身勝手な主張

日々感じた様々なことを、自分勝手につぶやき主張します。

アンケート調査について ~Mさんの理科指導案を例にして考える

2018年04月27日 | 算数教育・初等理科教育
2018年4月27日(金)


  私は初等理科教育について調べようと思って、たまたま見つけたMさんの小学校5年の理科指導案について次のブログ、


  初等理科教育雑感 ~Mさんの「魚のたんじょう」(5年生)の学習指導案より (2018年3月13日)

について取り上げた。ここでは、単元構成と本時の授業の部分を中心に、岐阜県の大まかな理科教育について雑感を述べて
みた。今回はそこで取り上げなかった部分である前半、「2.指導の立場」について見てみたい。とりわけ、子どもの実態
をつかむためのアンケートについて、思うところがあって考えて見たいと思った。
  まず、何も先入観を持たずにMさんの理科学習指導案「2.指導の立場」を読んでほしい。



Mさんの理科学習指導案の前半2ページ

  Mさんがこの単元に入る前のアンケートで把握した子どもの実態について、次の観点から考察するのがいいのだろう。

①単元構成を考えるに当たって、このアンケート内容で子どもの実態がつかめるだろうか?
②Mさんのアンケート結果の分析は、十分なものであったといえるだろうか
③アンケート分析は、結果として単元構成や授業展開に効果的に生かされただろうか?

  しかし、ここではMさんの子どもの実態の把握の是非に関連して授業分析(指導案の分析)をするつもりはない。一般
的に、Mさんのアンケートをもとに、

①「魚のたんじょう」の単元導入前のアンケートとして、内容は十分か?
②単元導入前のアンケート分析はどの程度必要か?

について少し述べてみたい。考えるに当たって、Mさんの記載されていたホームページに同時に載せられていた2017年
度の2名の「魚のたんじょう」の指導案も読んでみた。しかし子どもの実態の部分について、Mさん以外に学級の子どもに
アンケートを実施した指導案はなかった。これには私自身が意外に感じた。ただ、単元に関するアンケートがなされていな
い2人の教員の子どもの実態の内容が、単元と結びつかない一般的な自分の学級の子どもの実態になってしまっているのは
当然と言えば当然なのだろう。誤解を避けるためひと言。私は、いつも子どもの実態(Mさんのいう「児童観」)は事前の
アンケート分析のもとに書くべきであると言っているわけでない。
 
 ①について述べよう。、私は単元導入前のアンケートとして、この内容で十分だろうと思う。アンケートの質問の2~3
は生き物全般について飼育の経験を問うもので、4・5が本単元「魚のたんじょう」に直接関わる質問である。1について
は、Mさんの学級で実践されていると思われる「観察カード」に記録することが好きか嫌いかを問うものである。このくら
いのアンケート内容で学級の単元に対する関心度は、ある程度わかると思う。
 ②について述べよう。私は単元導入前のアンケートの分析は、Mさんの分析程度でいいと思っている。確かに、個々の児
童がどのような意識を持っているのか触れられていない点を指摘する人がいるかも知れない。私は、学級の座席表に子ども
ひとりひとりが単元に対してどのような思いを持ってるか細かに分析してあった指導案を見たことがあった。しかし、それ
だけきめ細かなアンケート分析をおこなっても、実際授業の中でその結果に基づいてその子を指導することは難しい。ほと
んどが生かされないだろうと思っている。単元導入前のアンケートの分析は、Mさんの分析程度で十分であると思われる。
事実、Mさんはアンケート分析を通じて

