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建国70周年の中国、GDPは450倍に増加  「歴史的飛躍」と共に成長した中流階級 

2019-10-01 | 中国をしらなければ世界はわからない

中国の中流階級、4億人に急増したが…

なぜ民主主義の声は高まらないのか

登録:2019-10-01 09:21 修正:2019-10-01 14:27

建国70周年の中国、GDPは450倍に増加 
「歴史的飛躍」と共に成長した中流階級 
「経済発展=民主化」の公式、中国では例外 
「中流階級の成長は国家に全面的に依存したため」 

成長鈍化、貿易戦争など不安の中 
恩恵を失えば政治改革を要求する可能性も

 
             建国70周年の中国経済および社会指標//ハンギョレ新聞社

 「中華民族は奮起し、豊かになり、強大になった」

 昨年5月4日、中国の習近平国家主席が「カール・マルクス生誕200周年大会」で言及した「3大歴史的飛躍」だ。国慶節を控え、次々と打ち出される各種の記者会見で、決まって“スローガン”のように登場する。

 今月1日、建国70周年を迎える中国の今日は数値が物語る。1952年には300億ドルにすぎなかった国内総生産(GDP)は、2018年末には13兆6100億ドルとなり、450倍以上に爆発的に増えた。1950年には11億3千万ドルだった貿易規模は、昨年末4兆6千億ドルを記録した。これに支えられ、1970年代までは通貨不足国だった中国だが、昨年末に保有した通貨は3兆700億ドルを記録し、13年連続で世界1位となった。「歴史的飛躍」は、決して空言ではない。

 この40年余りの改革・開放が今日の中国をつくったとすれば、最大の恩恵を受けた人々はいわゆる「運のいい世代」と呼ばれる1970~90年代生まれだ。中国経済が超高速疾走した時期に成長期を送った彼らは、教育を終えた後、良質の雇用を難なく得ることができた。所得水準が高まり、生活の質も変わった。多くは大都市に住み、専門職や管理職として働き、マンションや外車を購入し、定期的に海外旅行に出かける。世界最大規模を誇る中国の中流階級の主力だ。

 中国の中流階級人口(約1億900万人)が米国の水準(約9200万人)を超えたと、多国籍投資銀行クレディスイスが指摘したのがすでに2015年のことだ。中国国家統計局は1月、中流階級人口が1億4千万世帯(約4億人)にのぼると発表している。中流階級の基準をめぐり論争の余地はあるが、中国の中流階級の購買力と消費水準が西欧に匹敵したという点には異見が少ない。

 西欧における中流階級の成長は政治的覚醒につながった。「中流階級なしには民主主義もない」という言葉が出たのもこのためだ。しかし、中国は例外だ。1980年代末、ソ連を筆頭に現実社会主義圏が崩壊したにもかかわらず、中国共産党は依然として強力な統治の基盤を維持している。1989年6月の天安門民主化運動鎮圧後には、政治改革を要求する内部の声も静まった。経済分野の改革・開放が政治分野に広がっていない。

 こうした現象について、米国ジェームズ・マディソン大学のチェン・ジエ教授は「中国の中流階級の保守的な態度には理由がある」と指摘する。チェン教授は「民主主義なき中国の中流階級」という本で「1990年代に姿を現した中国の中流階級は、今まで成長と生存を共産党が主導する国家体制にほぼ全面的に頼ってきた。このため、彼らが最も恐れるのは民主主義的政治変化だ」と指摘した。「政治変化は、必然的に共産党主導の国家体制に変化を招き、したがって自分たちが享受する生活の質が脅かされる」ということだ。

 西欧に留学中の中流階級家庭出身の中国人学生たちも、政治的自由と民主主義の拡大よりも、社会・経済的安定をずっと上位の価値と考えている。米パデュー大学が中国人留学生・訪問学者1千人あまりを対象に実施し、昨年10月に発表した世論調査の結果、回答者の48%が「中国の現政治体制が中国に合っている」と答えた。回答者3人のうち1人は「個人の自由より社会的安定の方が重要だ」という反応を見せた。

