うたたねこと

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うたた寝ネコが薄目で見た日常と社会

赤福と亀田と天声人語

2007-10-19 22:01:29 | ネコまたぎ~よけいな一言・社会批評
昨日(10月18日)の朝日新聞天声人語で、伊勢名物、赤福餅の偽装問題を取り上げていました。

8月の北海道銘菓「白い恋人」の賞味期限偽装問題を取り上げた際、「…赤福の餅は、ごまかせない『製造日限りの販売』…」と持ち上げたことで、不明を恥じる態度には好感が持てます。
しかし、気になるのは「天声人語も犠牲者だ」という読者の声を紹介して、さりげなく自己弁護していること。

新聞というのは情報を売り物にしているのだから、今回のことは大手スーパーがメーカーの言い分を鵜呑みに、偽装商品を大量に売りまくったのと同じことではないでしょうか。
その時、「スーパーも犠牲者」と快く許すことが出来ますか?
私も以前、ダンボール肉まんのやらせ報道を鵜呑みにして書いたことがあるので、偉そうなことは言えないのですが、新聞・TVといったマスメディアは情報のプロで、報道するしないに関わらず、入手する情報は一般人の及ぶ所でないでしょう。
それを一般消費者と同列に、物わかりの良いふりをして気軽に免罪するのはどうかと思います。

ちょっと関係なさそうですが、ボクシングの亀田一家が試合での反則行為で叩かれています。
私はスポーツ・芸能には疎いのですが、それでも亀田一家(兄弟)の名は聞いたことがあります。 随分もてはやされてるな、という印象でした。
それが今は一転してさんざんな言われよう。
けれど、亀田一家が大きく変わったのでしょうか? 彼らの今回の反則に繋がるような側面を、マスコミが面白がって持ち上げていたのではないですか?
それなのに、マスコミがその点を反省している様子は、殆ど見られません。

この亀田家に対するいい加減な態度と、「天声人語も犠牲者」という言い訳が、マスコミの無責任さとして重なって見えます。

実は私、関西人なので、赤福は大好物です。
上品な甘みの餡と柔らかな餅の調和が何とも言えず、お土産にもらうと嬉しかったものです。
「製造日限りの販売」とすると、あれだけ出回っていたのは、やはり不自然だったと思う反面、天声人語氏の言うように「風味に自信があるなら、冷凍品が混じる事実を堂々と明かせばよかった」ので、それほど悪質ではないとも思っていました。
けれど、今日の報道ではそれだけでなく、もっと悪質な誤魔化しがあるようです。

この国の企業倫理は、何処まで落ちるんでしょうか?


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