私は子どものころ、プロ野球をみて疑問に思ったことがあります。
それは、高校野球にはピッチャーであり、打撃も強打者である人がけっこういるのに、プロ野球ではピッチャーとバッターの役割分担が明確になっており、ピッチャーは「打てない選手」(打てなくていい選手)になっている点でした。
もっとも、プロであるから、ピッチングとバッティングが両立しないのは当たり前。両面で抜きん出ることは不可能なんだと、後になって納得し、今日に至っています。
しかし、ピッチャーとバッターの両立という、日本のプロ野球では誰も成功したことのない分野にチャレンジしているのが、大谷翔平選手です
ありきたりのプロ野球選手は、どちらか一方に専念しても大成しないことが多いのに、大谷選手は両面で力を発揮しています。
きっとピッチャーとバッターの両方の練習に取り組むのはたいへんなはずです。
あるときのインタビューで、練習について尋ねられた大谷選手はこう答えたそうです。
「練習が好きでないというか、仕方なく練習するのではなく、ボクは単純に練習が好きなんです」
彼が練習好きになったきっかけは、高校時代の野球部にスピードガンがあったことだそうです。140キロや150キロと表示され、それがたまらなくうれしくて、練習が好きになったのです。
つらい仕事や、つらくなりがちな練習も、楽しんで好きになって取り組めることほど強いものはないでしょう。好きこそが上達する秘訣なのだと思います。
中学生にも伝えていきたいと思います。