 中国共産党が6月に出した「党内統計公報」によると、昨年末、共産党員は前年比103万人増えた9059万4千人に上る。党員の半分ほどが専門大学卒業以上の高学歴者で、農牧漁民(28.08%)と労働者(7.19%)に比べ、専門職(15.46%)と管理職(10.81%)の党員も少なくない。特に30歳以下の党員が全体の14.06%に止まった反面、退職者の割合は20.03%に上る。中国共産党も高学歴、高年齢層を中心とした「中流階級」政党になりつつあるという意味だ。

 中国の中流階級の「心変わり」の可能性はないのだろうか。中国の経済成長が鈍化する中、米中貿易戦争は火を噴いている。活況だった不動産市場も低迷している状態で、人民元安も中流階級の不安を増幅させている。チェン・ジエ教授は「これまで国家主導の経済体制下で享受してきた恩恵がなくなる危機だと判断すれば、中国の中流階級が積極的な政治改革を要求する可能性がある」と見通した。

北京/チョン・インファン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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「最大の問題は安倍さん自身です(笑)」と話すロジャーズ氏が安倍外交で激突する日韓、トランプ大統領と北朝鮮の金正恩氏、台頭する中国……

2019-10-01 | ちょっと気になるマスコミ報道

世界3大投資家の一人、ロジャーズが「日本は置き去り」とアジア情勢を予言

連載「政官財の罪と罰」  2019.9.25 08:00週刊朝日#古賀茂明

週刊朝日に古賀氏とロジャーズの対談が載っている。それぞれ略歴が書かれているのでそれを念頭に入れてご意見を読ませていただいた。きっと自分の頭を整理するうえで何かの参考になると思い全文コピーして紹介する。

 

           カットは本文と無関係です。

[左]ジム・ロジャーズ/1942年、米国アラバマ州出身の世界的投資家。ウォーレン・バフェット、ジョージ・ソロスと並び「世界3大投資家」と称される。2007年に「アジアの世紀」の到来を予測して家族でシンガポールに移住。現在も投資活動および啓蒙活動をおこなう[右]古賀茂明(こが・しげあき)/古賀茂明政策ラボ代表、「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者。1955年、長崎県生まれ。東大法学部卒。元経済産業省の改革派官僚。産業再生機構執行役員、内閣審議官などを経て2011年退官。主著『日本中枢の崩壊』(講談社文庫)など (撮影/写真部・掛祥葉子)   写真がうまくアップできないのでお許し願いたい。

 

 9月、「世界3大投資家」の一人、ジム・ロジャーズ氏が来日し、元経済産業省官僚の古賀茂明氏と対談を行った。「最大の問題は安倍さん自身です(笑)」と話すロジャーズ氏が安倍外交で激突する日韓、トランプ大統領と北朝鮮の金正恩氏、台頭する中国……、日本の様々な問題点に斬り込んだ。
*  *  *


古賀:人口はその国の国力を示す指標の一つです。その点では、世界人口の5人に1人が中国人という中国の台頭がすごい。しかし、日本人の中には、中国を見下すような意識がまだ残っている気がします。


ロジャーズ:実は、私も日本が外国人に対してとる差別に戸惑うことがあります。国連も18年に、日本には在日外国人に対するいろいろな差別があると勧告したほどです。相変わらず外国人参政権を認めていませんよね。

 19世紀は英国、20世紀はアメリカ、21世紀はアメリカと中国、それが歴史の流れです。皆、中国の時代はあまり好きじゃないかもしれないけど、そういう時代なので、受け入れないといけません。アメリカは非常に成長したけど、いろいろな問題も抱えた。不況も15回はきた。それでも、20世紀では、最高の国になったというのが事実です。

 中国は今から、アメリカと同じようにいろいろな問題が起きるでしょうが、21世紀で中国以上に成長する国はおそらくないでしょう。トランプ大統領との間で経済戦争は起きていますが、私は娘にシンガポールで中国語を学ばせています。

