かもて通信  ☆新上五島町中央山脈より発信☆ ☆個人的議会だより「かもて」のブログ版です☆

camoteはさつまいもという意味ですが、愛しい人を指すのにも使われていました。島の人々が愛する作物でもあります。

8億7千万円の中古船 県の監査結果について

2014-01-10 09:56:36 | 離島の税金の使い道

結論からご報告すれば、県の監査結果も棄却ということでした。

年末に監査結果が届いたのですが、ちょうどイノシシとシカの加工週間真っ最中のまま年末に突入し、すぐに対応できませんでした。

というより実は、こう言っては何ですが、棄却という結果には驚かないもののその監査内容があまりにも中身無しでクダラナイ内容だったために、やる気が全く起きなかったというのが本当のところです。

なにがくだらないのかといえば、監査結果として書いてあることが、県の担当部局の書いてきたことのほぼ丸写しだったところです。で、その理由でもって「請求人の主張については理由がないと判断し、請求を棄却」とのことなんですが、県が行う公金の出入りをチェックする機関が、県の担当が用意した言い分をそのまま認めて「おかしい」と言ってきた住民に説明するだけなんだったら、そんな機関は無用の長物ではないかなあ。。。これじゃ、議会とは別に税金で追認機関を囲っているみたいですよ。

どの辺で独自に判断したのか、見直してみたんですが、その文面にまったく監査としてのお仕事は見受けられませんでした。同じ棄却ながら町の方は将来の負担に対する不安をそれなりに判断して監査結果に記載してあったので、県より町の方がまだマシだったという顛末。

棄却っていう結果以上に、中身の無さにがっかりです。

もうすぐ県知事選ですが、

これでいいのか長崎県。。。

 

ご参考までに、監査委員というのがどんなものか、興味ある方はどうぞ~

長崎県監査委員事務局

長崎県監査委員の給与

非常勤   月額20万3000円

議会委員 月額17万円(議員報酬に上乗せです)

 

監査委員のお仕事の問題点

全国市民オンブズマン連絡会議 監査委員アンケート調査結果

 

知事選&県議会補欠選挙も近いので、ついでに。。。

 

長崎県知事および副知事の給与

知事 月額 126万円

副知事 月額 99万円

 

長崎県議会議員報酬

議長  月額  99万円

副議長 月額  88万円

議員  月額  80万円

 

言うまでもないことですが、これらの報酬や給与は8億7千万円の中古船の購入資金と同様、すべて、みなさんの税金から出ているものです。

とりあえず、その辺をよく考えつつ選挙に行きましょうか~。


県宛ての住民監査請求の意見陳述に行ってきました。

2013-12-03 03:12:28 | 離島の税金の使い道

8億7千万円の中古船購入のお話ばかり続いて恐縮ですが、県監査事務局に意見陳述に行ってきました。簡単に言うと、「ここがこんなにヘンだから、どうかちゃんと見直してください」と監査委員さんに念押しや補足説明をしに行くことです。

今日は、県の4名の監査委員さんの前で請求書の内容を説明してきました。伝わったかどうかは心もとないし、監査委員さん達も沢山同じような話を聞いているのかお疲れなのか、あまり真剣に聞いている様子は無いようでしたが、税金や県民の財産が適切に運用されているか、ちゃんと見直してくださることを信じるしかありません。

陳述のあらまし

・新船ではなく中古船を指定して町に購入させるのはおかしい

・2号と1号は同形なのに差額が3億円もあるのは納得がいかない

・佐世保航路や、奈良尾長崎航路と比較した場合の税金投入のありかたの不公平感

>特にこの予算が県で出てきたのとほぼ同時期に佐世保便で業者撤退の話が出てきて、住民生活に多大な影響があることがあきらかなのに、フェリーも就航していない鯛ノ浦航路に「だけ」巨額の税金を投入する県の航路政策に住民は不信をもっていること

・あと、追加資料として、本年6月議会(第二定例会)の議事録を提出しました

>これには、県当局は県議会に対して「これは町からの要請」と説明しているのに対し、町当局は「県が全額出すので断る理由がなく、断れば本町のほかの要望に影響しかねない=断れない」と県側から下りてきたものであるような説明をしていて、その前に提出している県議会の予算決算の総括質疑の議事録と見比べると、両者がちぐはぐでその場しのぎの苦しい説明をしている不可思議な状態がよく分かります。こんなやりかたで8億7千万円がうやむやに使われるのは大問題です。

