暇つぶしです

私が思いついた事を書くだけのブログです。

自分達は無色透明な

2011-02-16 17:25:55 | Weblog

 自分達・自分は無色透明な善人な人間であるという前提はどこから来るのだろうかと思う。『アメリカ弱者革命』に出てくる、弱者の人達も、思考形式は、アメリカの強者と同じ思考形式である。自分達は、善で、悪は他にあるという志向形式は。

 「問題を他人のせいにしても、問題は解決しない。」完全な、善人など、世界に存在しないのに。すべてのものは、同じものからつくられています。つまり、どんな人間にも、悪の部分と、善の部分は存在する訳で。完全な善人など存在しないのと同様に、完全な悪人も存在しません。アメリカ人は、完全な悪が存在し、自分は完全な善であるという前提に立っているように思える。では、自分の問題は?

 鯨の捕鯨について、日本人を非難するのは簡単です。でも。じゃあ、自分はそれを非難出来るほどの、善なのかという問題には答えていない。悪と善の対立があるらしい。で、自分は善らしい。その考えこそが、すべての問題の原因なのに。「問題を解決する唯一の方法は、自分が変わることです」と書いていた人がいました。アメリカ人は常に、他者を悪だといい、他者を変えようとします。しかし、それでは、相手の行動を変えることは、無理でしょう。で、泥沼の、戦争を推し進めることになるということで。

 ナチスが出現した原因は、第1次世界大戦の勝戦国であるヨーロッパ諸国にあります。彼らがドイツに対して、多額の賠償金を課さなければ、ナチスがあのような形で出現することはなかったでしょう。相手を悪だと非難しても問題は解決しません。イラクやアフガニスタンで戦争をするより、そのお金をイランやアフガニスタンの人に与えたら、彼らの国はどれほど豊かになり、アメリカに対する親米感情はどれほど増加したことでしょう。敵を倒せでは、問題は解決しないのです。敵に対して親切にすることこそが、敵を消滅させる唯一の方法なのです。

 

 『貧困大国アメリカ』の漫画版に書いてあった、アメリカの刑務所では入ると日常生活品にお金を取られる。そして、その料金は刑務所外の料金の3倍ぐらいで。刑務所に入った人はその日常生活用品を買ったお金の借金に、刑務所から出た後苦しめられる、という話も似たような話ですね。つまり、「相手は悪人だから、何をしてもいいのだ」という論理ですね。悪人だから、殺しても良いのだというのが、戦争の論理ですが。「あいつらは悪いやつだから、殺してしまえ」というのですね。で、テロリスト達に対する虐待の原因になる。第二次世界大戦後、敗戦国日本に対して、多額の援助をしてくれたアメリカは一体どこに行ったのでしょう。

 

 『アメリカ弱者革命』に出てくる話は、本当に気分が悪い話ばかりである。兵士の給料は、年間200万円程度。(つまり、月16万。)その中から、毎月1万円が大学の学費の積み立てでとられる。2万円が生命保険の積み立てに取られる。(手取り13万。でも、軍事装備も、自分、兵士自らのお金で買わないといけないらしいので。家族への仕送り月7万が難しいらしい。)で、じゃあ、その生命保険とは何ぞやと言えば。戦地で死んだ兵士の死亡金が120万円。VA(退役軍人協会)の予算はカットされ、ホームレスの4分の1が元兵士であると。で、この事態に対し、普通のアメリカ人は何をしているかというと。黄色いリボンを町中に掲げて、兵士達を出迎えるということをしているということで。

 この人達は現実を見る気がないのだろうか。

 

 「日本の車は個性がない」と言っている日本人がいるらしい。じゃあ、アメリカの車の個性とは、何ぞやと言えば、ただ“かっこよく”するがための、へんてこな羽とかをつけることらしい。で、(アメリカの車メーカーの)GMの末期には、エンジンを日本のメーカーに外注していたらしい。増田悦佐さんが「エンジンを外注する自動車メーカーなんて、何のために、自動車会社をやっているのかと言いたくなる」と書いていたが。個性(デザイン)とか言い出して、現実を無視し始めたら、文明の崩壊だと思うが。

 近代科学は、現実をありのままに観察することから始まったと、堺屋太一さんは書いていたと思うが。理論が先で、現実無視だなんて、中世時代の文明らしい。

 アメリカ人は、自分は正しいことをしていると信じている。現実を無視して。

 

 日本人は現実を見て、理論を考えます。アメリカのキリスト教徒達は、聖書を信じ、聖書の教えにあわない現実を見つけたら、現実の方を間違っていると言って変えようとします。

 日本人で、「ゲイ(同性愛)の人は死ぬべきだ」と本気で言う人は聞いたことがありません。しかし、アメリカでは、ゲイの人が全く見知らぬ他人に、ゲイであるというだけで殺されるという事件が起こっているようです。そして、そのゲイを殺したアメリカ人の人は、自分達のした行為を正しい行為であると考えていたようです。

 イスラム教徒はもっと酷いですけれどもね。イスラム教の国では、同性愛は、死刑もしくは無期懲役となっている国がほとんどですから。

 「デザイン重視の設計」と聞けば、美しく思う人もいるようですが。実際はそうではありません。現実を無視もしくは軽視しているだけです。日本の有名な建築家の安藤忠雄さんが、有名になるきっかけをつくった、ある家(アパート)のコンセプトは、「自然に親しむ」とかだそうです。で、住むには、風が通り抜ける家なので、寒くて、長期的に住む人は少ないため、そのアパートのオーナーはもう何度も変わっているという話を聞きました。

 「周りの環境と合う家しか認めない」と聞けば美しく聞こえますが。新しい家が建てられないから、家の値段が上がります。イタリアに旅行しましたが、イタリアには住みたくないと思いました。旅行するには良いけどね。住むのは、ダメです。家の値段が高そうだから。

 世界の特許所得率に占める日本の割合が6割ぐらいだといわれています。結局、新しい技術を発見しているのは、日本ばかりみたいな感じ。現実を拒否して、「聖書にあわない現実は認めない」と言い出したら、どうなるのか。

 「個々のアメリカ人は良い人達です」と言い、「個々のイスラム教徒達は良い人達です」という日本人もいます。しかし、個々の人達が良い人達なのに、どうしてこのような劣悪な状態を放置して平気でいられるのか。それが宗教の問題です。

 「私達の問題は、どこにも悪者はいないということだよね」と書いていた人がいましたが。他人の悪を非難し、自分の善を前提とする考えはいかなる考えかと聞きたい。現実問題として、あなたの行為・思想によって、不幸になる人達がいるというのに。「敵は外部にあり」ですか。自分が間違っているとは、全く考えたこともないというのは、一体どういう考えなのでしょうかね。アメリカの、弱者達にも反省の弁がない。敵も味方も皆同じ、“過ちを犯す可能性の持つ”人間であるという考えがない。問題は、すべて、自分達以外の所にある、という考えは全く同じである。

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