箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

迷って、悩んで育てる

2019年12月06日 13時09分00秒 | 教育・子育てあれこれ







今の時代の子育ては、けっこうたいへんです。

自分の子を育てるときは、母でれ、父であれ、多かれ少なかれ、自分の親がしてくれた子育てを頭の中で描いているのではないでしょうか。

自分が中学生のときは、親はこう言ったとか、やってくれたということを思い出しているのです。

つまり、知らず知らずのうちに、自分の親の子育てのやり方がモデルになっているのです。

しかしながら、いまの時代は、自分の親の世代がやってきたのと同じことをやっても、いまの子どもには通用しないことが多いのです。

自分が親にしてもらったことをわが子にしても、あまり役に立たないのです。

なぜなら、子どもが育つ環境がまったくといっていいほど、変わっているからです。

社会が大きく変わりました。たとえばスマホをもっている中学生は一人もいなかった時代から、今のように多くの中学生がもっている時代になりました。

子どものスマホの取り扱いについてどうするかを、いまの親は考えなければなりません。

その場その場で、一つずつ「こうするのがいいのかな」と迷いながら、子育てをしていくのです。

だから、いまの親にとって、子育てはけっこうたいへんなのです。

みんながどう子どもを育てるかに迷うのです。

ただ、子育てについて迷いがあることや悩みのあることが問題なのではなく、問題があるのに、ちゃんと迷ったり、悩んだりしないことこそが問題なのです。

今の時代、人びとは、「これは正しい、これは間違い」、「これが問題の原因だ」というように、白黒をつけることや原因をきめるがいいように考えがちです。

子育てでも、子どもが問題を起こすのは、親が悪いから、または子どもが悪いから、というように決めてしまえば、ある意味で楽なことです。

それをきめずに、父親がよくないのだろうか、母親のせいだろうか、いや子どもがちゃんとしないから問題が起きているのだろうか・・・。

ああでもない、こうでもないと迷いながら子どもに向き合うのが、いまの子育てだと思うのです。




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