①メダカの卵や水の中の小さい生き物をじっくり観察する時間を与える。
②メダカは専用のエサ以外にどんなものを食べるのか実際に見せる

との問題意識をもって取り組もうとしたからである。

  Mさんの単元導入前のアンケート内容とアンケート分析は、指導案を見る限り十分であると私は思う。しかし指導案で
なく、実践記録として記述する場合は、アンケート内容も分析もより間客観的になされなければならないと思っている。M
さんのアンケート内容と分析が学習指導案でなく実践記録であったならば、やはりひと言言いたくなる。一般に問題(課
題)を提示する場合のアンケートとその分析は問題意識がわかる程度の内容と分析でいいと言える場合が多い。しかし、問
題を検証するアンケートと分析は、数学的手法等を用いてより間主観的になされるべきである。
  私は退学した大学院で学んでいたときに修士論文を書くのに必要だったので、市町村教育委員会の権限について各教育
委員会にアンケートした結果を分析した教育行政学の論文を読んだことがある。しかし、私にはその論文のアンケートの分
析の結論はよくわかったが、分析の過程はまったく理解できなかった。それは分析手法に「多変量解析」が使われていて、
私自身「多変量解析」に全く無知だったからである。このときはじめて、文系の論文であってもアンケート調査の分析に数
学的手法が使われていてそれを理解しないと論文そのものが読めない、と思い知らされた。数学と関係のないと思われる歴
史学・国文学の領域でも、数学が使われる。例えば日本書紀の巻ごとの執筆者グループを決定するために、ある特定の語句
の使いかなどの頻度を数値化してコンピュータで統計学の理論に基づく処理をおこなって結論を得るという数理文献学の分
野もある。アンケートや数学と直接関係ないが、古い建物のはりなどに使われている板などの年輪の成長パターンを調べ、
歴史上の年代を1年ごとに特定する年輪年代法という歴史学で用いられる手法もある。
  今日、文系の論文であっても、アンケート内容の検討やその分析手法に「多変量解析」など統計的処置がおこなわれる
ことが多くなってきている。より間主観的に記述しようとする執筆者の良心表れなのだろう。
  こうした傾向に反して教育実践に関する論文は、たとえアンケートとその分析が記述されていても、私からみてもきわ
めて執筆者の主観的な分析がなされている場合が多い。そうした論文と同列にMさんの学習指導案を扱うことに不快に思う
人もいるかも知れない。しかし、両者に本質的な違いなどない。(注)Mさんのアンケート内容と分析も、学習指導案としてでなく実践記録もしくは
実践論文としてみるならば、きわめて主観的である。

  Mさんの指導案の前半部分を読みながら、アンケート内容とアンケート分析の一般について考えさせられた。 
  私のひとり言として、読んでいただけるとありがたい。

(注)
  算数教育「学」の教材論や実践の分析をした論文について、大学教授が書く論文も小学校の教員が書く論文もたいした
差があるわけでない。両者の違いは、最近重みがなくなってきた言われるるが『権威』の差だけである。大学教授の論文が
「大学教授」と言う権威だけで読まれている、正当性をもったように思われているだけである場合が多い。小学校の教員が
書いた実践論文のほうがはるかに優れている場合が多い。
  私は算数教育「学」の教材論や実践の分析をした論文で、実にくだらないと思った大学教授の書いた論文をいくつか
知っている。実名をあげてもいいが、そんなことをするより軽蔑のまなざしを送ったほうがいいであろう。間主観性が求め
られる学問とは無縁である。





(追記)

1.昨日の一風景
  昨日26日木曜日は、いつものように午前中にアピタ北方店へ、午後はOKBふれあい会館内の放送大学岐阜学習セン
ターへ行った。この日は、『重力波とはなにか』のゼミがある日であった。
  午前8時50分頃に自宅を出た。自分の水田の見回り等をしていたので、この24日(火)と同じく、出発が遅くなっ
てしまった。それで、木曽三川公園から長良川右岸堤防を北進して岐阜市の河渡橋まで行った。そこから、北方町へ入った。
  北方南小学校の前を9時40分前に通過、北方西小学校北側の道を通って、アピタ北方店には9時50分過ぎに到
着した。北方南小学校までは、長良川右岸堤防を通るコースが一番早く、約40分~50分で到着する。
  アピタ北方店で用事を済ませてから、10時10分ごろ、OKBふれあい会館へ向かった。
  いつものように、アピタ北方店とOKBふれあい会館へ向かう途中に、Mさんの勤務校の運動場の前の道を通過した。
一瞬であったが、行きに授業をしているMさんの姿が目に入った。帰りの通過は10時15分頃であった。多くの児童が
運動場に出ていて、集団遊びをしていた。探さなかったこともあって、Mさんの姿はわからなかった。