古賀:ロジャーズさんは、日本がこれからやるべきことの一つとして、無駄な支出は削れ、そのうちの一つが、防衛費だとおっしゃっています。けれど、潜在的に、中国が日本を占領するのではないかと恐れている人たちもいて、日本も軍備を増強し、中国に対抗しようという考えも根強い。それが安倍政権の考えです。

ロジャーズ:対立するのではなくて、経済協力することでお互いがアジアを牽引することを考えましょう。中国は、これまで内戦はいっぱいあったけど、国際的な戦争を実はそんなにしていません。実は平和的な国です。歴史でもそれは証明されています。

 

古賀:元々中国人というのは、資本主義的な考え方を身に付けた人たちで、これから長く繁栄していくためには、どうしても世界と貿易ビジネスをしていかないといけないとわかっている。それが中国の利己的な行動を抑える上で一番の歯止めになるのではないかと思います。軍事で抑え込むというよりは、「ビジネスがやりにくくなっちゃいますよ」と周りに取り込んでいくことのほうが世界のために有効じゃないかと思います。

ロジャーズ:私も同意見ですが、政治家は間違いを犯すことが過去にもたくさんありました。日本、中国、韓国にも非常に頭のいい、素晴らしい人がいる。喧嘩して対立することもあっていいですが、チャンスがあれば、ビールを飲んで、楽しく話せばいいのではないですか? 戦争は誰の得にもならないのは、歴史が物語っています。

古賀:朝鮮半島情勢が今後、アジアの鍵を握ると思います。北朝鮮の金正恩氏を、どう評価されていますか。

ロジャーズ:彼は北朝鮮人じゃないのです。彼はスイスで育ったけど、スイスに帰れない。そういう意味で、北朝鮮をスイスにしたい。北朝鮮に国際的なスキーリゾートを建設したのもそう。

トウ小平(※トウは「登」におおざと)が中国を変えたように、北朝鮮を変えたいのですね。でも、そういうことは日本でもアメリカでも報道されない。今、日本の報道を見ると、先進国による経済制裁が続き、北朝鮮の人々は困窮しており、「北朝鮮には未来がない」というトーンばかりです。世界中でそうプロパガンダされています。

特にアメリカのプロパガンダはひどい。アメリカから学んだ日本でも非常にうまくプロパガンダされています。だが、実際に北朝鮮を見てきた私にとっては信憑性がない。

古賀:アメリカの企業でも北朝鮮へのビジネスチャンスを狙っているところがあるのでしょうか。

ロジャーズ:トランプに聞いてほしいのですけど、トランプは何もわかっていません。トランプは歴史に名を残したくてやっているのでしょう。

 北朝鮮と韓国の統一は遠くない未来に起きると私は思っています。韓国も、アメリカも、中国、ロシアも望んでいるかもしれない。だが、実は日本は南北の統一にはすごく反対しているように見える。朝鮮半島が統一されると、経済的に脅かされるからかもしれませんが……。

古賀:仮にうまく南北が完全な統一までいかなくても、国家連合のようになれば、一斉に世界中のビジネスが北朝鮮で利益を得ようと動く。いま、北朝鮮、韓国と対立している日本は立ち遅れる危険性があります。

ロジャーズ:北朝鮮と韓国が統一されると、外国から投資を呼び込めるだけでなく、国内の投資も活発になります。日本や中国が現状のままであれば、5年後、アジアで最も裕福な国になるのは、朝鮮半島の統一国家となる可能性が高い。日本の経済を復活させるには内需には頼れず、インバウンドに頼るほかないですが、韓国は国内消費の上昇も期待できます。この点は両国の大きな差です。

いま、経済を悪化させているヨーロッパ諸国や米国よりも朝鮮半島に可能性があると考えるのは、北朝鮮というフロンティアがあるからです。

古賀:しかし、日本と韓国の関係は悪化の一途をたどっています。

ロジャーズ:韓国も日本と同じような人口減などの問題を抱えていますが、朝鮮半島の南北統一が実現すれば韓国の人口減は軽減されるでしょう。北朝鮮には若い女性が多く、子供を産むことに躊躇(ちゅうちょ)しません。北朝鮮から女性が流入し、改善の見込みがあります。

