『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
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[映画『聲の形』を観た]

2016-09-17 19:33:55 | 新・物語の感想

☆・・・う~む、これも傑作!
 アニメ界には、今、大きな地殻変動が起こっているのかも知れない。
 若手監督たちが大攻勢をかけてきている時代だ。

 この作品、現代版『人間失格』にもなり得た。
 が、高度情報化社会は、主人公が高校生にして再生を為し得させた。
 まんざら、現代の、インターネットに代表される簡易コミュニケーション社会も捨てたもんじゃない。
 時代が違えば、この問題は長引いたはずだ。

 ・・・聴覚障害の少女が転入してきた。
 主人公の少年は興味をいじめの形でしか表わせなかった。
 クラスメイトである周囲の児童も、一抹の良心とともに、イジメに荷担する。
 5年後、主人公は自殺願望を抱きつつ、聴覚障害の少女と再会する。
 いつしか、両者の想いは「恋」に変わる。
 クラッシュ&ビルド。
 外界を拒絶していた主人公の周りに、心を通わせる人々が集い始める。
 が、一緒に観ていた彼女が言った。「徹底的にテーマを語り尽くしているよね」
 物語は、主人公を取り巻く人物たちに、それぞれの「過去」との対峙を余儀なくさせる。
 過去と向き合うことは、傷口をえぐられること。
 主人公は、五年間、それで悩みぬいてきていた。
 クラッシュ・アゲイン&ビルド・アゲイン!
 かなり物語的に深度を湛えた作品。
 惜しむらくは、作中に、大人の男が一人も出てこないことだ。
 イジメを傍観していたような男性教諭ばかりでなかったら、もっと異なる展開になっただろう。
 また、都合2回、口論だけでない取っ組み合いのケンカが起こるのも現実的だ(幼少の主人公対ヒロイン。ヒロインを責めた同級生の女対ヒロインの母)。
 話せば分かる的な、左翼な主張を唾棄する現実が描けていた。
 素晴らしい作品だった、じっくりと泣いた。
 だが、ハッピーエンド!

 それから、私はショートカットの女性が大好きだが、髪をアップにした女性にもグッとくることが、この作品でわかった^^

   

                            (2016/09/17)

コメント
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