「台風一過」後の世界、というのはいつも
何故こんなに綺麗に見えるのか？
っていうか、本当に綺麗なのか？
俺にそう見えてるだけなのか？
自分に、他人と全く同じ光景が見えている、とは限らない。
どんなことだって、そして、誰だって、
「自分」というフィルターを通してしか我々は、
世界を眺められない。
だから、本当のところは、わからない。
想像してみるしかない。
俺はよくやるんだけど、
想像力を駆使して、「他人になってみる」と、とても楽しい。
「世界」がまったく、違って見える・・・・・・
ような気がする。
ただの気のせい・・・・・・っていう可能性はもちろん、ある。
さて、
夏の終わりの始まり季節。
あちこちで「とんぼ」が感心するくらい、いっぱい飛んでいる。
「とんぼ」・・・・ってさ、
幼虫時代は「ヤゴ」で、水辺、もしくは水中で暮らしてるよね。
そいつがある時期に脱皮して・・・・・・いきなり、飛ぶ。
親に「飛び方」を教わるわけでもなく、
練習もせずに、羽が乾いたら、一発で空中に飛び出す。
（そう、「せみ」とか「蝶」もそうなんだけどさ、
「とんぼ」の飛び方は特に高性能でデリケートだから。）
あれはさ、水中にいるときから「自分は飛べる」って知ってるのかな？
我々が手指を使うときにあまり意識しないで動かすけど、
同じような感じであの「羽」を動かすのかな？
「本能」とかって言われちゃうと、そこで話が終わっちゃうから面白くないんだけど。
「本能」なんていう言葉じゃ、何の説明にもなってないぜ。
「とんぼ」はやっぱり、「よし、飛ぶぞ」、っていう意識は持ってると思う。
「空力学」みたいなことは考えてないと思うけど（多分ね）、
「空を飛ぶ」という意識と意欲は、持ってるのではないか？
いくらなんでも、そうじゃないと、空なんか飛べないよ。
「ヤゴ」から脱皮したばかりの「とんぼ」になってみたい。
「飛ぶぞ」って思って、すっと空に飛び立つのってどんな気分だろう？
想像してみるしかない。
君が今、どんな気持ちでいるのか？っていうのを想像してみる・・・
のと同じような感じで。
君には今、どんな世界が見えてる？
