身勝手な主張

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長方形と正方形ふたたび ~小学校2年生の算数

2015年10月09日 | 算数教育・初等理科教育
2015年10月9日(日)


  小学校低学年の算数教材には、その扱い方に問題が多い。1年生では、次のような問題点がある。

   1年生・・・①たし算には合併と追加がある。追加の場合は、たしざんの順序がある。
         両者の違いを児童に理解させることが必要である。
      
         ②ひき算には求差と求算がある。
         両者の違いを理解させることが必要である。


何度も批判しているので、繰り返さない。
  2年生では、現在扱われているだろう大日本図書の教科書『たのしい算数2』での単元「形を調べ
よう 三角形と四角形」と10月の終わりから11月に扱われる「新しい計算を考えよう かけ算」と問
題の多い教材の学習が始まる。何度もとりあげたが、改めて

  2年生・・・①正方形は、長方形でない。
        ②かけ算の式は(ひとつ分)×(いくつ)=(全部)のみが唯一正しい。

という問題がある。かけ算の順序問題についても何度も述べたのでここでは触れない。
①の「正方形は長方形でない」との誤ったおかしな指導について改めて述べておきたい。
  大日本図書の『たのしい算数2』の長方形と正方形の定義は、次のようになっている。

   「4本の直線でかこまれた形を、四角形といいます。」(P102)
   「かどがみんな直角になっている四角形を、長方形といいます。」(P105)
   「かどがみんな直角で、へんの長さがみんな同じ四角形を、正方形といいます。」(P106)

以前にも書いたが、この定義から

   正方形も「かどがみんな直角」であるから長方形

ということになる。このことを教えるかどうかは別として、少なくても

   「長方形を選べ」という問題に対して「正方形を選んでも正しい」

ということになる。正方形の4つの角がみんな等しいと言うことは児童は気づくし、そのように思うだ
ろう。数学としても、もちろん正方形を長方形の1種(特別な場合)と見るのは当然であり、むしろ
そのような見方ができる児童を育てることは大切なことである。


   「①正方形は、長方形でない。」と教えることは、数学としても間違いであり、児童の自由な
発想も阻害する。


しかし、現状の教科書は、そのようになっていない。大日本図書の姿勢は、例えば次の問題で


大日本図書の『たのしい算数2』P111

  まとめの問題2 教科書の答
   長方形・・・・・か
   正方形・・・・・え,く
   直角三角形・・・あ,き

を想定している。

  まとめの問題2 数学として正しい答
   長方形・・・・・か,え,く
   正方形・・・・・え,く
   直角三角形・・・あ,き

となる。

  「正方形は、長方形でない。」という算数教育の理論があるならば、そんな理論はどんな根拠
であってもはじめから間違っている


と思えばいい。「数学で正しくて、算数で間違っている」というようなことはあり得ないし、そんなことが
あってはならない。
  また、教育論から「無限集合の包含関係を扱わない」との姿勢を貫くならば、正方形と長方形
が同時に書いてある図から長方形と正方形を選ばせる問題を出してはいけない
。文科省もそんなこ
とを言っていた気がするが、定かでない。

  現在小学校2年生の算数では、この単元の学習が始まっているだろう。そうしたこともあって、改めて書
いてみた。


(注意)
  正方形と長方形は互いに排反的な用語でない。正方形⊂長方形であるからである。こ
のような、数学の用語は多く存在する。例をあげると、単項式⊂多項式、合同⊂相似などの中学・高校の数学で
登場する用語もそうである。大学数学の範囲になるが、全順序集合⊂半順序集合、群⊂半群なども排反的な用語
でない。
   
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