>また、この議事録では、議員さんが「もしこの船が運航できない状態になったら交付金の返還義務が生じると思うが、どうなっているのか」ということも指摘していますが、明確な答弁はありません。新船でなく中古ですし、運行事業者の経営状況も実際不明な中では20年間の運賃割引期間の間に何か起こることも想定しておかなければなりません。その返還義務が町にあるというのなら無責任で県はそんなに無責任ではないと思うので、返還義務は県にあり、それは県の財務会計に直接損失を与える可能性がある行為だということを今回は主張しました。

・もうひとつ追加で提出したのは、佐世保航路に関する請願です。

>佐世保航路にはこんなに切実な住民の声が公式に出されており、議会も採択している。一方で長崎鯛ノ浦航路には何もないのに多額の税金が投入されることはおかしい、と主張する根拠です。

そして、このような支出の積み重ねがめぐりめぐって国の借金1000兆円になり、消費増税や社会保障の削減となって住民の負担として跳ね返ってくる。ぜひ、そういう視点で県の財務会計を見直してもらいたい、と、改めてお願いして終わりました。

県の新幹線総合対策課の陳述

請求人(=私)のあとで県の担当課の陳述がありました。私からは説明や反論はしてはいけないそうなので、その時思ったことを並行して書いてみます。

・運行事業者は公募しているので不公平ではない

←1号は五島産業汽船が運航しているんだし、2号1隻を公募したときに現実問題どこの事業者が応募できるというのでしょうか。形ばかりの公募なのは素人でも分かる。しかも不公平なのは新船に入れ替えではなくて特定の事業者にお金を払って中古船を買い上げるという部分も、です。

・びっぐあーす2号は、新船建造費等検証委員会が認めたちゃんとした船で不良資産ではない

・船体価格3億5千万円は、財団法人日本検定協会が出した価格で妥当である

←一団体だけの見積もりでそう言い切れる根拠不明。それに、査定額と市場価格が違うのは当たり前で、この船は売りに出されていたけれど買い手がつかなかった船。市場価値がなければ民間感覚では不良資産でしょう。その財団法人が査定した価格が妥当だという根拠がない

・2号のエンジン費用は1号よりも高く、外国製なので為替の影響を受けるし、2号では1号に無かった改修をしたため3億円の増額は妥当

←それだけのスペックの改修を、税金で、中古船にかける必要性がそもそも不明

・2号は1号と同形なので船のアンバランスを是正するのに有効

←燃油が高くなったら、”超、超小さくて乗り心地最悪だから何とかしてくれという要望が出て1号をごり押しで買ったといういわくつきの「ありかわ8号」”を走らせてもいい、などと町議会では答弁されています。びっぐあーすありきの、あまりにも適当な理屈では・・・?

・びっぐあーすと同等の新船を建造すると19億5千万円かかるので高くは無い

←なぜそんなに大きい船が必要なのかという疑問は十分に残ります。佐世保便ではこのお盆に臨時便を走らせても積み残しが発生していますが、びっぐあーす1号が満席で乗れなかったという話は聞きません。また、300席満席がこの3年で何回あったのかというデータは一切出ていません。九州商船が佐世保便に投入した高速船シークイーン(定員140人)は5億4千万円だそうです。燃費などを考えても、適正規模の船を新船で投入するほうが住民の利益にはなるはずです。やはりびっぐあーすありきの印象を与える苦しい説明

・佐世保航路でも、別の制度で島民限定割引等は実施しており、何もしていないわけではない

←他の航路にも同じ制度で割引をしていて佐世保便に特別手厚いわけではない。鯛ノ浦航路も現状同じ制度の割引があるし、「五島産業汽船だけ特別」が続くことがおかしいな、と住民が思っているということなのではないでしょうか。。。

 

