ならなしとり

外来生物問題を主に扱います。ときどきその他のことも。このブログでは基本的に名無しさんは相手にしませんのであしからず。

宮崎学のマッチポンプ

2012-05-03 21:07:31 | 熊森
やぁ、ここにはもう記事を書かないと言ったね。スマンありゃウソだった。
最初に言っておくと安物の実践主義者は来ない方が精神衛生上いいよ。こっちも心を折る気で対応するから。泣き言なんて知らん。 
前振りが長くなりました。自称自然界の報道写真家の宮崎学氏が先々月、ブログで驚くべきことを発表しました。なんとまぁご自身で他地域産のドングリを撒いてどんな動物が来るのか検証する実験だそうです。普通にやってはいけないことなのですが、なぜか本人だけでなく周囲も批判に対してまともに向き合えないようです。
問題の記事はこちらとなります。
熊に「ドングリ撒き」プロジェクト検証実験中 その1

熊に「ドングリ撒き」プロジェクト検証実験中 その3

これに対しC-D氏が批判しました。

似非

向こうの愉快すぎる(自主規制)どもの言い分をまとめますと
・俺のドングリ撒きは善いドングリ撒き
・検証実験だもん(棒)
・釣りなんだから恥ずかしくないんだからね
・批判者の言葉遣いが気に入らない

批判の要点をバカにもわかるようにまとめると
・量ではなく質の問題
・宮崎氏の報道倫理が問われている
・実験という名で自然をもてあそんでいる
・悪質さの隠ぺい

質の問題というのはそのままの意味です。ペットの野生放逐など誰であろうがやってはいけないものというのは存在します。今回のドングリ撒きも同様。むしろわかってやっている分性質が悪いとも言えます。

宮崎氏の支持者は誰一人として言及していませんが、この件、宮崎氏の報道倫理なども問われています。
バカにもわかるように簡単に説明すると、万引きで捕まったやつが「万引きの問題性を知らしめるためにあえて万引きしました」なんて言っても万引きの罪は免罪されないのと同じことです。宮崎氏は必死にほかの事例を持ち出して自らの低モラルをごまかそうと頑張っていますが、そんなもの泥棒が「ほかにも悪さするやつはいるのに何でおれが逮捕されなきゃいけないんだ」と言っているのと同じことですね。結局、他人はダメだが自分は特別だからいいのだという幼稚な選民思想です。つけ加えるなら、今回確信犯でドングリ撒き(餌付け)を行ったのだから、彼の写真集でも同様の行為であえて問題(やらせ)を作り出しているのではないかとの推測も可能です。つまりあの写真集が現実をどこまで反映しているのか、そもそも真実がそこにあるのかすら疑わしいということです。はたしてマッチポンプをするような人間を報道写真家と見なせるでしょうか?少なくとも誠実でないのは確かでしょう。己の信用をも問われているとわからないのは嘆かわしいことです。

以下引用
ドングリを通して現代人の自然観を見る、それがオイラの狙いだからである。
ドングリは語りやすいから、それだけしか視野にないと次にある大きな自然界の問題点が見えてこないものである。
これは、視野狭窄的に「自然保護」や「ツキノワグマ保護」を語るヒトたちに、かなり多くみられる現象でもある。
なので、このブログでもあえてコメント欄を設けて、いろんなヒトたちの心理状況をリサーチさせてもらっている。
そうして、オイラは今日の日本人の自然観を探っているからである。
(熊に「ドングリ撒き」プロジェクト検証実験中 その3 より引用)
引用終わり

宮崎氏はドングリを通して現代人の自然観を見るなどと嘯いていますが、逆に言えばそんなことのために自然を私物化してはばからないわけです。悪戯して周囲の反応を面白がるガキのメンタリティなのですが。そもそも、実験と言いつつ何を検証するか、何が結果として見込めるのか仮説の提示すらなく批判されてから後出しで「自然観を見る」などと後釣り宣言とはみっともないにもほどがあるのですが。それに加えて自書の宣伝とは売るための話題作りにあえてやったのではとすら疑ってしまいます。本当にかつてのバス釣り業界とやり口が変わりません。
しかしまぁ・・・・・・あちらやC-Dさんのブログでお互いが盛大に後ろ玉撃ちまくっているのに仲が良ろしいようで。普通にやってはいけないことを指摘した程度で何を必死に守りたがるのか精神構造が理解の斜め下ですが、無理筋な擁護は擁護する人間のためにもならないのですがいい年した大人をなぜにあんなに甘やかし、問題性を隠蔽したがるのやら。
さて、今回の一件、日ごろツイッターなどで熊森について騒いでいる方々は不思議なことに無視を決め込んでいます。問題構造が全く同じなのに熊森には言及して宮崎氏には非言及というのははからずも彼らが叩きやすいから熊森を叩いているということを裏付ける結果になってしまいました。僕やその他幾人かが築きあげた潮流に乗って叩きやすいものだけ叩いて満足している浅薄な方々が多いこともわかり、図らずも見識を測るリトマス試験紙になりましたね。

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2 コメント

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個人的な動機あり ("み")
2012-05-03 23:28:17
かの団体にはいろいろとあって、注目しています。
宮崎氏に対してはそれがありません。
聞くところによるとかつて山岳性の国の天然記念物あたりで、すでにやらかしているので、売り込みたい人たちが相手にしてくれないから、ツキノワでかまってチャンな行動をしていると受け止めている人がいるようです。
然もありなんと、彼の著書を眺めいています。
ま、どんな素性の方が出されようが、有用な物は活用すればいいと思っております。
出版物はともかく、本人のやることは相手にされておらんのですね。独創的で面白いことをしている自分ですが。
かの団体は素性は悪いは、今のところクマにとっては有用でもないので、注目しております。
人それぞれの動機があるのです。個人の活動の集まりですので濃淡はでます。
ぼちぼち然るべき学術団体がかの団体のいい加減な行動に対して、生態学上駄目な行動だと見解を表明してもらえないですかね。
では、"み"
別のブログを立ち上げるのかと思ってましたよ。 (C-D)
2012-05-04 22:20:16
この件の問題点は

・餌付け問題
・外来生物問題
・報道倫理問題

以上、3つに整理することが出来ます。
このうち上の2つは「検証実験」の方法や成果次第によっては、社会的にはある程度許容できる可能性もあると思いますが、最後の一つに関しては例え問題提起が目的であったとしても、報道する写真家がわざわざ自分で問題を創作する必要なんかありませんから、こればかりはどう弁解しても整合性がありません。

「ガキのメンタリティ」というのは、多分、その通りで、私はあれは自己愛性人格障害じゃないかなと思っていて、そうであれば、必要なのは説得じゃなくてカウンセリングということになりますが、60も過ぎた大人をカウンセリングしてもリソースの無駄ですから、今更、本人には特に何も期待していません。
しかし、彼の周りにいる人達の無能振りには、ちょっと呆れています。
過去に素晴らしい業績があれば、何をしても許されるというものではないはずですが、彼らはなぜ、功と罪を切り分けて、是々非々で冷静に評価できないのでしょうか。
ちょっと批判されたくらいで、いい大人が必死になって庇い合う姿は、ナイーブ過ぎてキモイです。