ふるえるその手を 引きよせて
かけつけ二杯の 燗酒を
のませてやれば よかったものを
あゝ またひとつ 恋を捨て
あゝ またひとり 泣かせちまった
よされ よされや らしくもないと
津軽… 吹雪の よされ酒
云いたいことなら 云えばいい
云わなきゃ分からぬ 胸のうち
答えを出せず しばれたこころ
あゝ 丸窓の 雪つぶて
あゝ なみだ眸で 見てるだろうか
よされ よされや 未練はよせと
津軽… 海峡 ながれ船
あゝ 呑むほどに うずく胸
あゝ きりきりと つららが刺さる
よされ よされの 哭き節聞けば
津軽… 底冷え よされ酒
ひとこと：山本譲二サンは2/1が誕生日。
このブログでは山本譲二サンに
「君、別れることなかれ」「おやじ屋台」
「冬ごころ」「故郷はおまえだよ」「知床想譜」
「恋郷いすみ線」と6篇を書き下ろしてきました。
最近は幸せ演歌にヒットをもくろむ譲二サンだが
ある意味、原点回帰でこんな詞も似合うだろう。
寒く凍てつく北国・津軽 そんな季節や地方にも
男女の別れはあろう。女を引き止められず
女は船に乗り、雪が つぶて のように降る･･･
呑まずにいられない男は極限の恋の傷跡を
抱きながら女を偲ぶ。津軽は底冷えの夜･･･
（画像をお借りしました）