意見陳述のレポートは以上です。

さいごに、

告白すると、

この問題や佐世保航路が不便になったことについて、すごくたくさんの不満や文句を聞く割には全然盛り上がらないというか、表だって自分で身体を動かしてなんとかしようという方がいらっしゃらないみたいで、みんな結論的にはどうでもいいのかなあ。。。だったらまあ、請求は出すけれども長崎くんだりまでそのためだけに行くのはやめようかなあ。。と弱気になっていました。(陳述は、「意見を言う機会を与えてもらう」だけなので行くのが条件ではないです)

でも、この島以外でも一連の県の航路政策に疑問を持つ人もいて声をかけてくださったり、後押しをしてくださったり、仕事も代わってくれる人もあり、沢山の方の応援をいただいて、この陳述の機会を活かすことができました。ありがたいです。

せっかく住民監査請求を出すのですから、「そこ、おかしいよ」という住民からの「異見」をより多くの方々に知っていただくための努力はたくさんした方がいいのです。この辺の情報戦で負けてしまうので、多くの人が知らない間に、どうしても行政の言い分の方が住民の声よりも大きな声でまかり通るというのがほとんどのケースです。

ですので、もしもこの問題について「おかしいな」と思ったみなさん!

ここはひとつ、インターネットのワンクリックでもいいですから、

「住民からこういう意見が出ているよ」

「新上五島町民は、たとえ自分たちの運賃が多少安くなったとしても県の補助だったとしても税金が無駄に使われることを良しとする人ばかりではないよ」

ということを、なるべく多くの方にお知らせいただけないでしょうか。

ご協力よろしくお願いします。私個人に不満をぶつけても何の得にもなりゃしませんので。できることから一人一人がやっていきましょう。

 

長くなってすみません。


びっぐあーす問題の住民監査請求、県にも提出し、受け付けられました。

2013-11-19 11:18:52 | 離島の税金の使い道

町よりも少し遅れて、県にも一応監査請求を提出していました。事務局とやり取りがあって必要な修正をして、11月13日に受け付けられました。

内容としてはほぼ同じですが、もともとは国の交付金※を県が一旦受け取って、改めて予算化し、補助金として町に出しているので、それに合わせて書いています。

※国が徴収した税金を地方公共団体に財源として流すものを交付金と呼びます。補助金と違って、細かいところまで国が決めるのではなくて交付を受ける団体にある程度の裁量があります。と言っても国と協議しながら使い道を誘導されるいわゆる「ひも付き」である場合が多いですが。今回の、びっぐあーすへの交付金は、道路特定財源が一般財源化されて航路にも適用されるようになったもので、地域活力基盤創造交付金という名前のものです。

12月2日に、意見陳述の機会を「与えてもらえる」みたいなので、長崎に行ってくる予定です。

県の監査委員さんに改めてご説明することは、またのちほどまとめたいと思います。

みなさまも、新たな証拠や疑問点などありましたら、歌野までお寄せくださいませ。

また、こんな色気もそっけもない事務仕事をしているのは、税金の使い道について、ちょっとでも住民みなさんに知って考えてもらうことが目的なので、どうか多くの方にこんなことがあるよと何かのついでに話題にしていただければやった甲斐が出てくるな、と思います。皆さんの税金8億7千万、1号と合わせると14億4千万ものお買い物ですので!!

よろしくお願いしまーす!

 

--

 

長崎県職員措置請求書

 

長崎県知事に関する措置請求の要旨

1.措置請求の要旨 

新上五島町は、2013年3月に船舶購入費用として6億5千万円の予算を計上し、さらに2013年6月には、追加で2憶2千万円を計上しました。

この予算は、平成24年度県議会2月補正で予算化された町に対する補助金で、その後25年度に船体購入費用として3億5千万の要請に応じて増額されたということで、(株)五島産業汽船が所有する船舶「びっぐあーす2号」の船体購入とエンジン等の補修や交換に充てられると聞いています。そして、その船舶は、びっぐあーす1号同様に五島産業汽船に指定管理として無償で貸与する計画とのことです。

一連の事業は、全額県からの補助金で断る理由がないと町は説明しておりますが、これは一業者からその不良資産とも言える船舶を公費で買い上げて多額の補修費をかけて整備し、それをまた無償で同じ業者に貸し与えるものであり、公平性に欠けると考えます。

