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世界の変化を見ながら世直し提言
朝鮮・韓国・中国・ロシアとの友好交流促進
日本語版新聞紹介

第二次世界大戦のよく似た敗戦国でありながら、周辺国に対する態度に変わりがないドイツと比べると、日本の姿勢はますます理解されない。

2019-08-19 | 東アジアの文化と歴史を学ぶ会

[寄稿]日本はなぜ韓国を「取り戻すべき故郷」と言うのか

登録:2019-08-18 21:30 修正:2019-08-19 08:47
 
日本民族の北方起源説

日本は自分たちの隣国を時には辺境と見なし、時には起源の地と見なして、自分たちの侵略を合理化した。最近になっても現れる近隣諸国を必要以上に蔑視する発言の背景には、自分の数千年に及ぶ隣国を植民地にしてしまった日本帝国主義の歴史がある。このような日本の自己矛盾的歴史観が、今なお近隣諸国を意図的に無視する態度として現れているのである。

 日本が韓国に対して他国と異なり行ったことは、昨日今日の事ではない。第二次世界大戦のよく似た敗戦国でありながら、周辺国に対する態度に変わりがないドイツと比べると、日本の姿勢はますます理解されない。日本は米国と西欧国家には過度なまでに低姿勢で、被害の当事者である韓国と中国には極度の反感と嫌悪感を示す。

 こうした日本の矛盾的な態度の裏には、19世紀末から始まった日本の東アジア侵略と文化財侵奪事業があった。日本は、自分たちを大陸から下った天孫民族と自任してきた。韓国を植民地にしたことは、すなわち自分たちの「故郷」を植民地にしたつもりだった。日本は、韓国を越えて満州を経て中国を侵略し、日本民族の北方起源説でこれを正当化してきた。日本は朝鮮半島を自分たちの故郷であり、同時に劣等な植民地統治の対象と見た。過去100年余りに及ぶ日本人の歪曲された韓国観は、こうした自己矛盾的歴史観の産物である。

ドルメンに埋まった日本の「インディ・ジョーンズ」

 映画「インディ・ジョーンズ」の背景である20世紀序盤は、帝国主義が競い合って世界各国の文化財を略奪した時期だった。明治維新以後、西欧の文物を受け入れた日本も、そのような帝国主義考古学に積極的に関与した。日本は韓国を正式に侵奪するはるか前の1899年から、韓国の文化財を調査し始めた。元々、日本の朝鮮半島調査の目的は、日本人の起源を探すためのものだった。当時活動した代表的な学者が、東京大学人類学教室の鳥居龍蔵(1870〜1953)だ。日本の中でも田舎だった四国の徳島県出身である彼は、正規の学校にまともに通った時期がないにもかかわらず、東京大学人類学教室の教授になった立志伝的人物である。彼の成功の秘訣は、まさに日本軍国主義に積極的に応じたことであった。19世紀末から彼は、日清戦争の戦地だった遼東半島を皮切りに、台湾、沖縄、さらにはシベリアまで、四方に無慈悲に進出した日本軍について回った。鳥居は各地域の原住民を調査して、劣等な集団と優越な集団を区分し、その中から大陸から渡って来た日本人の起源を探そうとした。日本が島を抜け出して大陸各地を占領したことに国民的な興奮が高まった時期だったため、彼の資料は大きく注目された。鳥居は日本が韓国を植民地にするやいなや、1910年に朝鮮総督府の斎藤総督に会い、韓国に日本民族の起源を探す調査を助けてくれるよう説得した。彼の6年にわたる朝鮮半島調査がこのようにして始まった。

 彼が韓国で注目したものは、咸鏡道地域の石器と朝鮮半島全域に分布したドルメン(支石墓)だった。咸鏡道の石器に関心を持ったのは、当時韓国で暮らしていた「未開な」土着韓国人を探すためだった。一方、ドルメンに注目した理由は、未開な土着韓国人の中に住んだ「偉大な」日本人の先祖を見つけることを期待したからである。鳥居は、イギリスのストーンヘンジに類似したドルメンを作った人々は、未開な土着の韓国人ではないと考えた。朝鮮半島のドルメンが、日本の九州一帯でも発見されたため、ドルメンを追跡すれば偉大な日本人のルーツを見つけられると考えた。