  OKBふれあい会館内の岐阜学習センターに10時30分頃に着く。今日は到着が早かったこともあって、駐車場が
すごく混んでいたので会館入り口からかなり離れた場所に駐車した。この時期、県や市町村・各団体の新人職員の研修が
行われていて、リクルートスーツ姿の男女をよく見る。たまたま空いた1台の駐車スペースに駐車できたのは、ラッキー
であった。岐阜学習センターでパソコンを借りて、このブログの(追記)を書いている。その後、学生控え室で昼食を
とったあと、視聴覚室でPC端末から放送授業を聞いたり見たりする。今回は、用意してきた『自然科学始めの一歩'15』
の通信課題を解きながら講義を視聴する。
  15時15分から『重力波とは何か』のゼミに参加。ゼミの参加者が多くなった。いろいろな質問が出て、おもしろ
かった。ゼミが終わった後も、話し合いをしていたので帰宅した時間が19時になった。

  昨日の1日は、いつもの火曜日・木曜日の行動パターンである。


2.Facebook投稿より
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4月27日17時頃投・・・・・・・・・・・・・・
  サツマイモが植わって、大まかな畑仕事は終了しました。
今年は、連休・・・ゆっくりできそうです。




サツマイモの苗の植え付け
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


  





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Facebook投稿より ~あほらしい『小学校学習指導要領解説 算数編』

2018年04月14日 | 算数教育・初等理科教育
2018年4月14日(土)


  小学校の新学習指導要領が2020年から実施されことから、次の教科などの学習指導要領解説を購入した。文科省
のホームページ上にも総則や特別活動等を含めて全教科・全領域について全文記載があるので、それで済ますことができ
る。しかし、私はじっくりと書籍を読む方が性にあっているので、次の教科の解説書を購入した。値段も高いわけでない
ので・・・・。

  小学校学習指導要領解説 ・・・・「総則」、「算数」、「理科」、「道徳」
  中学校学習指導要領解説 ・・・・「数学」、「理科」

  その中で「算数」は一番ひどいと思った。他教科につても細かい点はいろいろ問題点もあるだろうと思うが、正直「算
数」はひどい解説本だと思った。「TaKu」氏によると、文科省は都道府県や政令市の各首長・教育委員会に解説書を活用す
るように通知を出したそうである。その部分を引用させていただこう。

・・・・ 小中学校で学習指導要領解説を活用させる圧力 投稿者:TaKu 投稿日:2018年 4月 5日(木)21時45分8秒・・・
文科省が、小中学校で学習指導要領解説を活用させようとしている資料を纏めました。
現行の学習指導要領から既に圧力がかけられていたようです。

2008年3月28日付の文科次官通知(19文科初第1357号) 平成20年
学校教育法施行規則の一部を改正する省令の制定並びに幼稚園教育要領の全部を改正する告示、小学校学習指導要領の全部を
改正する告示及び中学校学習指導要領の全部を改正する告示等の公示について(通知)
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2011/03/31/1304440_001.pdf
誰に向けた資料か
>各都道府県教育委員会
>各指定都市教育委員会
>各都道府県知事
>各指定都市市長
>附属学校を置く各国立大学長

学習指導要領解説を活用させる文言
>また、学習指導要領は大綱的な基準であることから、その記述の意味や解釈などの詳細については、文部科学省が作成・公
表する学習指導要領解説において説明することを予定している。このため、学習指導要領解説を活用して、教職員が学習指導
要領についての理解を深められるよう周知・徹底を図ること。


