箕面三中 校長室からのメッセージ

おもに保護者のみなさまに向けたメッセージです。生徒の近況を伝えるとともに、教育と子育てについての情報をお伝えします。

折り合いをつけ、共に生きていく

2017年10月13日 13時29分02秒 | 校長からのメッセージ


今日は、久しぶりの全校朝礼でした。

この時期は、生徒が着ている服装もさまざまです。

今朝は、気温が下がり、冬服を着ている生徒が増えました。

白のポロシャツ、夏服のセーラー、セーラーにカーディガンを重ね着、白のカッターシャツ、冬服のセーラー・・・。

全校生徒が集まる機会は、大切です。三中生徒としての一体感を醸し出すからです。

表彰伝達のあと、生徒会自主制作の仲間関係を考え、いじめをなくすDVDを観ました。




いじめといえば、昨日は6限に大阪弁護士会の弁護士5人のゲストティーチャーによる、いじめをなくすための授業を、1年生各クラスで行いました。

あるクラスでは、弁護士バッヂについて説明がありました。

このバッヂは、外側の花びらは「正義と自由」、内側の花芯は「公平と平等」を表しているそうです。

生徒たちは、ロールプレイをまじえ、それぞれが実情に応じて、いじめについて考えていました。



さて、朝礼の話に戻ります。

生徒指導部からは、線路沿いの道の歩道拡幅工事で、幅を広げた歩道の舗装が終了、下校するとき車道に出ないようにという全体注意がありました。

最後に、全校朝礼での私の講話を紹介します。

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朝礼講話 H29(2017).9.13

「こころの傷と折り合いをつけ、共に生きていく」


わたしの小学校2年生のときのことです。

山の中で生まれ育った私は、海に憧れていました。

遠足で須磨の海岸へ行きました。

海岸で水遊びをしていると、釣りをしていた兄ちゃんが近づいてきました。

「ぼく、これあげる」

私は両手を差し出しました。

両手のひらには、小さなタコがのっていました。

私は嬉しくて、担任の先生に見せに行きました。

担任の先生は、「かしなさい」て言って、タコを私の手から取り上げました。

「学校で飼います」・・・。

次の日、教室へ行くと、水槽の中でタコは死んでいました。

担任の先生は、水槽に水を張り、塩をまぜ、タコを入れたそうです。

最悪の先生との出会いでした。納得がいきませんでした。

私は、タコをもらった喜びを、先生と分かち合いたかっただけなのに・・・。

先生にあげるつもりもなかったのに。

私のこころは、深く傷つきました。

悲しかったのです。

でも、私は、先生に何も言えず、がまんしました。

この先生以外にも、小中高とたくさんの先生が私のこころを傷つけました。

三中のみなさんはそうではないことを願いますが、私の場合は、ほんとに先生に恵まれませんでした。

だから、私はあんな先生にはなるまいと思って先生になりました。

子どものこころを傷つける先生にはならないと誓って先生になりました。


ただ、いま考えてみると、生きるということは不条理に出会うということかもしれません。私はそう思います。


不条理とは、言い換えると理不尽です。納得のいかないことと言い換えてもいいです。

みなさんも、学校生活や家庭生活を送っていると、不条理なことに出会うかもしれません。

いま、三中のみなさんの中にも、不条理なことに出会い、立ちどまっている人いるかもしれません。

人は、辛いことや悲しいことがあると、早くこのこころの痛みを治したいと願います。晴れやかな幸せな気分になりたい。そう感じるのは、当然のことと思ってしまいます。

でも、本当にそれでいいのでしょうか。

誰かが悲しいできごとにであったら、悲しみのどん底に落ちます。たとえば、人は家族の誰かを亡くしたら、悲しみのどん底に落ちます。

そして、ほかの人は言います。「早く悲しみを乗り越えて」と励まします。

しかし、私は悲しみを乗り越えることなんてできないと思うのです。

本当の意味で、こころの傷や痛みは治ることはないと、私は考えます。

悲しみとつきあっていく、治らないけど、この悲しみと折り合いをつけて生きていく。

その折り合いの付け方は、工夫するしかないのです。人のこころが傷つくのは、善でも悪でもない。

生活することは、不条理に出会うことだから、一つのあるがままの自然な状態なのです。

もちろん、不条理に出会わないで済むのなら、その方がいいです。

でも、もし悲しいことに出会ったら、失ったものを思い、涙する。折り合いをつけるまで時間がかかったとしても、充分にそうしたらほうがいいのです。

ですから、みなさん、もしあなたもこころに傷を負ったとしたら、無理にその傷を「治そう」と思わないでほしいのです。

人は、生きていく中で、大なり小なりたくさんの傷を負います。

その傷を抱えながら、みんなといっしょに生きていくのです。それが、大人に近づく中学生の生き方です。
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