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映画・わが母の記

2012年05月11日 | 映画(国内)

 

2012年 日本


昭和の文豪・井上靖の自伝的小説「わが母の記~花の下・月の光・雪の面」を映画化

伊上家の長男・洪作(役所広司)は幼少期に実の両親に育てられなかったことから、自分は捨てられたのだと思い込んで生きてきた
洪作の母・八重(樹木希林)は幼い洪作と離れて暮らしたことに後ろめたさを感じている

父・隼人(三國連太郎)が臨終を迎える昭和34年(1959年)から母との確執が解ける昭和44年(1969年)、そして昭和48年(1973年)母の死まで

日本映画らしい映画です

映画冒頭、土砂降りの雨の中、雨宿りをする母と妹二人と道の反対側に一人立つ洪作少年
台詞はありません
印象的な場面です
自分は捨てられたんだ、という考えが作り出した思い出でしょうか
母の怒ったような表情が、実は母自身に向けられたものであるということが洪作少年にわかるはずもありません


作家として成功した洪作
3人娘(ミムラ、菊池亜希子、宮崎あおい)はそれぞれ少々問題はあるもののすくすくと成長しています
ところが八重に痴呆の症状が出始め、次第にに家族のことも忘れていく


ラストの沼津の海岸のシーンは最高ですね
洪作の背に負ぶわれた八重の穏やかな表情
親子の絆は永遠に切れることはありません


私の祖母もそうでしたが、八重のように歯を失い背中が丸くなった小さいおばあちゃん
今はそういうおばあちゃんを見ることは滅多にありませんね
樹木希林さんの演技には脱帽です

八重や家族に対する洪作の感情は現代とはかなり相容れないものがあるかと思いますが
八重が「土蔵の女」と嫌う、洪作の育ての親・おぬいの人となりや、湯ヶ島で暮らした数年間、中学生の頃の洪作の沼津の生活、さらには大学生活などを描いている「しろばんば」「あすなろ物語」「夏草冬濤」等を読むと、より楽に洪作の気持ちに入り込んで映画を観ることができるのではないでしょうか

もちろん「わが母の記」の原作もです


また、痴呆老人の介護を軸にした映画では無いので、その辺りはお許しを、ってとこですかね

 

伊上家の運転手・瀬川役の三浦貴大さん
光るものが感じられませんでした
今後に期待出来るのかしら???

 

 


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