2017年3月31日付の文科次官通知(28文科初第1828号) 平成29年
学校教育法施行規則の一部を改正する省令の制定並びに幼稚園教育要領の全部を改正する告示,小学校学習指導要領の全部を
改正する告示及び中学校学習指導要領の全部を改正する告示等の公示について(通知)
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2017/05/12/1384661_1_1.pdf
誰に向けた資料か
>各都道府県教育委員会教育長
>各指定都市教育委員会教育長
>各都道府県知事
>附属学校を置く各国立大学法人学長
>構造改革特別区域法第12条第1項の認定を受けた各地方公共団体の長

学習指導要領解説を活用させる文言
>また,学習指導要領は大綱的な基準であることから,その記述の意味や解釈などの詳細については,文部科学省が作成・公表
する学習指導要領解説において説明することを予定している。このため,学習指導要領解説を活用して,教職員が学習指導要領
についての理解を深められるよう周知・徹底を図ること。

2008年と2017年では、誰向けかは修正・追加がされています。
本文は【、】が【,】に修正されているだけで、内容は同一のようです。
                                     「資料置き場」のかきこみより
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  もちろん、『学習指導要領解説』の内容に法的拘束性はない。数ある市販の解説書の一つに過ぎない。それら解説書のなかで
特に重視しなければならないものでもないし、教員が読む義務もない。まして、教員が解説に沿った授業をする必要などない。
  しかし、『小学校学習指導要領解説 算数編』のようなくだらない解説書を現場の指導主事や教員養成系教育学部の馬鹿な
教員がテキストに使ったりすることがあるのだろう。そうした正直なた気持ちを、Facebook にそのまま思った通り書いたので、
こちらに転載しておこう。

    Facebook投稿より ~あほらしい『小学校学習指導要領解説 算数編』

・・・・・・・・・・・・・・・・2018年4月13日(金)10時頃投稿・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 今年度出版された『小学校学習指導要領解説 算数編』、前回の2倍以上の厚さがあり、重いです。算数教育の批判を意識
したのか、事細かに解説してあるようです。厚くなった分、内容が悪くなった見本のようなものです。批判の詳細は、私のブ
ログにも書きましたのでここでは省略します。 (注)
 算数・数学の指導主事や教員養成系教育学部のあほな算数教育の授業担当者は、この解説書を現職教員の研修や大学の講義
のテキストにするのでしょう。
 最初の写真は、この解説書の協力者一覧です。私が軽蔑している筑波大学教育研究科長の清水美憲氏の名前があります。こ
うした算数教育の権威者?が算数教育を悪くしていると言えるでしょう。
 誤解を避けるためにひと言。私があほらしいと言うのは『小学校学習指導要領解説 算数編』であり、中学校数学や他教科
の解説にもおかしな面はあるかも知れませんが、詳しく検討していません。算数があまりにもあほらしいのです。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(注)
   ひどすぎる新「小学校学習指導要領解説 算数編」の2年生の「乗法」についての記述 ~執筆者の数学の能力の欠如を疑う
                                          (2017年6月24日)
   文科省は新『小学校学習指導要領解説 算数編』の出版を止めるべきである  (2017年7月18日)
   0は8の倍数にいれない? ~新「小学校学習指導要領解説 算数編」のおかしさ、あほらしさ (2017年7月24日)






(追記)

1.簡素化された岐阜県の現職の経年研修?
  新規採用から3年目を迎えるMさんに関連して、経年研修の一つである3年目研修について調べようともって岐阜県
総合教育センターのホームページにアクセスした。昨年度まで『必ず受けなければならない研修」になっていた3年目研
修がなくなっていた。必須の研修として

  初任者研修、6年目研修、12年目研修

しか記載がなかった。昨年度Mさんが受講した2年目研修も,4年目研修もなくなっていた。
  これは研修の簡素化とみていいのだろうか?ついでに、負担の多い初任者研修も簡素化すべきだと思う。