 
日本軍憲兵とともに遼東半島の遺跡を調査する鳥居龍蔵(右側)=カン・イヌク氏提供//ハンギョレ新聞社
 
 
朝鮮総督府の要請で韓国を調査するために来た鳥居龍蔵(立っている人)とその一行。背後の建物は景福宮=カン・イヌク氏提供//ハンギョレ新聞社

 鳥居の考えには、当時の日本帝国主義の矛盾がよく現れている。元々、西欧では、植民地ははるか遠いアフリカや近東地域で、文明の開化が極めて遅れた地域を占めるのが通常だった。しかし、韓国は日本と歴史を共にした隣国であり、何よりも日本の原住民より優越な日本人の起源と考えた場所だった。そんな朝鮮半島を植民地にした日本では、これをどう歴史的に合理化するかが大きな悩みの種に違いなかった。 結局、鳥居以後に朝鮮総督府は、北朝鮮の楽浪郡と韓国の任那日本府を強調することで、本来韓国人は未開で、彼らの間を日本民族の起源となった者が通ったという形の強引な解釈をした。今、嫌韓勢力が韓国を馬鹿にし蔑視する論理は、すでにこの時から始まっていたと言っても過言ではない。

 学者としての鳥居に対する評価に先立ち、私たちが記憶しなければならない点は、彼が日本軍国主義の信奉者だったという事実である。1920年代、ロシア革命の混乱に乗じて日本軍がシベリアを侵略した時、鳥居は「シベリア出兵は人類学、人種学、および考古学に対する貴重な貢献だ!」と言って感激するほどだった。しかし、日本軍国主義の敗亡とともに、鳥居は帝国主義の御用人類学者の烙印を押され、ひっそりと人生を終えた。大陸の夢を忘れようとしなかった彼は、故郷の徳島に北方式ドルメン形態の墓を作って自分を埋葬してほしいとの遺言を残した。

 
日本帝国主義考古学の鳥居龍蔵は、日本民族の起源が北方にあるという自分の理論に従い、彼の故郷の徳島に北方式ドルメン形態で作られた墓に埋葬された=カン・イヌク氏提供//ハンギョレ新聞社

 しばらくの間タブー視された彼の名前は、1980年代以後に日本の影響力が拡がり復活した。彼の名前が四方で言及され、さらに「鳥居学」と彼の研究を神格化して従う研究者が増えている。韓国国内にも鳥居の資料を貴重な資料として分析しようとする試みがある。もちろん、彼が残した写真やその他のさまざまな資料の学術的な意味を無視することはできない。しかし、資料に対する評価以前に、隣国を「未開人」、「辺境」と罵倒し、帝国主義的侵略に積極的に加担したことに対する厳重な評価は必要である。事実、日本帝国主義に加担した学者は、鳥居の他にも大勢いた。今も私たちの周辺には、学者的力量や資料の価値を無視することはできないということで、彼らを合理化しようとする動きがある。しかし、植民地時代、韓国と満洲で活動したすべての日本の御用学者たちは、例外なく価値中立を掲げていたことを忘れてはならない。

日本の朝鮮半島認識の根源

 日帝は1920年代から朝鮮半島を越えて満州と中国一帯に勢力を拡大し始めた。それにより日本帝国主義の考古学者たちが朝鮮半島を眺める観点も変化した。すなわち金石併用期と北方文化論が登場したのである。

