世界の幸福

　世界の幸福

　こういう話がある。
　ある機械を売る仕事の人がいて。
　その機械を、企業に設置しにいった。
　そしたら、その機械を置く場所の周辺が汚かったので、その周辺を掃除した。
　だけど、その周辺を掃除したら、そのあたり一体の汚さも目立ったので、そのあたり一体も掃除した。
　そしたら、その機械を設置した会社の人が、『ここの会社はなんて素晴らしいのだ。機械を設置するだけではなくて、綺麗に掃除してくれるなんて』といって、その人の仕事がいっぱい舞い込んできた、という話だが。

　だけど。この人が、会社での出世を目的に仕事していたら、掃除なんて、しないと思う。会社の人から、『ちょっと機械設置するだけで、何でこんなに時間かかるの？』と思われるかも知れないから。
　自分のもらえる収入の事はおいといて。社会に対して、利益を与える事を目的とする人が結局、幸せになれる、と思う。

　服屋の話で。
　『安い服を売る事が良い事なのだ』と思っていても、相手の客は『可愛い服が欲しい』と思っているかも知れない、と。相手の望む事を与えるのが仕事で、自分が『こういうものを与えれば良いだろう』と思っているものを与える事が仕事ではない、と。

　結局、自分が得られる収入はおいといて。社会に対して、価値を与えようとする人が、結局、収入が得られる、と。
　『自分の利益』を目的とする人は、結局、自分の利益が得られない、と思う。

　働いている時に、『自分を通じて、世界に幸福を与える』と考えれば良い、と。
　それは、働いていなくても一緒だけど。
　結婚でも、自分の幸福はとりあえずおいといて。どうやったら、家族全体が幸福になれるかを考えていたら、幸福になれると思う。

　自分だけが、『得たいのだ』と思っても、得られない、と。

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