懐かしい昭和の情景を追って

過去に撮影したネガをフィルムスキャナーで電子化しています。蒸気機関車、古い町並み、茅葺民家を投稿します。

庭の 千草  唱歌

2021年12月19日 | 日記
庭の千草も むしのねも
かれてさびしく なりにけり
あゝしらぎく 嗚呼白菊
ひとりおくれて さきにけり
露もたわむや 菊の花
しもにおごるや きくの花
あゝあはれあはれ あゝ白菊
人のみさおも かくてこそ
原文の画像
1884年(明治17年)発行の「小学唱歌集(三)」に掲載された『菊』の原文

介護施設の脳トレの時間に庭の千草と鴨が渡るの歌詞の5箇所空白の部分に下の語句からえらびましょうという問題 月刊ディという雑誌のコピー

歌詞をどれくらい覚えているか歌詞を考える訓練である。
雁が渡るは尋常小学校の唱歌で90歳から上の人は歌ってくれた。
共に晩秋の光景の唄だ。

千草は秋の季語で菊などが沢山咲いて光景をさすものだ。
庭の千草はほとんどの菊は枯れ少し残る光景で人生の晩年ともとれる。
連れあいを亡くしても操を立てろとも言っている。
千草が千本の花 八千草 薫はその八倍か 美空ひばりとともになるほどいう芸名だ。

谷村新司の歌に群青(ぐんじょう)がある。その歌詞に冬薔薇(ふゆそうび)という言葉が出てくる。
太平洋戦争で多くの若い海兵隊員が命を落とした。
自分は生き残り晩年を迎えた。それは一輪冬に咲く薔薇のようである。
若くして死んだ仲間に申し訳なく生きている。庭の千草と同じく人生の晩年を唄っている。