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おうち映画(海外)を5本

2020年02月14日 | 映画(海外)
「ハッド」
原題 HUD
1963年 アメリカ
【BSプレミアム】

テキサスで牧場を営むバノン一家の息子ハッド(ポール・ニューマン)
34歳独身、父親に疎まれており、町に出ては酒浸り、女遊び、喧嘩ばかり
ただ一人、17歳になる両親がいない甥のロンだけはハッドを慕っています

地域に狂牛病のような伝染病が蔓延
ハッド家の牛も感染が確定すれば全て殺処分しなければなりません
そんな時でも「病気が発症する前に州の外へ牛を売ってしまえばいい」など乱暴な提案をするハッドを無視して大きな穴を掘って牛を追いやり一斉射撃で殺す父親
ハッドは15年前に自分の飲酒運転が原因で父のお気に入りだった出来の良い兄を死なせてしまった過去があり、それが原因で父親に嫌われていると思っていたのですが、それ以前から疎ましく思っていたと聞かされ、これまで以上に荒れた生活を送るようになります
牛もいなくなり牧場を離れることにした父親を見送り一人残されたハッド
ハッドの自業自得?
大人になり切れない男の情けない物語に何だかなぁ、でした





「否定と肯定」
原題 DENIAL
2016年 イギリス、アメリカ
【ムービープラス】

ナチスドイツによるホロコーストをめぐり、欧米で論争を巻き起こした裁判を基に描かれた法廷劇
イギリスの歴史家デビッド・アービング(ティモシー・スポール)が主張するホロコースト否定論を看過することができないアメリカ在住のユダヤ人歴史学者デボラ・E・リップシュタット(レイチェル・ワイズ)は自著の中でアービングの説を否定
アービングは名誉棄損で彼女を提訴します
それも、アメリカではなく訴えられた側に立証責任があるイギリスでです
ホロコースト否定論を崩すために組織されたイギリス人弁護団によるアウシュヴィツ収容所の現地調査など真実の追求が始まり、2000年1月、マスコミの注目が集まる中、王立裁判所で歴史的裁判が開廷しました

結果はデボラ側の勝訴に終わります
裁判でのやりとりは実に見応えがありました
当初は弁護団のやり方が弱気だと不満だったデボラも最後にはチームワークの大切さを知ります
判決の後、デボラの記者会見での発言「歴史を悪用する者から自由を守る」もナイスでした
正論だけでは物事が進まないのはわかりますが、その後も堂々とホロコースト否定論をぶつアービングのふてぶてしいともいえる信念には苦笑い
ホロコースト否定論があること、このような事実があったことを知らなかったので歴史の勉強という点でも観て良かったです





「あるメイドの密かな欲望」
原題 JOURNAL DÚNE FEMME DE CHAMBRE
2015年 フランス、ベルギー
【シネフィルWOWOW】

雇われた家々で主人や使用人仲間、隣家の人々の表と裏の顔を醒めた目で観察ししたたかにドラマティックに生きていく不機嫌な小間使いを描きます
小間使いを演じるのはレア・セドゥ
レア・セドゥの不機嫌極まりない目つきが実に良いです
彼女自身が能動的に何かをやらかすわけではないのですが、何故かトラブルに巻き込まれてしまい、理不尽な扱いに不満が鬱積して…

映像より原作オクターヴ・ミルボー「小間使の日記」のほうが面白いかもしれません
探してみましょう





「ボルベール〈帰郷〉」
原題 VOLVER
2006年 スペイン
【シネフィルWOWOW】

スペイン中部、ラ・マンチャに暮らす逞しい女性たちの生きざまを郷愁と共に描き出したヒューマンドラマ

失業中の夫と15歳の娘・パウラを養うため毎日あくせく働くライムンダ(ペネロペ・クルス)
ある日、父親に犯されそうになったパウラは抵抗の末、父親を刺し殺してしまいます
事実を知ったライムンダは娘を守ろうと、夫の死体を隠すため奔走します

ライムンダ、ライムンダの母、叔母、姉
ラ・マンチャに吹く強風にも負けない、身勝手な男たちに振り回されず生き抜くために家族やコミュニティを守る誇り高い女性たちの結束力や生命力の強さが鮮やかに描かれています
対して、登場する男たちのダメっぷりが情けなさ過ぎて可笑しいほど
美し過ぎるペネロペ・クルスだけでも鑑賞の価値あり、です





「こわれゆく女」
原題 A WOMAN UNDER THE INFLUENCE
1974年 アメリカ
【シネフィルWOWOW】

精神を病んだ専業主婦のメイベル(ジーナ・ローランズ)とその夫で水道工事現場の監督を務めるニック(ピーター・フォーク)の愛と葛藤を描きます
ある晩、約束をしていたにも関わらず、突発的なトラブルでニックが帰宅できなかったことを発端に異常な行動が顕著に現れるようになったメイベル
しかし、ニックは壊れゆくメイベルを認めず深い愛情から一人で家庭を切り盛りしようと頑張ります
それでも3人の子供の世話もままならず、ついに病院に入院させるしかなくなります
この辺りはニックも壊れつつあるようにも見えました
市井のありふれた家庭の中で描かれる人間関係の中での愛情の探求
ジーナ・ローランズとピーター・フォークの熱演に惹き込まれる作品でした





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