みどりの野原

野原の便り

10月27日 榛原~鳥見山~長谷へ

2013年10月27日 | Weblog
やっと秋らしい天気になった。風は少し冷たかったが歩くのにはちょうどよかった。

旧南都銀行のレトロな建物の角に石の道しるべがある。
榛原は伊勢街道の宿場町で賑わい、ここから2つのルートにわかれている。

右)「伊勢本街道」 左「あを越え道」 この道標を立てる時、「伊勢本街道」の名称を巡って争いが起き、奈良奉行所の決定により決着がついたのだそうだ。
そして、負けた「あを越え道」を「表街道」という言い方をする人もあるらしい。
2年ぐらい前、友達を2人で伊勢へ歩いた時は「伊勢本街道」をたどったが、
今日は「あを越え道」を通る。

 
道標のある札の辻に建つ旧旅籠「あぶらや」を見学した。 2階には資料が展示され、客用の膳を並べた部屋もある。
ここは明治の末ごろまでは旅籠を営んでいた。そして平成17.8年ごろまでは居住しておられたらしい。家の造りも少し変わっているが(昔はつし2階だった)井戸のある台所・玄関から続く土間「たたき」など昔の暮らしと旅籠の雰囲気が感じられた。
本居宣長が泊まった記述もあるという。

 
近くにある宗裕寺 本堂は鉄筋コンクリート作りに見える新しい建物だったが、創建は古いらしい。 一番左は重文の多聞天 平安時代の作 ここでは左手に宝塔を持っておられる。              右)境内にあるイチョウの大木

 
秋祭りの太鼓台の準備をしているところを通りかかる。街道の風情が残る街並み。

ひのき坂古墳公園 ここには奥ノ芝1号墳・2号墳の2基の古墳がある。
昭和46年部分的な発掘が行われ、榛原石の薄板を積み上げて造られた大変珍しい「磚槨墳」とわかり、保存が決まっていたが、住宅地造成のブルドーザーによって壊されてしまったのだそうだ。なんとももったいない。
 
ひのき坂古墳公園 モミジバフウやケヤキが色づいてきれいだった。
       右)復元とはいかないが、似せて作られたという1号墳の中を覘いた。


これは何? 民家の隅に見慣れない木 赤い果実をたくさんつけたゴシュユ 
果実は生薬として利用される。強いにおいがあった。一粒噛んでみたらピリピリと辛かった。
 
    ヤクシソウが花盛りだった。    リンドウも2か所で見た。
最近はめったに見かけないリンドウ。青紫の花は気持ちもやさしくしてくれる。

車道の端で、見たことのないブルーの花。さては新しい帰化植物か?
 
これは「チコリー」の花だと教えてもらった。チコリーが野菜であることは知っているが食べたことはない。こんなきれいな花が咲くのね。
写真を撮ろうと草むらに入ったらズボンにくっつき虫がいっぱい付いて取るのに難儀した。


鳥見山公園の展望台からの景色

 
春にはツツジで有名な鳥見山公園だが、季節外れのヤマツツジが木によってはたくさん咲いていた。

 
山道にはイナカギクかシロヨメナか白いキク科の花 センボンヤリが群生しているところもあった。

 
マムシグサの仲間やウラシマソウと思える赤い果実が目立った。 リュウノウギク

 
ヌルデの虫こぶヌルデミミフシ  パカッと割ったらうアブラムシがじゃうじゃ・・
そばにいた人が後ずさりした。この虫こぶは五倍子といい、タンニンを含むので染料などに利用された。こんなものまで利用する昔の人ってすごい。

 
   シラキの紅葉 果実もあった。 石畳の道を下り高束城址・高龗(タカオカミ)神社を経て迎えのバスに乗る。 
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 10月26日 待兼山 | トップ | 10月28日 石清水八幡宮 周... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
五倍子の中 (あすかのやさい)
2013-10-29 12:50:53
榛原・鳥見山・長谷あたり 
もう少し若かりし頃 歩きましたねぇ~~
ああ 懐かしい~~

五倍子の中味って  そうなんですか
気持ち 悪~~い 
実は 
生の虫こぶで染めると藤の花のような色に染まると
聞き一度試してみたかったんですよ~~
でも 生 っていうことは 
勿論   入ってるんですよね 
乾燥したのを買う以外にはないかなぁ
色が違うらしいとかで
      
返信する
あすかのやさいさんへ (みどりの野原)
2013-10-29 23:28:18
私、染物のことはわかりませんが・・
焙煎材としてではなくて生のまま染めるのですか?
じゃあ割って虫を追い出すしかないのでは?・・で、量もいりますよね。頑張ってください。
返信する

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事