2.比例の関係式の記述は自由に書けばいい

問題・・・1辺がcmの正方形の周りの長さはcmです。の関係を式で表しなさい。

  この問題の解答として、下にあげたの関係式はすべて正しいと言えよう。

  y=4× , 4×y
  y×4 , ×4=y
 
  の関係式において、

  y=(決まった数)×

と書かなければならない理由などない。

  y×(決まった数)

と書いてもよい。

  また、yを左辺に書かずに右辺に書いても一向にかまわない。

  要は、の関係が子どもに正しく理解されることが大切である。式の表示そのものに、もとより意味などない。
  
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初等理科教育雑感 ~Mさんの「魚のたんじょう」(5年生)の学習指導案より

2018年03月13日 | 算数教育・初等理科教育
2018年3月13日(火)


  私のブログのカテゴリーのなかに、「算数教育・初等理科教育」が設けられている。このカテゴリーで算数教育につい
てはかなり書いてきたが、初等理科教育については理科教育の現状と5年生の「ふりこ」についてなどごくわずかしか記述
してこなかった。現在私は放送大学で物理学、宇宙科学・地球科学を中心に理科関係の科目を履修している関係もあって、
以前より遙かに理科を理解できるようになった。しかし、初等理科教育についてはほとんど素人で、自分なりのまとまった
考えがあるわけでない。放送大学でのそうした理科関係の科目の履修と初等理科教育とが私のなかで結びつかない。

  先日注文してあった文部科学省の『小学校学習指導要領(平成29年度告示)解説 理科編』(平成27年7月)が届
いた。ネット上では見ていたが、印刷本のほうが読みやすいのでいつも購入している。初等理科教育のある程度の内容を知
りたいと思ったからである。そこで、現行の指導要領の下での実践でいいから、主に岐阜県での理科学習指導案あるいは実
践記録がないかネット上で検索した。


『小学校学習指導要領(平成29年度告示)解説 理科編』

  私自身が偶然で驚いたが、S塾で一緒であった、そしてこのブログでも何度か触れてきたMさんの理科の指導案が
あった。岐阜県の小学校のある教育団体のホームページに、今年6月に郡・市単位の研究会での公開授業での指導案が掲載
されていた。そのホームページのMさんの指導案にリンクを張るといいが、個人が特定されることになるので印刷したもの
を引用することにする。
   Mさんの授業実践は
 
  5年 単元名「魚のたんじょう」

で、私はこの指導案を印刷して詳細に検討してみた。算数と違ってこの単元に科学的におかしな面があるわけでないので、
素人の詳細な検討結果など誰も興味を持たないであろうから、ここでは述べない。岐阜県の理科教育全体の印象(小理研た
より)やMさんの指導案を読んだ印象だけを2~3点述べておこう。

  まず第1に感じたのは、ホームページに記載されていた実践が岐阜地区でMさんのこの指導案1つだけであった、とい
う消極さである。まだこれから掲載されるかも知れないが、官制の研究の実態を思い知ったようであった。他地区はかなり
掲載されていた。28年度は全部の郡・市で掲載されていたので、県全体ではそれなりの研究がなされているのだろう。た
だ、2~3の指導案を読んでみたが、同じような単元展開でそれほど目新しさが見当たらなかった。そうした実践でただ一
つ、「ふりこ」の単元の実践をおこなった可児郡の理科教員に苦言を呈しておきたい。この教員の「ふりこのふれ幅を変え
ても、ふりこのふれる時間は変わらない」との結論は、明らかに間違っている。
 