しかもびっぐあーす2号は、1号と同型であるにも関わらず、1号と比べても総額で3億円も高額の公費負担となりますが、納得のいく理由は明らかにされておりません。

住民としましては、たとえ町の会計に負担がないとされましても、町民の財産として新船建造以上の公費をかけて中古船を購入するというこの事業は、県が行う事業として公益性に欠け、結果的に船舶にかかる経費総額8億7千万円相当が損害になると考えます。

一方で、有川佐世保航路におきましては、定期航路を保持していた2業者の競合と民間の企業努力によって、利用者にとっての利便性が高く運賃が安い状態が維持されておりました。しかし本年6月、そのうち1業者が撤退したことにより貨物も含めて住民に多大な不便・不利益が生じています。町は2009年、長崎鯛ノ浦航路においては町債という将来にわたる町の負担も含め5億7千万円の公費を投入してこの路線に船を投入したにもかかわらず、有川佐世保航路に関しては「なんら」方策を講じる動きがありませんでした。県もこちらにはなんらの手当てもなかったにもかかわらず、鯛ノ浦航路には巨額の税金を投入しようとしています。鯛ノ浦航路は、高速船のみで生活航路とは言えないうえに事実上奈良尾長崎航路との競合状態であることを考えると、これは、競合路線であるとか独占路線であるとかいう説明では納得できません。利用者である一般町民や本町ゆかりの人々の方へ顔を向けていない態度の表れであり、住民の利益のために努力した痕跡が見られないことは行政への信頼を失墜させるものであります。

・これらを受けて、以下の措置を請求いたします。

1.びっぐあーす2号の購入と補修にかかる補助金を凍結し、予算額や住民への利益について再検討すること

2.別紙で添付するこの事業に関する疑問点について、情報を開示するとともに住民に対する説明会を開催し、理解を得る努力をすること

3.財源である地域活力基盤創造交付金の趣旨が社会資本の整備による住民利益の向上であるという原点に立ち返り、一路線一社の中古船買い上げありきではなく、新船へのリプレイスや民間の競争と企業努力による住民利益を並行して試算し、公費が特定少数の個人や事業者に流れることなく、最小の公費負担で最大の住民利益が得られる支出であることを証明すること

 

2.請求者

  住所

  職業

  氏名                  印 


地方自治法第242条第1項の規定により、別紙事実証明書を添え、必要な措置を請求します。 

平成25年10月24日 

長崎県監査委員 様

 

添付した事実証明書

・「五島新報」155号 2013.5.25 美咲海送業務停止

・「五島新報」160号 2013.8.10 県の航路政策の不自然な変更を問う

・「五島新報」162号 2013.9.14 九州商船が異例の「お知らせ」を全戸配布

・「新上五島町議会だより」 船舶リプレイス事業補助金 公有財産購入費 総額8億7千万に増額

・九州商船の「お知らせ」

・「広報しんかみごとう」 びっぐあーす2号の公設民営化を承認

・平成25年6月定例月議会・総務委員会・予算決算委員会7月1日(県議会議事録)P171-172、176-177


町の監査結果は「却下」でした。

2013-11-18 14:03:01 | 離島の税金の使い道

町の監査事務局から、びっぐあーすに関する住民監査請求(内容は前の記事をご覧ください)の監査結果が送られてきました。

10月11日付けで請求して11月15日に結果が郵送で届いたのでスピード審査ですが、中身はすべて却下。

その理由については長いので抜粋して掲載します。

 

<却下理由>

・8億7千万円の支出は違法ではなく不当でもない

・全額県の補助金で新上五島町の負担がない

・将来の維持補修や事故などの損失、保険金などは指定管理事業者が負担することを確認した

・本町に損害をもたらさない行為なので住民監査請求として不適法

 

ということで却下ですが、以下のように付記されていました。

「ただし、新船ではなく中古船を購入する理由、また前回購入した同一種の船舶との価格差に対する疑問等、簡単には理解および納得しにくい感も拭えない」

「将来当該船舶の運営・管理において、新上五島町に対する相応の負担や損害が発生することになれば、その時は、改めてその行為が住民監査請求の対象になる可能性が否定できない」

 