 金石併用期という用語は、元々欧州とユーラシア考古学の用語で、新石器時代と青銅器時代の間に存在した時代をいう。しかし日帝は、この用語を朝鮮半島に取り入れて、韓国人はまともな青銅器や鉄器を使うことができなかった劣等な人種という意味に誤解して使った。早い話が、櫛目文土器に代表される新石器文化に留まった土着の韓国人集団と、無文土器の青銅器文化で先行していた日本民族が混じって住んでいたということである。こうした金石併用期説によると、朝鮮半島の発達したすべての遺物は、北は中国の植民地である楽浪、南では日本の植民地である任那日本府の影響が及んでから初めて現れたことになる。日帝の考古学者らも、すでに櫛目文土器と無文土器がそれぞれ異なる時代だということは十分にわかっていた。日本国内でも、新石器時代である縄文時代と朝鮮半島から渡った渡来人が作り出した弥生文化が、それぞれ時期を異にして存在したことを知っていたからである。しかし、日帝が組んだ金石併用期というフレームは、解放以後も約30年間持続し、韓国文化の自主的発展を否定する他律性とアイデンティティ論の基盤になった。

 
20世紀初め、日本人が日本の原住民である「コロボックル」を想像して描いた絵。日本人は自分たちを天孫民族と強調するために、原住民を未開な姿で描いた=カン・イヌク氏提供//ハンギョレ新聞社

 また、別の日本帝国主義考古学者の観点である北方文化論は、日本人の起源を朝鮮半島を越えて北方満州と見る理論である。このような日本人の態勢転換は、1920年代から露骨化された満州と中国の侵略に関連がある。自分たちが侵略しなければならない土地は、元々は日本人の起源の地だから、侵略ではなく故郷の回復であるという強引な論理だった。この説は、北方ユーラシアの優越な騎馬民族が馬に乗って日本列島へ下り、古墳時代の主人公になったという騎馬民族説に整理することができる。現地人を未開としながら、彼らの間には偉大な日本人の先祖がいるという論理は、朝鮮半島に対する認識と特に違うところがないのである。最近まで韓国でも「北方ユーラシアは元々私たちの領土」だったと根拠が貧弱な主張が流れたが、実はその根は日本軍国主義が主張した侵略論理と一脈相通ずる。

 日本はこのように、自分たちの隣国を時には辺境と見なし、時には起源の地と見なして、自分たちの侵略を合理化した。最近になっても現れる近隣諸国を必要以上に蔑視する発言の背景には、自分の数千年に及ぶ隣国を植民地にしてしまった日本帝国主義の歴史がある。このような日本の自己矛盾的歴史観が、今なお近隣諸国を意図的に無視する態度として現れているのである。

カン・イヌク慶煕大学史学科教授

http://www.hani.co.kr/arti/culture/book/902476.html韓国語原文入力:2019-07-19 06:00
訳M.S

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与党関係者だけでなく、ファン・ギョアン自由韓国党代表も「我々皆が一丸となり、金元大統領の大きな志に従うことを心より願っている」と追悼の辞を述べた。

2019-08-19 | 31独立運動の伝統を受け継いで

[社説]

韓日・朝鮮半島の荒波の中で振り返る金大中元大統領の“平和精神”

登録:2019-08-19 07:03 修正:2019-08-19 07:43
 
 
金大中大統領と小淵恵三首相が1998年10月、東京で首脳会談を行っている=ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

 18日で金大中(キム・デジュン)元大統領10周忌を迎えた。与野党の政治家たちが一様に追悼する場面が新鮮に感じられるほど時局は厳しいが、それだけ金元大統領が残した足跡は大きい。文在寅(ムン・ジェイン)大統領はフェイスブックに「歴史を恐れる真の勇気を改めて胸に刻む」としたうえで、「国民とともに平和と繁栄の朝鮮半島を必ず実現する」と決意する書き込みを残した。同日、ソウル顕忠院で開かれた追悼式では、ムン・ヒサン国会議長をはじめ、イ・ヘチャン共に民主党代表や李洛淵(イ・ナギョン)首相など、与党関係者だけでなく、ファン・ギョアン自由韓国党代表も「我々皆が一丸となり、金元大統領の大きな志に従うことを心より願っている」と追悼の辞を述べた。

