堅曹さんを追いかけて

2002年(平成14年)9月から先祖調べをはじめた速水家の嫁は、高祖父速水堅曹(はやみけんそう)に恋をしてしまったのです

「坂の上の雲」の海軍省の門

2009-12-28 02:48:56 | 日記・エッセイ・コラム

第一部の最終回 「坂の上の雲」 第5回を見ました。


正岡子規の病状の悪化、秋山真之との対比が切ない。

 「君を送りて思ふことあり蚊帳に泣く」


日露戦争へ向かっていく日本政府と日本海軍の状況が、刻々と描かれていて興味深い。

こうやってみると、ほんと歴史というのは、単純ではなく、

いろいろな要素が絡み合ってつくられれていくのだとおもう。

だからこそ、国の外交というのは大切であり、慎重であってほしいと願う。




ところで、今日の回では行ったことのあるロケ地はどこもない、とおもった。

でも気になるところはいくつかあり、見終わってからもいろいろ考えていた。


前回もでていた「海軍省」の立派な門。

煉瓦づくりで門とつながって番所のようなものもある。

ドーム型の屋根の上には照明まで付いている。

豪華この上ない門です。


最初に見たときは明治村の門かとおもったのですが、

撮った写真をみてみると、ちょっと線がほそい。


Cimg1328 明治村 正門


違うな。(がっかり)



でも気になる。

もしかしたら、とおもい、2年前に訪れた京都の写真を見てみました。

ありました!

京都国立博物館の門(西門)でした。


Cimg0885 京都国立博物館 西門


すばらしく豪華。

奥に見える博物館本館自体がとても豪華で大きく、美しい。


Cimg0881 博物館本館


門と本館の間には、なんと噴水があり、真中にはロダンの考える人。


Cimg0884 博物館本館全景


全体の写真を撮るにはずっと歩いて下がらなければならず、

なんて大きく立派な建物なんだろう、とおもったのをよくおぼえています。


三十三間堂を見学に行ったら、たまたま通りをはさんで目の前が京都国立博物館で、

あまりに素敵な煉瓦のたてものだったので、ついつい見にいき写真を撮ったのです。


調べてみると、明治28年に竣工した帝国京都博物館が前身で、本館と西門(旧正門)が当時のものです。

設計者は日本人建築家の育ての親ジョサイア・コンドルの最初の弟子である片山東熊(とうくま)。

迎賓館や東京国立博物館の表慶館も設計しています。


Cimg7338_3 東京国立博物館 表慶館


そういえば、表慶館と京都国立博物館は

伸びやかで和と洋が混在した独特の雰囲気がとても似ています。



それから今回、伊藤博文、井上馨が大磯の陸奥宗光別邸で話す場面がありました。

あの数奇屋風でありながら、洋間となっている雰囲気のある部屋はどこなのだろう、

どうみても三溪園じゃないよね、と気になって、ちょっと調べました。(思いだしたのではなく)

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使われていたのは、明治村にある西園寺公望別邸「坐漁荘」だとわかりました。

そこで明治村で撮った写真を見てみると...、 ありました!


Cimg1427 西園寺公望別邸 坐漁荘


ここは手前の幸田露伴の蝸牛庵でゆっくり見学してしまい、時間切れで外観の写真だけとりました。


ロケに使われていたのは、右側の張り出している部分でしょう。

映像にうつっていたガラス窓の上部の竹(?)の模様がこの写真にも写っています。(クリックすると拡大されます)、

庭に面したガラス戸のある左側の廊下を陸奥が夫人に支えられて、右の洋間の方へ来ます。


あの場面では、とても美しい夫人がでてきますが、

陸奥宗光には本当にとびきり美人の妻がおり、

「鹿鳴館の華」とか、アメリカにいたときは「ワシントン社交界の華」といわれるほどに美しかったといいます。

そんなエピソードをさりげなくドラマにいれているのですね。



さて、これで今年放映分の5回がおわり、次は来年の11月頃でしょうか。

楽しみにして待っていましょう。

というより、本もぎりぎりここまでは読んであったので、先を読まなくてはいけません。


ひょんなことから、毎週「坂の上の雲」のことをブログに書いてしまい、

5回だから続いたものの、来年はどうしようかな?

見てから決めようっと。

でもいまからこんなこと言って、鬼が笑ってますね、きっと。