また、補助事業の概要や中古船を購入したいきさつ、1号よりも2号が3億も高額な理由、将来の公費負担の可能性についても一通りが書かれていました。

監査というのも限定された手段なので、まあ予想通りの回答とも言えますが、それにしても、「税金」という公金を使うということに対して、国も県も町も、そしてそれを監査する側も、議会というチェック機関も、結局だれも結果責任を負わないという現実が浮き彫りになります。

責任はだれが負うのでしょうか。それは私たち住民全員なのです。

このような税金の使い方が全国各地で積み重なった結果が1000兆円を超える国債(=国の借金)であり、地方債(町や県の借金)であり、巡り巡って社会保障の縮小や消費税の増税などという現実的な負担となって私たちはもちろん子供の世代も含めて責任を負わされるのだと、私は考えています。

みなさまはどう思われますか?

 

 


町に住民監査請求を提出しました。

2013-10-23 02:44:56 | 離島の税金の使い道

更新が遅れてしまいましたが、10月11日の受付で、以下のような請求を提出してみました。

正式な通知は後から来るのですが、受付日から60日以内に返答をしなければならないと決まっているようです。

先週通知が来て、10月25日、15:00~意見陳述となります。

以下、提出した文面です。なお、同時に提出した疑問点や申し入れ内容については、コメント欄に貼りつけますので、そちらもご覧ください。

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新上五島町職員措置請求書

 

1.新上五島町長に関する措置請求の要旨 

新上五島町は、2013年3月に船舶購入費用として6億5千万円の予算を計上し、さらに2013年6月には、追加で2憶2千万円を計上しました。

この予算は、(株)五島産業汽船が所有する船舶「びっぐあーす2号」の船体購入とエンジン等の補修や交換に充てられると聞いています。そして、その船舶は、びっぐあーす1号同様に五島産業汽船に指定管理として無償で貸与する計画とのことです。

一連の事業は、一業者からその不良資産とも言える船舶を公費で買い上げて多額の補修費をかけて整備し、それをまた無償で同じ業者に貸し与えるものであり、公平性に欠けると考えます。

しかもびっぐあーす2号は、1号と同型であるにも関わらず、1号と比べても総額で3億円も高額の公費負担となりますが、納得のいく理由は明らかにされておりません。

また住民としましては、たとえその公費負担分が県もしくは国から支出されて町の会計に負担がないとされましても、町民の財産として新船建造以上の公費をかけて中古船を購入するというこの事業は、町民の財産を管理する町の事業として不適当かつ町民全体の利益にならないと考えます。

一方で、有川佐世保航路におきましては、定期航路を保持していた2業者の競合と民間の企業努力によって、利用者にとっての利便性が高く運賃が安い状態が維持されておりました。しかし本年6月、そのうち1業者が撤退したことにより貨物も含めて住民に多大な不便・不利益が生じています。町は、長崎鯛ノ浦航路においては2009年に町債という将来にわたる町の負担も含め5億7千万円の公費を投入してこの路線に船を投入したにもかかわらず、有川佐世保航路に関しては「なんら」方策を講じる動きがありませんでした。鯛ノ浦航路は、高速船のみで生活航路とは言えないうえに事実上奈良尾長崎航路との競合状態であることを考えると、これは、競合路線であるとか独占路線であるとかいう説明では納得できません。利用者である一般町民や本町ゆかりの人々の方へ顔を向けていない態度の表れであり、住民の利益のために努力した痕跡が見られないことは町行政への信頼を失墜させるものであります。

・これらを受けて、以下の措置を請求いたします。

1.びっぐあーす2号の購入と補修にかかる予算を凍結し、予算額や住民への利益について再検討すること

2.別紙で添付するこの事業に関する疑問点について、情報を開示するとともに住民に対する説明会を開催し、理解を得る努力をすること

3.補助金の趣旨が社会資本の整備による住民利益の向上であるという原点に立ち返り、一路線一社の中古船買い上げありきではなく、新船へのリプレイスや民間の競争と企業努力による住民利益を並行して試算し、本町住民の立場から国県に交通体系の支援を要望すること

 

2.請求者

  住所 長崎県南松浦郡新上五島町鯛ノ浦郷85番地37

  職業 小売業

  氏名   (自署     印) 


地方自治法第242条第1項の規定により、事実証明書を添え、必要な措置を請求します。 

平成25年 10月 11日 

新上五島町 監査委員 様