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新田次郎「強力伝・孤島」

2017年12月11日 | な行の作家

 

新潮文庫
1965年 7月 発行
2011年 7月 75刷改版
2014年 1月 78刷
解説・小松伸六
305頁

 

新田さん初期の代表作
異常な環境に置かれた主人公たちをリアルに描く6編

 

第34回直木賞受賞作
「強力伝」
50貫(187.5kg)もの巨石を背負って白馬岳山頂に挑む山男を描きます
著者が1932年から1937年まで富士山頂観測所に勤務していた時の体験をもとにしており、主人公のモデルは、力が強く話術にも長け、誠実な人柄で観測所所員に深く愛されていた炊事係だそうです

 

「八甲田山」
後に「吹雪の幻影」と改題
「八甲田山死の彷徨」のダイジェスト版といったところで山、雪、風を知っている著者なればこその作品です

 

「凍傷」
1932年、富士山頂観測所設立に成功する技師を中心に描いた作品
学問の為というより業のような執着で山頂での気象観測に拘る妄執を描きます

 

「おとし穴」
酔っぱらって家に帰る途中山犬のおとし穴に落ち込んだ男
生きて帰るため、ひと晩山犬と死の対決をします
山犬と向き合いながら、何故こんなことになったのか、どうすれば山犬から逃れられるか必死に考えるのでした

 

「山犬物語」
山犬によって愛娘を失った夫婦が山犬を神様と崇め殺すと村中にたたりがあると信じている村人の反対にもかかわらず復讐のため山犬を殺します
そして時が流れ、夫婦も村人も狂犬病にかかった山犬に噛まれ死んでいきます
背景は八ヶ岳に近いところらしく諏訪の生れで中学までそこで育った著者の体験と無縁ではないようです

 

「孤島」
長期間に渡り男だけで生活する鳥島の測候所員たちの生活
測候所の所長の悩み、所員たちの確執、台風の襲来などをリアルに描きます
時代は戦後まもなく
鳥島に派遣されることを島送り、本土に戻ることをご赦免と呼ぶなど、かなり厳しい生活だったようです
絶滅したと思われていたアホウドリの発見など、記録文学のようでもありました

 

 

 

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