☆初めは、なんかサイエントロジー絡みじゃないだろうな・・・、と予備知識なく不安になりながらの鑑賞だったが、
それとは関係ないようで、う~ん、ハードSFとも言えよう地球全体を覆いつくした侵略者による大災厄を、少ない人間関係に集約し、その中でのラブストーリーを、こちらの涙腺を緩めるほどに情感を静かに高めて描いた、こりゃ、なかなかの傑作でした。
エピローグと、そして、・・・この歌のメロディには弱い・・・、「青い影」が掛かるシーンでホロリと来た。
現代に著されたグラフィックノベルが原作のようで、そこかしこに、先行作のイメージが垣間見れるが、それをオリジナルとしてうまく処理していたと思う。
物語の前半は、アパートの管理人の如く、荒廃した地球のパトロール員であるジャック(トム・クルーズ)と、本部との通信士である妻のヴィクトリア(アンドレア・ライズブロー メチャ可愛い)の生活が、その居住空間スカイタワーの清潔感と、砂漠化した地球の対比の中でゆっくり描かれる。
こんなゆっくりしたペースで語っていくんでいいのか・・・、などと思うのだが、微妙に、なんとも言えないサスペンスが全編を覆っていく。
過去の記憶がない主人公・・・、女として完璧ながらもやや人工的な魅力の妻・・・、これまた一本調子な通信ディスプレイ上の上司サリー・・・、思考のない空飛ぶ偵察兵器ドローンの数々・・・、ジャックを監視し続ける敵対者たち・・・、
何よりも、廃墟が、かつての文明の残骸が、大きな謎を孕んでいる。
サスペンスの中でのアクションも映える。
・・・ネットで拾った写真です^^
そして、物語は、侵略最終戦争前の時代からコールドスリープした乗員を乗せた宇宙船が墜落してきてから、変転する・・・、と言いたいのだが、そうでもない。
そこからも、更に謎が深まっていく・・・。
謎の生存者ジュリア(オルガ・キュレリンコ)が夫婦の間に不協和音を生む。
その微妙な三角関係も、超高層の居住の上では、シュールで面白い。
ヴィクトリアの方は、イメージ上、「左翼の女はイイなぁ」てな雰囲気で、
オルガ・キュレリンコは、「心でつながっている同志」って感じかな^^
全体を通して、人間が主体でありつつも、背景の世界観がきっちり構築されているので、その相互作用が完成度を高めたと言えましょう。
最後に美幼女も出てくるので、お楽しみに^^v
PS.私は、この作品のタルコフスキー的な側面に魅かれているようだと、今 思い至った。(2013/06/01 16:10)
(2013/05/31)
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「別に」とか言いそう(笑)。
私信です。
拙ブログ「オブリビオン」の記事にヤマトのTBが付いたので、これは非表示にさせていただきました。TBが文字化けするって事象をライブドアさんが早めに治してくれたので、今は機嫌がいいみたいなので、折を見てヤマトの再TBなぞいらしてください。