10月29日の朝、フランスは霧に覆われていた。フランスの家を出発すると、すぐにタイヤの空気圧が急速に低下しているのに気がつく。サービスエリアの駐車場に車をとめ、早めにスペアタイヤに交換して事なきを得た。
もっとも、まだまだ油断はできない。スペインでは、外国人の車を狙った盗難が多い。なぜ外国人かというと、休暇で使うべく多額の現金を持って移動しているのが明らかだからだ。サービスエリアに駐車した車のタイヤをナイフで切り、しばらく走行したところで、パンクに気がついて車を止めると、親切心を装ってタイヤ交換を手伝うふりをする。パンクという災難にすっかり心を奪われている気の毒な人たちの隙を狙って、車中に置かれた貴重品を盗む、という手口である。このような泥棒には「善きサマリア人」という名前がついている。聖書の逸話に基づくが、聖書のサマリア人は本物の善人である。名前をつけたのは、皮肉なイギリス人だろう。実際に、スペインの我が家の2軒隣りのイギリス人パットとアイリーンも去年の12月にこの被害に遭った。盗難も困るが、スペアタイアまでパンクさせられたら、泣きっ面にハチである。スペインに入ったら、サービスエリアでは2人同時に車を離れないように気をつけよう。
トゥールーズに近づいたところで、霧が晴れた。城壁の町カルカッソンヌを遠くに臨んだ後、海岸沿いの高速道路に達する。そこからスペインの国境までは1時間ほど。
無事スペインに入る。運のないフランスを脱出してほっと一息。スペインは保険会社の勝手知ったる本拠地でもあるし、故障してもスムーズに事を運んでくれるだろうと気を抜いたのが甘かった。バルセロナの北30キロほどのサービスエリアでガソリンをいれ、ドライブインでサンドイッチを買って車に戻ると、エンジンがかからない。どうやら、スターターモーターが故障したらしい。保険会社に電話をかけると、30分で救援トラックが来ると言う。
食事を終えた人たちが車に乗り込み、次々に何の問題もなくエンジンをかけて去っていくのをうらめしい気持ちで見送る。唯一の気休めは、故障をしたのはわたしたちだけではなかったことだ。1時間半以上待ってやっとレッカー車が到着したが、3台いっぺんに現れた。わたしたちのレッカー車の運転手に、自分のレッカー車はいつくるのかと問い合わせる人もいた。反対車線のドライブインの駐車場では、白いワイシャツを着た男性がいまだに人待ち顔である。この日はもっとも故障の多い日曜日だったのか、このサービスエリアはもっとも故障の多いサービスエリアに違いない。レッカー車の運転手も、イギリスの車の救援は今日これで2台目だと言っていた。
レッカー車に乗って、ロードサービスの会社の事務所まで行く。そこから保険会社に連絡を取ってくれた。今日は日曜日で修理工場は開いていないので、車はこの会社の敷地内(別名、故障車の墓場と言う)に置き、翌日三菱自動車のディーラーに持っていくという。保険会社がホテルとそこまでのタクシーを手配してくれた。三菱自動車のディーラーに近い郊外のホテルには空きがなかったため、バルセロナ市内のホテルに泊まることになる。
もっとも、まだまだ油断はできない。スペインでは、外国人の車を狙った盗難が多い。なぜ外国人かというと、休暇で使うべく多額の現金を持って移動しているのが明らかだからだ。サービスエリアに駐車した車のタイヤをナイフで切り、しばらく走行したところで、パンクに気がついて車を止めると、親切心を装ってタイヤ交換を手伝うふりをする。パンクという災難にすっかり心を奪われている気の毒な人たちの隙を狙って、車中に置かれた貴重品を盗む、という手口である。このような泥棒には「善きサマリア人」という名前がついている。聖書の逸話に基づくが、聖書のサマリア人は本物の善人である。名前をつけたのは、皮肉なイギリス人だろう。実際に、スペインの我が家の2軒隣りのイギリス人パットとアイリーンも去年の12月にこの被害に遭った。盗難も困るが、スペアタイアまでパンクさせられたら、泣きっ面にハチである。スペインに入ったら、サービスエリアでは2人同時に車を離れないように気をつけよう。
トゥールーズに近づいたところで、霧が晴れた。城壁の町カルカッソンヌを遠くに臨んだ後、海岸沿いの高速道路に達する。そこからスペインの国境までは1時間ほど。
無事スペインに入る。運のないフランスを脱出してほっと一息。スペインは保険会社の勝手知ったる本拠地でもあるし、故障してもスムーズに事を運んでくれるだろうと気を抜いたのが甘かった。バルセロナの北30キロほどのサービスエリアでガソリンをいれ、ドライブインでサンドイッチを買って車に戻ると、エンジンがかからない。どうやら、スターターモーターが故障したらしい。保険会社に電話をかけると、30分で救援トラックが来ると言う。
食事を終えた人たちが車に乗り込み、次々に何の問題もなくエンジンをかけて去っていくのをうらめしい気持ちで見送る。唯一の気休めは、故障をしたのはわたしたちだけではなかったことだ。1時間半以上待ってやっとレッカー車が到着したが、3台いっぺんに現れた。わたしたちのレッカー車の運転手に、自分のレッカー車はいつくるのかと問い合わせる人もいた。反対車線のドライブインの駐車場では、白いワイシャツを着た男性がいまだに人待ち顔である。この日はもっとも故障の多い日曜日だったのか、このサービスエリアはもっとも故障の多いサービスエリアに違いない。レッカー車の運転手も、イギリスの車の救援は今日これで2台目だと言っていた。
レッカー車に乗って、ロードサービスの会社の事務所まで行く。そこから保険会社に連絡を取ってくれた。今日は日曜日で修理工場は開いていないので、車はこの会社の敷地内(別名、故障車の墓場と言う)に置き、翌日三菱自動車のディーラーに持っていくという。保険会社がホテルとそこまでのタクシーを手配してくれた。三菱自動車のディーラーに近い郊外のホテルには空きがなかったため、バルセロナ市内のホテルに泊まることになる。
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