ネコ大好きの写真家、
岩合光昭さんの「世界ネコ歩き」という番組をご存じだろうか?
ぼくは大好きでよく観ている。
そこには、飼われているというよりも(ごはんはもらったり、人間に飼われていたりもするが
自由きままに生きているネコたちが描かれている。
街中を散歩したり
石段で寝たり
ときには路上でケンカしたりする。
ネコは日中ごろごろして、縁側での日向ぼっこが大好きである。
そして、涼しくなった頃に起きだして
散歩がてら
自分の家のまわりをパトロールするのである。
それはごく普通のことで
そういったネコを、日常の風景として、よく見かけたものだった。
そしてそれは、ぼくの大好きな光景だった。
だが、今は違う。
違うのだ。
よほどの田舎でもない限り、
街を散歩するネコには事故という危険が付きまとうのである。
縁側でごろごろ
夕暮れに散歩
夜になったら駐車場でネコ会議
もうそれはできないのだ
そんな世の中になってしまったのだ。
ああ、いっそ
こんな人造社会など、なくなってしまえばいいのに。