 統一のネックになりそうなのは、アメリカの存在です。アメリカが韓国に駐留させている3万人の軍隊をどうするか? アメリカのプロパガンダ的に言うと、核を北朝鮮から排除するのがゴールですが、北朝鮮はその代わり韓国に対し、在韓米軍を引き揚げさせてくれと要求するでしょう。アメリカが韓国から米軍を引き揚げたくないと考えるなら時間がかかりますね。ただ、日本や中国が現状のままでいれば、5年後にアジアで最も裕福な国になるのは、朝鮮半島の統一国家だと私は考えています。

古賀:日本は中国や韓国、北朝鮮、あるいは東南アジアなどポテンシャルを持った国とどう関係を築けばいいのでしょう。

ロジャーズ:中国・日本・韓国がEUのようなアジア共同体といった形で一緒になってキャピタリズム中心になるようつくればよいのです。パワーがあるので、アジアの時代をもっと継続できますよ。

(構成/本誌・田中将介)

週刊朝日  2019年10月4日号より抜粋

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長湍半島、米軍砲撃場の着弾地から「環境にやさしい農地」へと様変わり

2019-10-01 | 韓国あれこれ・・・

[ルポ]「恨(ハン)多き臨津江」農民・漁民、変化への期待と懸念

登録:2019-09-30 04:56 修正:2019-09-30 08:41

DMZ現場報告書(2) ひとびと 
臨津江で歩哨に立っていた漁師たち「文山~都羅山高速道路反対」 
台城洞住民「変わっても村落共同体は壊れぬように」 
長湍半島、米軍砲撃場の着弾地から「環境にやさしい農地」へと様変わり

 
23日午後、京畿道坡州市坡平面斗浦里の臨津江の河原で坡州市漁村契のイ・ギョンク契長(右)がカニ漁を終えて帰ってくるところ//ハンギョレ新聞社

 臨津江(イムジンガン)は分断の川だ。北朝鮮側の江原道の頭流山(トゥリュサン)から発した川は、朝鮮半島の中心を貫き、黄海北道開豊郡臨漢里(ケプングン・イムハンリ)と京畿道坡州市炭縣面(パジュシ・タンヒョンミョン)を分けた後、漢江に溶ける。臨津江は南北をつなぐ川であり、南北を分ける川で、この川には痛みと恨(ハン、わだかまり)が満ちているが、総連系の在日同胞の人生の悲しみを慰めた北朝鮮の歌『リムジン江』にはそのような情緒が込められている。「臨津江水清く/鳥は川を自由に飛び交うよ/南の故郷へなぜに帰れぬ/臨津の流れよ、答えておくれ」

 臨津江流域は古くから肥沃な平野地帯で農業が発達し、川を母として漁業と物流が栄えた。南北協力時代を迎え、変化の風が吹く中、開発に対する懸念と期待が交差している。

 
            秋に多くとれる臨津江の特産物モクズガニ//ハンギョレ新聞社

■臨津江の漁師たち「以前は水半分、魚半分だったんだが」

 23日午後、京畿道坡州市坡平面斗浦里(パピョンミョン・ドゥポリ)の川辺で眺めた臨津江では、川面に魚が勢いよく飛び跳ねていた。カニ漁を終えて帰ってきた坡州市漁村契(水産協同組合の下部組織)のイ・ギョング契長は、「冬を越すために餌を盛んに食べる今の時期が、カニを捕まえるのに一番良い季節」、「大きくて安価な中国産のせいでモクズガニのイメージが薄れてしまったけど、臨津江のモクズガニは王の食膳に上った、味と栄養に優れた特産物」と語った。幅500メートルの川向こうの民間人統制地域(民統線)の村の裏山に夕焼けが赤く染まっていた。イ氏はこの日、2人1組で漁に出てから5時間で35キロのカニを獲ったと言った。