 金元大統領は、朝鮮半島の平和と民主主義の進展に大きく貢献した。19年前、史上初の南北首脳会談と6・15南北共同宣言で第一歩を踏み出した朝鮮半島の平和と和解の気流は、紆余曲折はあったものの、それ以降3回の南北首脳会談と朝米首脳会談に続く南北米首脳の板門店(パンムンジョム)会合で、後戻りのできないものになっている。最近、北朝鮮のミサイル発射などで遅れてはいるものの、大枠で朝鮮半島の平和と非核化に向けた歩みは続いている。金剛山(クムガンサン)観光と開城(ケソン)工業団地は再会されていないが、南北は軍事合意で緊張緩和も一段階進展させた。冷戦体制の維持を図る国内外の既得権勢力は、依然として妨害を続けているが、国民ももはやそのような退行に簡単には動揺しない。ただし、平和を制度として定着させるまでは、まだ遠い道のりが残っている。金元大統領が示した根気と知恵を今一度胸に刻むべき時だ。

 韓日関係が“経済戦争”を彷彿とさせる最近の状況は、21年前の「金大中-小渕宣言」を振り返らせる。過去の歴史問題に対する日本首相の公式“謝罪”と日本大衆文化の開放に象徴される当時の「韓日共同宣言:21世紀に向けた新たな日韓パートナーシップ」は、韓日関係を一段階前進させた画期的な宣言と評価された。金元大統領秘書室長出身のキム・ハンジョン共に民主党議員がハンギョレとのインタビューで明らかにしたように、「安倍首相に代表される日本の極右政治勢力が、小淵・小泉時代に行われた成果をすべて壊した」ことが今日の“戦争”の根本原因であることは言うまでもない。「日本会議」など日本の極右勢力は、中国の浮上と北朝鮮の核を口実に過去の“謝罪”を覆し、歴史教科書を修正し、「戦争できる国」に向けて改憲まで推し進めている。

 「書生的な問題意識」と「商人的な現実感覚」で半歩ずつ前へ進もうと呼びかけた金元大統領の経験と知恵が切に求められる今日この頃だ。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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韓日経済戦争診断/ヤン・ジュンホ教授   日本のジレンマと「喧嘩の技術」

2019-08-19 | 韓国ハンギョレ新聞

輸出規制で安倍は自ら身を亡ぼす…

日本の電子産業の部品調達の妨げに

登録:2019-08-17 10:17 修正:2019-08-18 07:40

日本右翼勢力の感性的な宣戦布告 
自国へのブーメラン効果は指摘できず 
韓国の半導体がまともに供給されなければ 
日本の大手電子企業各社も全般的な打撃 
 
(1)日本の安全装置を逆利用しよう 
規制の死角、日本企業の海外工場を活用 
(2)「日本のアキレス腱」国際世論を作ろう 
WTO協定との整合性問題を争点化 
(3)国家主導で「産業百年大計」を立てよう 
長い目で材料の国産化戦略を

 
統一列車サポーターズのメンバーらが今月15日、ソウル光化門広場で「安倍の経済侵略に対抗する光復節フラッシュモブ」を行なっている//ハンギョレ新聞社

 「自由貿易」をスローガンに掲げた大阪の主要20カ国・地域(G20)首脳会議が“終わるやいなや”、議長国であった日本は韓国に対する輸出規制を公表した。まさにその公表時点から、日本政府の隠れた底意を知ることができる。国際的な合意を優等生のようにおとなしく守ってきたこれまでの姿とは違う、気に入らない国に対して国際社会の顔色を伺わずいつでも一撃を加えることのできる“強い国”であることを明らかにしたのだ。典型的な日本の右翼の志向点だ。

