細野豪志ブログ
衆議院議員 細野豪志の活動報告です
 



特定秘密保護法案の審議が山場を迎えています。

秘密を議論する時に忘れてはならないのは、政府の情報は国民のものであるという大原則です。民主党が情報公開法の改正を含む対案を出しているのはこの考え方に沿ったものです。

参議院に送られた政府案は、特定秘密の対象、第三者機関、秘密の期間のどれをとっても問題を抱えたままです。国会審議が紛糾し、各界から懸念が表明されている中で、安倍政権はなぜ会期内成立にこだわるのでしょうか。

戦前の秘密保護法制を調べてみました。特定秘密保護法案に類似するものとしては、1899年に成立した軍機保護法と、1941年に成立した国防保安法があります。前者は秘密の対象を軍事上のものに絞っているのに対して、後者は国家機密とされる情報全般を対象にしている点で、特定秘密保護法案と類似しています。

両法案ともに最高刑は死刑となっており、第三者機関は存在せず政府の裁量が大きかったため、国民を委縮させる効果を持ちました。秘密情報保護法案では最高刑こそ10年となっていますが、有識者の意見を聴くことが定められているだけで第三者機関の設置は明確になっていません。私が問題だと感じているのは、中身だけではなく、法案が提出されてからの期間の短さです。

軍機保護法が成立したのは日清戦争と日露戦争の間ですので、明治政府が軍備増強を行っている最中です。それでも、最初の法律が提出(1898年6月)されてから解散を挟んで再提出(1989年12月)し、成立(1899年7月)するまでに一年以上の期間をかけています。

 国防保護法案の提出は1941年1月29日。太平洋戦争開戦前夜で、もちろん日中戦争はとっくに始まっていますので戦時立法です。異例のスピード審議が行われ、衆議院では2月8日には全会一致で可決、貴族院では2月27日に可決し、提出から一ヶ月を経ずに成立しています。

 現在、議論されている特定秘密保護法案が国会に提出されたのは10月25日です。12月6日の会期末に参議院で可決されれば、一ヶ月強で成立することになります。戦時中と同様のスピードで審議を急ぐ理由はどこにあるのでしょうか。

 法律の中には、特区法案のように試みでやるべきものと、一旦導入されると取り返しのつかないものがあります。特定秘密保護法案は後者に属しており、慎重な議論が必要です。このまま突き進むのか、一旦立ち止まるのか、安倍政権は岐路に立っています。



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