 全長254キロメートルの臨津江の流れの3分の2は、北朝鮮地域だ。残りの3分の1が漣川(ヨンチョン)・坡州の区間だ。漣川では漁師27人(30艘)が高浪浦(コランポ)からクンナム・ダムの前までの50~60キロメートルの区間でカニやホソギギ(ナマズ目ギギ科の魚)、コウライケツギョ、ナマズなどを主に獲っている。以前はカワニナが主な所得源だったが、クンナム・ダムが建設されてからは姿を消し、最近では復活事業が進められている。漣川のユ・ジェハク漁村契長(66)は「北朝鮮との境界をなす漣川の区間は、北朝鮮の降水量と黄江(ファンガン)ダムの放水量に大きな影響を受ける。北朝鮮のダムで水を止めて川の水を流さず、水量が日増しに減っているので心配」と語った。

 坡州の臨津江の漁師たちの主な収入源はシラスウナギとメフグだ。シラスウナギは1匹5千ウォン(約450円)の「大事な身体」で、メフグは1キロ当たり10万ウォン(約9100円)と「黄金の豚」待遇を受ける。いずれも春季の4~6月初めに遡上してくる。秋にはモクズガニとボラがたくさん獲れる。

 河口がふさがらない臨津江の下流は魚種が豊富だ。斗浦里の里長イム・ヨンソク氏(62)は「昔は草坪島(チョピョンド)のそばで長い棒で叩いて捕まえられるくらい魚が多かった。メフグが産卵しに群れをなして上ってくると、多すぎてどうすればいいか困るほどだった」と回想する。今は黄金のように扱われるメフグだが、当時は毒のため食べられず、厄介者扱いされていた。キム・ビョンス氏(61・第三船団長)は「以前は水が半分、魚が半分で、酒を飲んでて金が足りなければ、ちょっと出てナマズや鯉を何匹か獲ればすんだ。今は漁で稼ぐ時代は過ぎ、漁師たちは農業や商売もやっている」と語った。

 臨津江の漁師たちは「民統線で漁をする罪」で多くの苦難を経験した。スパイの水中侵入に備えて、水が多い大潮の時には順番を決めて夜に「江上巡察」に着かねばならず、人を捕まえる鉤形をした釣り針を川に投げなければならなかった。上流から流れてくる死体をすくい上げるのも漁師たちの役目だった。

 父に従って14歳からこの川で魚を釣ってきたイ・スンチャン氏(62・第二船団長)は「1970~80年代は軍人の統制がひどかった。漁を禁止されるんじゃないかと心配で言われた通りにするしかなかった。当時は櫓を漕ぐ木船だったが、作業を終えて帰れば櫓を軍の詰所の前に鍵をかけて保管した」と語った。

 漁民たちは臨津江にチョンジン橋(1984年開通)や統一大橋(1998年開通)を建設する時も、統一大橋周辺での操業が禁止された時も、何の声もあげられなかった。クンナム・ダム(2011年竣工)や漢灘江(ハンタンガン)ダム(2016年竣工)を作る時も、政府は漁業補償どころか住民説明会や環境影響評価さえまともにしていない。停泊施設がないため梅雨に船や漁具が流されても、苦境を訴えることすらできなかった。

 今も変わらない。政府は南北経済協力のため、昨年末から臨津江を横切る文山(ムンサン)~都羅山(トラサン)高速道路を推進しているが、漁師たちには住民説明会を開催することすら知らせなかった。これこそ漁師たちがこれ以上我慢できない理由だ。彼らは今月10日、坡州市役所前で記者会見を開き、「臨津江を汚染し漁民たちを追い出す文山~都羅山高速道路に決死の覚悟で反対する」と声を上げた。

 
韓国唯一の非武装地帯の村、京畿道坡州市台城洞村で80年以上生きてきたキム・ドンネさん//ハンギョレ新聞社

■台城洞村の住民「素手で田んぼを作った」

 臨津江のそばにある台城洞村は、韓国唯一の非武装地帯の村だ。軍事境界線からわずか400メートルしか離れていない。農地が広く、1世帯当たり10万平方メートル(約3万坪)規模の稲作を営んでいる。47世帯(190人)の年平均所得は7千万ウォン(約640万円)前後と、他の民統線の村に比べれば豊かな方だ。