 このような“華やかな変身”を国際社会に見せた日本政府の輸出規制対象品目は、周知のとおりフォトレジスト(対日輸入比重91.9%)、エッチングガス(43.9%)、フッ素ポリイミド(93.7%)と呼ばれる半導体材料だ。韓国企業によるこれら材料の対日本輸入額は5000億ウォン(約460億円)に過ぎないが、これを使用して生産される韓国産半導体とディスプレイが全世界に輸出される総額はおよそ170兆ウォン(約16兆円)に上る。今回の輸出規制で日本側は失うものがあまりなく、韓国の方が受けるダメージは非常に大きいというのが、日本政府の計算だっただろう。安倍称賛を叫ぶ、日本国内のいわゆる専門家たちはこれについて「レバレッジ(leverage)が非常に大きな効果的な経済制裁」と相槌を打つ。日本の右翼の韓国に対する“宣戦布告”といえる。

 しかし、今回の輸出規制は韓国最高裁(大法院)の徴用工(強制労働)判決に対する日本の右翼の民族主義的な憤慨、つまり“感性的”な対応が大きく作用した。綿密に準備された措置に見えるが、実は日本政府は自国経済へのブーメラン効果についてはちゃんと抑えることができなかった。日本の嫌韓論者たちがみんなそうであるように、今回の措置の逆効果に関しても“理性的”な判断が欠如していたということだ。いま多くの日本企業が一様に、韓国に対する輸出規制が結局日本の主力産業である半導体部品・材料および装置産業を萎縮させ、日本経済全体を冷却させることを懸念している。輸出規制をめぐる日本の右翼と企業間の認識の溝は非常に大きい。最近、筆者の知人である京都の電子部品企業の最高経営者(CEO)は「安倍政権は政治的な論理に埋没して国内経済を世話する意志も能力もない」と話した。

 実際、韓日間の電子産業の分業構造の「歴史的経路依存性」によって、日本の先端材料・部品が適時に供給されず韓国企業の半導体生産ラインがまともに稼動しなければ、結局中長期的には日本企業も大きな損害を被ることになる。少なからぬ日本の専門家らがこの予想を支持する。言い換えれば、韓国の半導体がスムーズに供給されなければ、今回の輸出規制対象3品目だけでなく、ガラス板のような半導体製造に必要な他の日本の材料の韓国輸出も大幅に減少するしかない。そして、韓国半導体産業の設備投資は大幅に減り、そのために日本企業がこれまで圧倒的な競争力を発揮してきた、つまり日本経済を食わせてきた半導体製造装置輸出も販路がふさがれるは必至た。これだけではない。韓国企業の半導体を使用して電子製品を生産する日本企業も半導体の調達が難しくなり、今回の輸出規制の打撃を受けることになる。韓国が日本から輸入する化学材料は全体の収入の18.1%を占めるのに対し、経済規模が大きい日本が韓国から輸入する半導体などの電子機器は21.1%にもなるからだ。韓国企業が日本産材料で生産する半導体は東芝、ソニー、日本電気(NEC)のような大企業のコンピューターの生産に投入されていることに注目しなければならない。さらに、上記の日本の企業各社がスマートフォンやテレビ画面を生産するためには、韓国企業が日本の材料で作る有機発光ダイオード(OLED)がなければならない。それなら、安倍の輸出規制によって日本政府自らが、日本経済に占める量的な地位が非常に高い“国民的”大手電子企業たちの部品調達を妨げることになる。

 
                               ヤン・ジュンホ仁川大学経済学教授//ハンギョレ新聞社

 結局、安倍の輸出規制措置はまさに「自滅」だ。日本の財界はこれを懸念し、非公式的に安倍側と接触して撤回を要求している。国の経済立て直しを至上課題に設定した日本も、景気が良くなればなるほど彼らの経済の韓国に対する依存度が大きくなる。そして、日本の大手電子産業の独占資本が自民党や政府に与える影響力はかなり強い。これは結局、安倍の輸出規制措置が韓国を圧迫する「持続可能な」カードとして使われないことを示している。輸出規制によって日本の基幹産業である半導体製造装置産業が少なからぬ打撃を受けることになる。そうなると、ただでさえ長期不況にあえいでいる日本経済がより深い泥沼に陥るしかないからだ。自国の経済を崩しながら韓国を圧迫することはないのではないか。

