みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

選択狭める二大政党 連帯し始めた弱者(上野千鶴子さん)/「団塊 選挙を撃つ」(下)

2009-08-20 08:05:27 | ほん/新聞/ニュース
夕方、陽がかげってから毎日1時間ほど、庭の草取りをしています。
家の周りは、なんとかめどが付いて、あとは道の下の花木だけ。

枝垂れ花桃の横の 種なし金柑は花をつけています。

「皇帝ダリア」と「ダチュラ(朝鮮朝顔)」

草のなかに、リコリスの花が咲いていました。
  
彼岸花の仲間で、春に葉が茂るのですが、いったん消えてしまい、
夏になると、何もないところにいきなり花がたくさん咲きます。
今年は雨続きで周りの草を刈らなかったので、花姿が乱れていますが、
このリコリスのピンクの花が大好きです。


写真をクリックすると拡大します。
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話しは衆議院選に変わりますが、

読売新聞の「日本版ボートマッチ」毎日ボートマッチ「えらぼーと」をやってみたら、どちらも、
ポイントがいちばん高いのが「社民党」で、「民主党」は3位、自民党は最下位。
「支持政党なし」でマイナーなわたしは、どうやら弱小政党向きのようで、
政策で選ぶと二大政党とは相性があわないんですよね(笑)。

と思っていたら、12日の岐阜新聞の記事で上野千鶴子さんがズバリ指摘していた。

「二大政党制は小選挙区制の産物だが、ほかの政党が存在感を失い、国民の選択肢を狭める。
二大政党による政権交代が定着するというのは、現状を抜本的に変更する意思が 双方にないという安心感から。」



上野さんのインタビュー記事は、2回続きの「団塊 選挙を撃つ」の(下)で、記事を書いたのは、友人の共同通信の原さん。
岐阜新聞のタイトルは、「『安心・安全』争点の、生活崩壊の危機、目前 社会連帯が国を動かす」になってるけど、元のタイトルは「選択狭める二大政党 連帯し始めた弱者」。

出だしもよいけど、フィニッシュも決まっててカッコいい。
  「超高齢社会では、すべての人が必ず弱者になる。団塊は人口が多い。集団として弱者という自覚を持てば、変化の希望があるかもしれない」

許諾を得て、全文を紹介します。
「団塊 選挙を撃つ」(下)  上野千鶴子東大教授インタビュー
「安心・安全」争点の、生活崩壊の危機、目前
社会連帯が国を動かす
 
岐阜新聞 2009.8.12(共同)

