年の暮れ幻想

2010-12-28 19:46:23 | Weblog





冬至が過ぎたからそろそろ、夜が短くなっていくはずだ。

今朝は部屋の窓から、朝日が昇るのを見た。

一年中でいちばん、低くまでしか昇らない太陽。

いつものことだが、月と寸分違わない大きさの太陽。

いつか見た初日の出を思い出す。


ところで俺にしてみたら、、

大晦日も正月も、もはや何の意味もない。

でもそうすると今度は、

「意味がない」という意味が生じてしまう。

どんなにわずかでも「振れ幅」というのがあって、

プラスマイナスゼロにはなかなか、ならないのだった。


それにしても、新年というのはいつも、

無遠慮にずかずかとやって来るものだ。

1979年の大晦日の夜を覚えている。

俺は何歳だ?・・・・・・・13歳か。


子供の頃の記憶って冗談抜きでほとんど「ない」のだけれど、

あともうひとつ、

1976年の年賀状を書いていたことを

うっすら、覚えている。

ちょうどその頃はニューヨークではテレヴィジョンが、

ロンドンではクラッシュが。

唯一無二の音を鳴らしていたはずだ。


俺のまわりではまだ何も起こっていなかった。

物事が動き出すのは、その2,3年あとだ。

いろいろな出来事が、出現しては消えて行った。

そしていつしか、

クリスマスも大晦日も正月も、

その意味を失っていったのだ。


・・・・っていうか、はじめっからなかったのかな。

ただ「幻想」が、俺の目の前を通り過ぎた・・・

って事なのかもしれない。


七色に発光した、

とびっきりの、抜群の、見逃したらもう二度と出会えないような、

「幻想」ってやつが。









コメント
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