懐かしい昭和の情景を追って

過去に撮影したネガをフィルムスキャナーで電子化しています。蒸気機関車、古い町並み、茅葺民家を投稿します。

茅葺き民家 尾原ダム水没地の民家

2013年09月09日 | 茅葺き民家
撮影場所 島根県木次町(現在は雲南市)

この民家は尾原ダムの建設により水没した土地にあった民家です。
尾原ダムは斐伊川にあるダムで1987年に着工し2011年に竣工した。
高さ90メートルの重力式ダム、農業や上水のための貯水、洪水調整のために造られた。
貯水量6000万トン
斐伊川はタタラ製鉄で大量の土砂を流したので下流部は砂に埋まった天井川となった。
斐川町の橋が見ると斐川平野より斐伊川の方が高いのがわかる。
大量の土砂は出雲平野や斐川平野を作った。本来、斐伊川は出雲市で日本海に流れていたが土砂の堆積で流れを変えて宍道湖や中海の方に流れを変えた。
この大量の土砂は中海の河口を埋めて弓ヶ浜を作ったと思われる。
宍道湖や中海からの水路は狭く洪水の都度、松江の街は水没する。
渇水の都度、深刻な水不足になる。
斐伊川には大きなダムがなかったので尾原ダムが建設された。
建設で立ち退いた民家は110戸
いずれ立ち退くので民家は茅葺きのままの家が10軒ほど残っていた。

最近、出雲市で斐伊川から神戸川への放水路が出来て洪水時には直接日本海に流すようになった。
どこの都市も大きな川は拡幅して新しい川を作ったのになぜ斐伊川は元の状態に戻さなかったのであろうか。出雲市から直接日本海に流した方がよいと思うのだが
出雲平野や斐川平野、松江に農業用水や飲料水が必要であったためあえて川の流れを変えなかったのかと思う。









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