点ノ記

青森県青森市在住。日々あったことを若干適当に書いています。月10回更新します。

締め切り ~10周年記念おまけ7~

2015年06月02日 21時31分41秒 | 日記


娘は今日、朝に座薬を打ち込まれてから熱が上がらなかった。ようやく快方に向かっているということだろうか。まだまだ喉が痛そうだし予断は許さないものの、とりあえずほっとした。座薬入れられる時顔を歪ませて決まって「レレレレレ…」とつぶやくのが面白すぎる。

さて、毎日仕事で血液が逆流するようなストレスと戦っている。予算や決算の統計資料作成の仕事は、長い間いろんな数字を操り、分析に分析を重ねて結晶のような一滴の数字を出すから、作業が後半に近づくと「数字が合わない」ということがとてつもないデカいダメージになる。

最初でこそ、計算した数字がばっちり合うと「よっしゃ」なんて思って、どこか楽しんでいた節すらあったのだが、今は数字が合うと「あぁ、良かった…」と心から安堵の溜息がこぼれるのみで、全然楽しくなく、数字が合わない状態でその日の仕事を終えると、家に帰っても気になって夢にまで出てくる。

新しい仕事もどんどん舞い込んでくるが、あまりに締め切りが厳しいので全然余裕が持てない。雲の上の調査機関から一つ下の機関に調査依頼が振られる。一つ下の機関は、うちの会社の担当部署に調査依頼を振る。うちの会社の担当部署は担当課に依頼を振る。担当課は自分に作業を仕事として振る。

このように、依頼が降りて、降りて、降りてくるので「雲の上の調査機関への提出締め切りまでの期間」が1か月あったとしても、また細めに調査結果を上に提出して確認、そこからまた上に提出して確認、という作業が入るので、結局実際の作業時間は数日しかない。「調査あるある」の最たるものだとは思うけど、直面するとボヤきが出る。

対策としては、例え作業期間が短いとしても、毎年のお決まりの調査というのは決まっているので、依頼が来る前から事前に動き始める、ということが考えられると思う。同僚の超優秀な先輩は、今の自分のように目の前の作業で100%の力を使わず、30%くらいは次の仕事を意識しながら、日々動いているのだ。

自分があの領域に到達することができる日は来るのだろうか。新しい依頼が来るたび顔を歪ませて「レレレレレ…」とつぶやいている間は、到底無理な話だろうな。

                                       ~完~
【おまけ7】2009年1月19日

千葉県の山武市にて行われた、第57回左千夫短歌大会。
高校生の部で「市長賞」という名誉ある賞を獲得した高校生(17)の作品。

「ぼくゴリラ ウホホイウッホ ウホホホホ ウッホホウッホ ウホホホホーイ」

こ、これは…なんと珍妙な短歌なんだろう。選者の評、「素手でつかんだ本音を歌っているユニークないい歌だ」。ニュース見て爆笑したのは久しぶりな気がする。

作者である菱木俊輔君いわく、千葉の動物園でゴリラを見たとき、ゴリラも人間と同じく孤独なのではないかと感じ、その孤独感を表現したということだが…「ウホホイウッホ ウホホホホ ウッホホウッホ ウホホホホーイ」からその孤独感を読み取るというのは至難のわざだ。ていうか逆になんか楽しそうなんだけど。

本人は驚きと困惑が隠せない様子で、たぶん適当に作って課題をしあげただけなんだろう、表彰式で審査員から評価を受けているときは相当に困っていたそうな。そりゃあ、そうだろう。

俺は見てないからわかんないけど、本人のブログでこんなのが選ばれてみんなの前で発表されて、会場は爆笑、ある審査員からは批判にも似たコメントまで飛び出していたのを明らかにし、かなり恥ずかしかったという投稿をしていたらしい。その気持ち、痛いほどわかるな。俺だったら死にたくなる。

やっつけ仕事で適当に片付けたほうもまあ悪いには悪いけど、目が肥えすぎて、こんなしょうもない短歌を深読みして賞に選んじゃった審査員が良くないなあと思った。かなりインパクトあるニュースなうえ顔写真まで載せられて。彼、これがもとでいじめられなければいいけど…。

笑わさせてはもらったけど、少々かわいそうな気もする、そんな複雑なニュースだなと思う。

                                            ~完~