90年代の、ささやかなエピソード。(一部、加筆修正しまシタ。)

2018-01-31 21:31:14 | Weblog

世間のことなど どうでもいいようなもの・・・・なのだが、

ひそかに、世界的に

「90年代リヴァイバル」なのだそうだ。

・・・・・・・なるほど。


今が2018年なら、1990年代は大体、20年前になる。


僕等が若かった頃・・・・あれは1980年代だったのだけれど、

「60年代」に夢中だった。何よりもかっこよかった。

やっぱ、20年前・・・っていうような時間のスパンに意味があるのだろうか。

ビートルズ、ストーンズ、ドアース、ジャニス、ジミヘン、ヴェルヴェッツ、ディラン、

公民権運動、大統領暗殺、マリリン・モンロー、アポロ計画、ETCETC・・・・・・・・・・・・・・・。

ファッションも60年代が最高だった。


60年代のロックや、70年代のロックを一生懸命聴いたけど、その当時(80年代)の音楽の中にも、少数だが いいものがあった。

ストレイキャッツ、ポリス、プリテンダーズ、プリンス、デキシーズミッドナイトランナーズ、

U2、スタイルカウンシル、スザンヌヴェガ、カーズETCETC。


吉田拓郎から聞き始めたのだが、高校を卒業する頃には、「洋楽ロックファン」みたいになっていた。

もちろん、自分達のバンドも、オリジナル曲をガンガン演りながら。



そして訪れる90年代。

洋楽ロック好きになっていた、という必然と、バンドマンである、という必然と、

当時の仕事場(の休憩所)でMTVを録画できる環境だった、という偶然が重なって、

1990年代全般の僕は、当時のリアルタイムの洋楽ロックにどっぷり浸かって過ごした。

洋楽雑誌「ロッキングオン」を毎月買い、MTVのオルタナ系の番組を録画してしょっちゅう見ていた。

ラジオでも当時は今より、洋楽ロックがガンガンかかってた気がする。


あの当時、気付いていない人がほとんどだったし、僕自身も後になって気付くのだが、

90年代ってロック的に、とてもとても豊穣で、波乱万丈で、いろいろと面白い時代だった。


具体的には、

まず、「オルタナ」「グランジ」が出てきて、最盛期を迎えた。

音的にはノイジーでフォーキーな、服装的には小汚い・・・というか完全に普段着のロック。

ソニック・ユース、ダイナソーJR、ピクシーズ、ホール、フレーミングリップス、ニルヴァーナ、スマパン。

「ローファイ」も最高に良かった。ペイヴメント、ベック。

「メロコア」・・・というか、新しいパンク、グリーンデイ、ランシド。

「ブリット・ポップ」はオアシス、ブラー、スエード、レィディオヘッド。

「シューゲイザー」は、極め付きの、マイブラッディバレンタイン。

そして「ジャンク」出身の、ジョンスペンサーブルーズエクスプロージョン、ロイヤルトラックス。

「ミクスチャー」は、言わずと知れた、レッドホットチリペッパーズ、ジェーンズアディクション。


今でも続いてるバンドも多い。


懐古的になるつもりはないけど、90年代のロックって、つくづく、豊穣だった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・と、突然思い出したのは、

今日の夕方ラジオでニルヴァーナの「スメルズ・ライク・ティーンスピリット」がかかったからで、

やっぱこの曲って、90年代のオルタナ・グランジを代表する曲だと思う、良くも悪くも。

それで、あの・・・・この曲の、このタイトルって、由来は何だと思う?


「ティーン・スピリット」って、ニュアンス的には「青春」だから、

「まるで青春期のような臭い」みたいに否定的に解釈してる人が多い気がするのだが、


多分、違う。


これは恐らく・・・・肯定的で、感傷的で回顧的で、恋愛的なタイトルなのだ。


海外ロック雑誌で披露された、当時のエピソードというのが、ある。

(後に、「ロッキング・オン」が、翻訳して掲載した。)


カートがまだ、コートニーに捕まってしまう以前の話。もちろん、ニルヴァーナがブレイクする以前の話。


カートは、当時、ツアーか何かで一緒になった女性ロックバンド、「ビキニ・キル」のメンバーの一人と

恋に落ちたようで、

ある夜、彼女と一緒に「消えた」。

その、「ビキニ・キル」のメンバー(名前は忘れた)が、普段から愛用していた香水・・・・・・・・・・

の名前(商品名)が「ティーン・スピリット」だったそうだ。


彼女とカートが消えた翌朝、カートと会った誰か(多分、ビキニ・キルの他のメンバー)が、

カートから、ほのかにその香水の匂いがするのに気付いて、

「あら?カートから”ティーン・スピリット”の匂いがするのは何故なのかしらね?」

と、(カートを)からかったのだそうだ。



この証言は、その「からかった」女の人のもの・・・・・だったと思う。



・・・・・切ない。

これはモチロン、「スメルズ・ライク・ティ-ンスピリット」が書かれる前の話だ。


この話を聞くと、あの曲とこのエピソードが無関係なハズはない、と思うよね。



カートの歌詞って、イメージの羅列だったりして、ばらばらで、わかりにくかったりするのだが、

これをタイトルにもってきた意図って、


どう考えても感傷的で恋愛的・・・・・としか俺には思えない。



切ないよな。



このエピソードのことを、全然知らずにほとんどの人があの曲を聴いているのだし、

そんなこと知ってても知らなくても関係ない・・・・・・とも思う。


でもやっぱり、

こういうのって面白いし興味深いし、

歌詞って、言葉って、いいなあ・・・・・などと思うのだ。



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