日本人の考えに「知識は共有すべき」というのがあると思う。
例えば、ある人が、米の生産を1.5倍にする発明をしたら、その発明はみんなによって使われる知識である、と考える考え方である。
だから。日本人は、欧米人に、「日本人はまねをしているだけだ」と言われたりするのである。
でも、欧米人だって、発展途上国の食物から、発明したものを「自分達の発明だ」とか言って主張して、発明者に特許を与えようとしているのだから。これは、アジアの人からみれば、「不公平だ」ということになる。
個人が発明したものを個人のものにすることに対して、日本人は多分、批判的なのだと思う。「そんな知識があれば、みんなで共有すれば、世界全体がもっと豊かになるのに」と考える。
で、それを欧米人の目からみれば、「アジア人は発明者を尊重していない」ということになるのだが。
結局、欧米人というのは、「個人主義」で、「自分の意見を表明すること」を重要だと考える文化で。日本人、アジア人というのは、「集団主義」で、「みんなが豊かになること」を重要だと考える文化だから。
「集団主義」という言い方は悪い言い方に聞こえるけれども。「そうではない」ということで。
個人の意見(意思)を重視するか、集団の幸福を重視するかの違いだから。