植物はすごい

小春日和、家に閉じこもっているのがもったいなく外出した。いつも通う畑。高い山には雪が降っているのに、畑の野菜たちはそんなことをものともせずに成長を続けている。ロゼット状に葉を地面に這うよう広げながらも、芯の成長する部分が高く伸び始めている。コリアンダーは葉の軸が20センチにも達している。知人にいただき、きのう植え付けた菜の花は、寒い朝を迎えて立派の立ち上がっていた。

花壇に植えられているカスミソウが小さな花を咲かせている。すでに真夏の高温に負けずにいた植物たちが寒さに向かってもそのすごさを発揮している。葉が氷らないために、植物たちは体内にその対策のための物質を増やす。例えば糖分。水は0℃で氷るが、糖分を含んだ水は-1℃でも氷らない。糖分が多くなると、その分植物は寒さに対する耐性を獲得する。雪のなから掘り起こした大根やホウレンソウがニンジンが甘くておいしくなる理由でもある。

寒さの中で花を咲かせるカスミソウ。過酷な条件のなかで、次世代に生きるための種を必死で作り続ける。数ミリの花が霜の降りる中で可憐な花を咲かせる。