
議員に女性議員が少ないから、一定の女性議員数枠を確保する。
もっと身近なところでは、電車に女性専用車両をつくる。
このような対応に対して、「男性を差別している」という声があがることは、しばしばあります。
しかし、それらは差別の意味を理解していないから出てくる意見です。
そもそも、「差別」と「区別」は異なります。
・蔑視(きめつけや偏見により見下す)
・区別(異なる扱いをする)
・排除(集団から追い出す)
この3つの要件が揃っているのが差別であるという考え方が、人権尊重の概念です。
女子には 不向きであるとか男性より劣っているという「蔑視」を否定し、入学段階という集団で、議会という集団で、電車利用者という集団から「排除」しないで、女子・女性を「異なる扱い」という「区別」だけをするのは、差別ではありません。
そして、男女の実質的平等を実現するための特例的な対応を講じるのは、差別ではなく、たんなる区別なのです。
この理念を理解していないと、「男を差別している」とか「逆差別だ」という申し立てが生まれます。
その声におされて事業者側や対応者側もいったん発した本来は区別である対応・対策を引き下げるというてんまつになります。
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