【マロングラッセ】
「マロングラッセ」は、クリを砂糖漬けにした菓子。
1・固い鬼皮を剥いたクリを煮て渋皮を剥ぐ。
2・バニラで香りを付けた砂糖液(糖度25度)にクリを漬け込み、沸騰させないように弱火で加熱する。
3・蒸発した水分を砂糖液で補いながら、糖度が35度前後になるまで10日間ほどかけてゆっくり煮詰める。
4・汁気をきり、表面を乾燥させて仕上げる。
砂糖液に風味付けのためのブランデーやラム酒を加える場合もある。
フランス語で「マロン」とは、イガの中に一つだけ入っている大きくて丸いクリのことである。
紀元前、マケドニアの英雄・アレクサンドロス大王が最愛の妻のロクサーヌ妃のために作ったことから、ヨーロッパでは永遠の愛を誓う証として、男性が女性に「マロングラッセ」を贈る習慣がある。
【フォーチュン・クッキー】
「フォーチュン・クッキー」とは、中に運勢の書かれた紙片の入った菓子である。おみくじが入っている事から「おみくじクッキー」とも呼ばれている。
アメリカ合衆国・カナダの中華料理店では殆どの店で食後に出される。
『概要』
「フォーチュン・クッキー」は、サンフランシスコの日本庭園を設計・運営した庭師の萩原真がアメリカに普及させたとされている。
二つ折にして中に短い言葉を書いた紙を入れた形状は、日本の北陸地方において新年の祝いに神社で配られていた辻占煎餅に由来する。
サンフランシスコのゴールデン・ゲート・パーク内にあるジャパニーズ・ティー・ガーデンは、1894年に開催された国際見本市のアトラクションとして建設され、その後恒久の庭園となった。庭園やその敷地内の茶屋を運営していた萩原は、訪れた客にお茶請けとしてこの煎餅を出した。
萩原と家族は特に金儲けの事は考えていなかったので、このフォーチュン・クッキーに関する一切の特許を取っていなかった。
1915年、サンフランシスコで開かれたパナマ万国博覧会に出品されてから広まり始めた。
第二次世界大戦後、幾つかの中華料理店がこの煎餅を取り入れ、フォーチュン・クッキーは非常に一般的なものとなった。現在では多くの飲食店で、食後の口直しとして「フォーチュン・クッキー」が出されるようになった。今日の「フォーチュン・クッキー」には、運勢だけでなくラッキーナンバーや、翻訳された中国の文章、諺などが書かれている。
元々は日本の文化を取り入れた「フォーチュン・クッキー」であったが、上記の様な経緯から、中国の習慣であると誤認しているアメリカ人も少なくない。しかし、中国では「フォーチュン・クッキー」自体知られていない。