熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

産学連携の難しさ

2019-04-14 19:46:21 | Weblog
産学連携研究開発のお手伝いをしていますが、特許ライセンスの対価の配分に関する難しい問題がでてきましたね。

2018年のノーベル医学生理学賞を受賞した京都大の本庶佑特別教授と弁護士が、京大で記者会見して、本庶氏の研究を基に小野薬品工業が開発した、がん免疫治療薬「オプジーボ」を巡り、特許に関する契約を結んだ同社から昨年12月までに支払われた約26億円を、契約に納得できない点があるとして受け取っていないと明らかにしたそうです。

正当な対価を払うべきだと引き上げを訴えており、全額法務局に供託されている状態です。

弁護士によると、2006年に本庶氏個人と同社が契約を結んだ際、同社からの対価の料率に関する説明が不正確だったと主張しているそうです。

同社がオプジーボの販売や他社へのライセンス契約などで得た利益の還元率について、弁護士は「常識的なレベルではない」とし、「引き上げを求め協議したい」と話していました。

特許は両者が共同で出願していました。

小野薬品は10日、「(本庶氏側の要求と)現在の契約との乖離が大きいが、誠意を持って今後も話し合いに応じていきたい」と発表しています。

本庶氏は2006年当時、知的財産に関する知識がなかったが弁護士を立てずに契約を結んだと説明した上で、大学での研究成果で得られた利益は正当に還元されるべきだと主張しています。

本庶氏側は、「公正な産学連携のモデルが作れないと、日本のライフサイエンスは非常に大きなダメージを受ける」と述べていますが、法的手続には否定的な姿勢を示しています。

原則的には契約が成立しているので、公序良俗違反でない限り、本庶氏の要求は通らないでしょうが、ノーベル賞受賞者の意見なので無視はできません。

最終的には、ライセンス料の増額で決着するのでしょうが、産学連携の研究開発における対価の分配に一石を投じることになりますね。





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