 ―政権交代を問う総選挙といわれている。
 「二大政党制は小選挙区制の産物だが、ほかの政党が存在感を失い、国民の選択肢を狭める。二大政党による政権交代が定着するというのは、現状を抜本的に変更する意思が 双方にないという安心感から。鳩山由紀夫・民主党代表も元自民党で、元自民と現自民が戦っているだけ。民主はこのところ上げ潮とはいえ、自ら得点したのではなく、ほとんど敵失による」
 「でも、政治をシニカルに語っても、自分の首を絞めるだけ。少なくとも、現在の与党が長きにわたって築いてきた政財官の癒着構造に、メスが入る。政治の透明度が高まるのは、結構なことだ。核密約文書の廃棄疑惑の真相など、ぜひ究明してもらいたい」
 ―争点をどう見るか。
 「与野党が国民生活の『安心・安全』を争点に掲げたのは画期的。これまでは右も左も『改革』を叫んできた。不況と格差でみんなが追い詰められている。市場、国家、家族の三つの失敗が重なり、リスクが高くなったためだ」
 「グローバル化という大きな波に、どこの国民経済も抗しきれず、規制緩和と市場競争で対応したが、市場には限界がある。小泉純一郎政権以来の新自由主義は『格差オーライ』の ゴーサインを出し、自己決定・自己責任の原理を定着させた。そして、パラサイトシングル(親に寄生する単身者)や非正規労働者を支える最後のセーフティーネットだった家族が、高齢化や経済破綻(はたん)などで機能しなくなってきた」
 ―危機的な状況では。
 「個人がバラバラになって、社会崩壊の危機が目前にある。しかし、危機はチャンスでもある。高齢者や非正規労働者をはじめとする弱者は、連帯の必要があるし、連帯できる。実際、(職と住居を失った派遣労働者らのための)『年越し派遣村』のように、当事者がつながる運動が出てきた。つながるのは楽しいことでもある」
 ―間に合うか。
 「介護保険法が成立したのは1997年。ついこの間のことだ。法施行後に親が倒れてくれるのを感謝しなければならないくらい。一方、若いときに親を失い苦労した人たちにとっては、介護保険は不公平な制度だ。それでも、リスクとコストを分配する新たな社会保険に、国民的合意が形成された。社会連帯の基盤がまだある。今なら手遅れではない。意識調査でも、よりよい安心のためなら、より高負担でもかまわないという答えが、 多数派を占めている」
 「市場が万能だと信じたところに、大きな間違いがある。それを補完する別な原理を、接ぎ木する必要がある。市場原理と社会連帯は水と油だが、うまくブレンドすれば、おいしいドレッシングになる。政策的な一貫性はなくてよい。欧州連合(EU)の社会民主主義路線はそうしたものだ」
 ―最近は「そこそこ、ぼちぼち、ほどほど」がキーワードと考えているそうだが。
 「少子高齢化で人口減少社会に入ったことは覆せない。成長する大国という夢は捨てるほかない。歴史的に長いスパンで見れば、明治維新のころの日本の人口は約3千万人。1世紀で4倍の1億2千万人になったのが異常だった。半世紀後に7千万人になれば落ち着く。それを成熟社会という。どこかでギアチェンジしてシフトダウンしないと、下り坂をおりられない」
 ―団塊の世代の多くが今年を最後に定年退職する。政治への影響は。
 「団塊の世代を『革命の世代』というのは間違い。学生時代に政治運動に参加しなかった人の方が多い。菅直人・民主党代表代行らを例外として、有力な政治家も出ていない。政治的求心力を持てなかったのが 実情だ」
 「超高齢社会では、すべての人が必ず弱者になる。団塊は人口が多い。集団として弱者という自覚を持てば、変化の希望があるかもしれない」
   ×   ×
 うえの・ちづこ 1948年、富山県生まれ。京都大大学院社会学博士課程修了。フェミニズムの旗手として知られ、著書に「おひとりさまの老後」「世代間連帯」(共著)など。
岐阜新聞 2009.8.12


ちなみに、「団塊 選挙を撃つ」の(上)は、加藤典洋さんでした。

「団塊選挙を撃つ」(上) 加藤典洋早大教授インタビュー
民主主義は着脱可能なカセットレコーダー
政権交代で社会変化(岐阜新聞 2009.8.11)



今回の総選挙では、公示前にいくつか団体が政党に対して、それぞれ個別政策についてアンケートをしています。

WAN【特設:衆院選】比べてみよう! 質問別回答対照表


フェミニスト議員連盟「政党女性政策アンケート 2009」

在日外国人・朝鮮半島に関連する政策についての政党アンケート [2009.8.16]

「子育て環境と、子育て世代の父親に関する政党アンケート」

WANの政党アンケートで、注目すべき回答は、 (3.2)に対する自民党の「ジェンダー」排除は正しいので支持する」。 
(3.2)の質問は、 「ジェンダー」という言葉や概念の使用についてお尋ねします。行政文書や学校教科書などでの「ジェンダー」という用語の使用禁止、「ジェンダー」に関する書籍の公立図書館からの排除といった動きがみられますが、貴党はどのようにお考えでしょうか というものですから、
自民党は、  「『ジェンダー』に関する書籍の公立図書館からの排除、は正しいので支持する」と答えているわけです。
すでに、「特定図書の排除は、表現、思想の自由を侵害するもので憲法違反」
と最高裁が違憲判決をだして決着が付いているし、
図書を排除した堺市図書館や福井県自身も、非を認めているのに、
政党として(公に)、これを否定するわけですから、あきれます。
怒り心頭に発する、とはこのことです。
ジェンダー図書排除事件にかかわるものとして、この回答だけでも、自民党には絶対に投票するわけにはいきません。


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