 しかし、最初はたいへんだった。1953年の休戦後、この村の住民約160人は素手で荒廃した土地を開拓した。台城洞村で生まれ、ずっと暮らしてきたキム・ドンネさん(82)は「人生で最も大変だった時」を問うと「若いころに田を作った時」と言う。「18で結婚して30歳まで死ぬほど苦労しました。機械もない時代だったから村に残った牛3頭と鎌とシャベルを持って素手で土地を耕したんです」。

 住民らは休戦後、1週間に一度運行される米軍トラックに乗って村の外に出た。金村(クムチョン)に出て稲を売って牛を買い、トラックに積んで帰ってきた。10年ほど経って村のバンが米軍のトラックにとって代わり、今は1日にバスが4往復する。子どもの教育のために文山や金村、ソウルに家がある住民も多い。

 戦争の時も避難しなかったキムさんは、当時の村の状況を生々しく振り返った。「村に80軒ほど家があったんですが、人民軍と国軍が交互に入ってきました。1・4後退以降、ジェット機(米軍戦闘機)の爆撃がひどかった。ガソリン缶をまき散らして火をつけ、村がみんな燃えて人々がたくさん死にました。防空壕で何カ月か住んでいたんですけど、雪がたくさん降って苦労しました。若い人たちは臨津江を渡って避難し、高齢者や子供たちは村に残っていたんですが、父を含めて6~7人の住民が北朝鮮に連れていかれました」。キムさんは「コメが尽きて家族が飢えそうになったので、父が稲を刈りに田んぼに出たら人民軍に捕まって、その後に消息が途絶えた」と語った。キムさんが13歳の時だった。

 1953年の停戦協定によって北朝鮮側の機井洞(キジョンドン)村とともに非武装地帯に残った台城洞は、国連軍司令部の統制を受ける特殊村落になった。住民は徴兵・納税義務を免除される一方、土地を所有できず、耕作権だけが認められる。外出時と帰宅時には軍部隊に届け出なければならず、毎晩点検を受け、田んぼに働きに出る時も武装軍人が同行しなければならない。同村のキム・ドング里長(51)は、「表面的には華やかに見えるかもしれないが、実際の住民らの暮らし向きはあまりよくない。家と農地はあるが、担保にできないので借金もできず、いつまで農作業ができるかも不安定な状況」と言う。彼は「今後どのように変わろうとも70年間守ってきた村の共同体が壊れず、食べていく問題が解決されたらうれしい」と語った。

 
民統線地域の京畿道坡州市津東面東坡里の臨津江沿いの野で稲が黄金色に実っている//ハンギョレ新聞社

■長湍半島の農民、「環境にやさしい農業が代案」

 自然河川の原型を保つ臨津江河口には、ソンドン湿地、テドンニ湿地など、大小の湿地が発達している。このうち、民統線北側の長湍(チャンダン)半島は330万平方メートル(100万坪)の葦原と水田からなる湿地である。朝鮮戦争後、長湍半島は米軍と韓国軍の砲撃訓練場の着弾地として数十年間使われたが、今は環境にやさしい農耕地に生まれ変わっている。

 農民たちは長湍半島の耕地の半分にあたる82万平方メートル(25万坪)で、環境にやさしい農業を営み、坡州、光明(クァンミョン)、富川(プチョン)地域に環境にやさしい給食のコメを供給している。彼らは長湍半島が環境にやさしい農業地区に指定されることを望んでいるが、南北関係が改善するほど、ここへの開発圧力はさらに強くなるものと見られる。

 坡州市環境にやさしい農業人連合会のキム・サンギ会長は、「長短半島は空間が他から離れており、平野が広いため農業が容易で環境保全もうまくいっているため、消費者から価値が認められている。臨津江流域で暮らしてきた人と自然生態に役立つ方向に活用していくことが望ましい」と語った。

文・写真 パク・ギョンマン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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