

見たこともない光景に唖然。

 

誰かが叫んだそうです。

「日本は戦争に負けた!」

 

 

子供の母と友人たちは「まさか!」と驚いたそうです。

だって、勝つ!という教育しか受けていなかったから。

 

 

さっきまで、あんなに明るくしていたのに、

その場の重く暗い空気に

友達が次々に泣き出して、、、

母もこみあげる思いを抑えきれず

しばらく泣き続けました。

 

 

それが、母の終戦の日だそうです。

 

 

その日の浦幌駅の光景と、自分が受けた感情を

「今でも忘れることはないのよ」

と。

 

 

母の細かい記憶力、

すごいなぁ。

 

 

私の中にも、鮮明なイメージが生まれました。

 

 

 

コメント
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