みどりの野原

野原の便り

3月8日 京阪奈 「心中宵庚申」の舞台 

2009年03月08日 | Weblog
京都・奈良・大阪の県境 京阪奈の「心中宵庚申」の舞台を田中先生
の説明で歩いた。

祝園駅からまず行ったのが来迎寺

 

江戸時代に活躍した浄瑠璃や歌舞伎の作者 近松門左衛門作
「心中宵庚申」の千代の故郷。千代と半兵衛の墓がある。

「大阪の八百屋の養子半兵衛は植田村の豪農の娘千代と結婚す
るが、半兵衛が留守にしている間に養母(姑)が千代を追い出して
しまう。
恩を受けた姑の無体に反抗もできず、千代とも別れがたく、身重の
千代と半兵衛は心中する。」という実話からのお話らしい。

この二人を悼んで千代の父親が建てた供養塔が残っている。

昔は「姑去り」(姑の差し金で嫁を実家へ帰してしまうこと)という
言葉もあったらしい。
「なにも死ななくても」と思うけれど・・・

説明を聞いていたら、お千代さんの末裔で島田さんという方が来られた。

お千代さんの永代供養にご先祖さんがお寺に寄付した田んぼが、後に
道路にかかりお寺にお金が入り、そのお金で古くなっていたお堂の修理
を任されたという。本堂の他、山門、鐘楼、客殿、庫裡など全てを新築
平成9年に完成した。といきさつを話された。

お千代さんのご縁で寺の新築に関わり、今もお千代さんのお墓参りに来
られているという。お話を聞いて浄瑠璃の世界が現実味を帯びた。
親を大切に。命を大切に。ということを伝えていきたいと言われた。

心中した人は「名前のない供養塔だけ」が普通で、このように名の入っ
たお墓があるのは珍しいんだとか。

来迎寺手前からは笠置山が前に。比叡山も展望できた。

稲植神社・畑ノ前遺跡公園を通って・・

 
道路の反対側にあった「私の仕事館」想像以上に大きく立派だった。

京阪奈記念公園

京阪奈記念公園は「学研都市建設を記念した大規模な公園で自然林
や池(永谷池)の保全を目的にしている」とのこと。

水景園はすごく立派な日本庭園だ。ここででお弁当を食べた。

 
     観月橋から観月楼へ             水景棚   
 
        巨石群                 梅満開

目の前の池(永谷池)の向こうの森の木の上にアオサギの巣があった。
アオサギが1羽じっとしていた。

カワウの巣もたくさん見えた。カワウは盛んに巣材を運んでいた。

弁当を食べ講義(ちょっとお眠)の後は国立国会図書館(見るだけ)
~学研都市の近代的な企業の研究所が並ぶ広い道路を歩き、新殿神社
~近鉄山田川駅へ。

未来の国へ来たような学研都市は昔は雑木林が広がっていたらしい。
(旧陸軍の弾薬庫が今も残る?)
住宅地もあったがあまり人の気配がしない。
「年寄りの住む所ではないな」後ろで話す声がする。

私もやっぱりもう少し人間臭い田舎町がいいな。
コメント
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