作家・柳美里がブログで子どもへの虐待を綴ったことで、読者から通報が入り、児童相談所からの手入れが入った。話を聞いてみると、何時間も殴り続けたにも関わらず、虐待という意識が本人にはない。カウンセリングを受けることとなった。
彼女からの提案もあり、カウンセリングに取材が入ることになった。おそらく、取材が入ることで、本来のカウンセリングという意味合いがなくなるだろうと思うが、我々が虐待を知る上では、画期的なことだろうとも思う。
カウンセリングでは、彼女自身が、両親から虐待を受けていたことが明らかになる。幼少時に鼻を折るほどなぐられるなど、暴力を受けていた。彼女に対して、カウンセラーが「ご両親からそのようなことをされて、どんな気持ちでしたか」と尋ねても、「両親は絶対ですから、いいも悪いもありません」という。守られるべき親から暴力を受けることは、子どもにとって逃げ道がない状態で、精神的に何かを犠牲にしながら生き延びるしかないのだろうと思う。暴力を受け入れながらも、自分の命を守らなくてはならない。そして助けを求める術がない。
彼女は両親とも対面し、それぞれがやはり自分の親から虐待を受けて育ったことが明らかになる。
500日を過ぎてカウンセリングが終わるということはないが、重荷を少しずつおろしているようだ。
「虐待の連鎖」…これは最近特に多くなってきており、この連鎖を断ち切ることは、ままならないというのが、この番組を見ての感想だ。
※NHKスペシャル http://www.nhk.or.jp/special/onair/110515.html
最新の画像[もっと見る]
- ずーっとお休みしてましたが・・・ 8年前
- 「アナウンサーが教える愛される話し方」 吉川美代子著 10年前
- 「コミュニティ発電所~原発なくてもいいかもよ?」 古屋将太 11年前
- 第8回渡航医学実用セミナー 11年前
- 4月のライブスケジュールです。 11年前
- 空想レコード美術館”REALIZE"山田博之 11年前
- 犯罪被害者週間行事~悲しみから明日へ・再生への道のり 11年前
- 人権について考える 11年前
- リー・リトナー&デイブ・グルーシン@モントルー・ジャズ・フェスかわさき 11年前
- ミシェル・カミーロ&トマティーノ:カミーロの奏法を探る 11年前