 日本の今回の挑発に対し、韓国は次のような点を考慮して対抗するべきだと考える。第一に、輸出規制に隠しておいた日本政府の「安全装置」を逆利用することだ。日本の経済産業省は韓国に対する輸出規制を出しながら、世界的な競争力を発揮してきた日本の部品・材料企業の販路を完全には防がないために、実はこれら企業の海外生産拠点については輸出規制を適用していない。言い換えれば、日本政府が企業の批判をかわして逃げ出す“非常口”を用意しているという点に注目しなければならない。例えば、対日本輸入比重が非常に高いフォトレジストを生産する日本の主要企業はJSR、東京応化工業、信越化学工業だが、ベルギーにあるJSRの極端紫外線(EUV)用レジスト生産拠点のように日本のレジスト企業の生産は海外でも回っているため、「日本のレジストがどうしても必要であれば」海外の日本企業から調達すればよい。もちろん、このような対応が材料の国産化対応と歩調を合わせていかねばならないことは言うまでもない。現状況での対症療法だ。

 第二に、日本のホワイト国(グループA)リストの指定や解除の恣意性と、その審査制度が実質的に自由貿易を萎縮させていることを国際社会に強調しながら、兵器および戦略物資の輸出を統制するワッセナー協定の履行のための日本の輸出統制と世界貿易機関(WTO)協定との整合性問題を全面的にあらわにする戦略的対応が必要だ。日本の今回の措置が合理的な安全保障のための貿易管理運用の枠内にあるとしても、これはWTO協定との整合性を担保できないというのが事実だ。これは今の日本政府が問題視されることを最も嫌う、最大の“アキレス腱”だ。これまで国際社会の知恵と慎重さを元に維持された、WTOの自由貿易と安全保障に向けた貿易管理間の「平穏な共存」体制が、日本の今回の措置で崩壊する恐れが実際にとても大きいという点に食い下がらなければならない。

 第三に、材料の国産化に向けた長期的かつ根本的な対応が必要である。北東アジアの電子産業の貿易構造は、中国の台頭によって急変しており、韓国の対日本輸入依存度も1988年は30.3%だった数値が、2014年には10.2%まで大幅に下落した。このような経済状況の変化と、上記で言及した日本輸出規制の持続可能性の低さ、そして材料の代替輸入先を日本国外で見つけられることを考えれば、韓国経済がすぐに破局へと振り回されることはないと見るのが理にかなっている。それで、より長い目で、また総体的な目で、独占資本ではなく「国家が主導する」産業政策の百年大計を立てなければならない。つまり、大局的で公共性が堅持される材料の国産化戦略が必要である。短期的レベルの「経済報復」ではなく、長期的かつ根本的な省察と対応が切に求められる。急いだり一喜一悲してはならず、また、政治的にこの事件を解いて行ってはならない。これを機に材料関連技術の土台になる基礎科学研究のための研究費を、学縁・地縁、政治的利害関係で配分してきた政策、大学に短期的な研究成果だけを量的につつき出してきた政策も、軌道を大きく修正させられるようにするなど、材料技術に係わるすべての領域の政策とその主体を全方位的に点検してみる必要がある。

 「竹槍の歌」を歌うことはできる。しかし、これを高らかに歌いサムスンと民衆たちとの間の大同団結まで強制する必要はない。反日・愛国を掲げた国家主義の「狂風」の下、部品・材料の国産化に向けて延長勤労を強行し、財閥オーナーの違法行為については免罪符を与えるばかりでなく税金まで減免する経済的名分の反動は、牽制されなければならない。国家間、国民間の戦争ではない。「強い国」を夢見る「安倍」と、これを拒否する「反安倍」の間の戦争だ。

ヤン・ジュンホ仁川大学教授 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
http://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/905958.html韓国語原文入力:2019-08-16 11:24
訳M.C

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