哀しくて切ない、
そんな気持ちを
あたしは胸に
抱え込んだまま生きている。
それの重さは120トンだ。
そういうのを抱えたまま、1日に500キロメートル走る。
生きる、というのは恐らく
そういうことでしかないのだろう、と思っている。
どんな風にそれを
君に伝えたらいいのだろう?
切手を貼って、手紙でも出す?
(それはちょっと古風すぎ)
それなら、電話ボックスから電話をかける?
(それも、今や旧式だ)
電子メールは味気ない。
ポケベルはとっくにサービス停止の憂き目に会っている。
(ポケベルで何が伝わるというのか)
・・・・・・・・・・・・いっそ、電報でも出す?
でもそんなのは馬鹿げてる。
でも、この世の中に
「馬鹿げてないもの」なんて、存在するのかどうか・・・・・
疑わしいよね、とあたしは思う。
穴の空いた箱の中で日がな一日、そんなことを考える。
少しずつ、
陽の昇りだす時間が遅くなって行く。
「夜明け」なんて、
ほんのちょっとの間の出来事に過ぎないのだ。