振れ幅が大きくなれば、触れる時間は遅
くなる。これは実験によって導かれた科学の真理である。

 子どもに嘘を教えてはいけない。この教員には、もう少し物理学を勉強してほしいものである。(リンクを張ってこの実
践を批判したいが、Mさんのこともあってリンクが張れないので指摘だけに留めておく。)
  岐阜県でははじめての全国大会「全国小学校理科研究協議会 岐阜大会」が平成31年度に実施されることになってい
るようである。(会場校・・岐阜市立長良西小学校柳津小学校瑞穂市立牛牧小学校)そして3年に一度おこなわれる県
大会も、兼ねるようである。その全国大会に向けての取り組みの一環として、平成28年度・29年度の郡・市の実践を掲
載するページが設けられているのである。
  官制の研究と言えば、小学校算数研究会(通常「小算研」という)もそうであるが、こちらはもっと盛んである。私は
岐阜県の小学校算数研究会の授業研究にくだらなさしか感じていないのでどうでもいいが、理科の方が算数より遙かに低調
であるような印象を受けた。おそらく同じようなページが小学校算数研究会によって開かれたならば、たちまち郡・市の多
くの指導案・実践記録に他人のそれと区別するような(多くはまちがった)実践が載ることだだろう。理科と算数のこの差
は何であろうか?
  その答は、会員の絶対数の違いであろう。算数・社会・国語はその教科を専門にしない人でも多くが会員になる。しか
し理科については、理科を専門とする人以外小学校理科研究会に入ろうとする人がほとんどいないのではないか。そして理
科を専門とする人も絶対数が他教科に比べて圧倒的に少ない。(岐阜県の小学校教員採用枠で、算数・理科・英語を特別枠
としていることは、小学校理科教員を増やそうとする県教育委員会の評価できる政策であると思う。)Mさんは常勤講師2
年の経験があるとはいえ、まだ初任者研修を終えたばかりの2年目の教員である。そのMさんが郡・市の校外研究会で授業
を公開して発表するということは、他の教科ではめずらしい。その郡・市に理科教員が少ないことがおおいに関係している
と思う。

  まず第2に感じたことは、理科教員は教材研究が大変であることである。Mさんは「魚のたんじょう」の授業をするに
当たって、おそらく5年生の担任になった早い時期からメダカの飼育を始めていたであろう。前単元の「植物の発芽と成
長」ではインゲンマメを育てて毎日子どもの観察させている。これも4月から同時並行であろう。理科教員であるからMさ
んはやりきっているのだが、理科を専門としない教員には継続した観察や実験の準備がいやでたまらなくなるであろう。
  理科ではないが私は、社会科の3・4年の地域学習で地域の何を教材に取り上げるか決める→実際地域を回って、実態
を調べる→単元計画を立てて教材化していく苦労を味わったことがあった。理科は、Mさんの場合対象が「生き物」である
から途中で何が起こるかわからない。そうしたことを考えると、理科教員の教材研究の大変さがよくわかる気がする。そし
て、同時に理科を専門としない教員が小学校理科研究会にあえて属さない理由もわかる。愛知教育大学の理科教室では、教
員がボランティア活動として現職教員に実験や観察の指導をおこなわなければならない現状
がある。それほど理科を苦手と
する小学校教員が多いのである。
  Mさんが「魚のたんじょう」でどのような単元の目当てをもって単元計画を立てて実践してきたか、引用しておこう。

  評価は、私自身がこの単元計画が目標に対して効果的かどうか分析できないからおこなわない。

  
  
Mさんの「魚のたんじょう」の単元のねらいと単元計画(指導案より引用)

  そして第3に、このMさんの指導案を読んで私が「解剖顕微鏡」というものを初めて知ったことである。私が顕微鏡
として知っているのは光学式顕微鏡電子顕微鏡の2つだけである。光学式顕微鏡は中学時代にプレパラードを作って実際
に操作して対象を観察したことがある。電子顕微鏡は実際に見たことも操作したこともないが、放送大学の面接授業の「光
と電子の波動性・粒子性」でその原理を詳しく学んだ。電子顕微鏡で電子よりも小さいものを見ることができないわけもわ
かる。電子顕微鏡で生物を観察する場合、特別な仕組みが必要であることもわかる。これら2つの顕微鏡について、私は以
前から知っていた。しかし「解剖顕微鏡」については、その名前についてもMさんの指導案から初めて知った。さっそく、
ネット上で調べたりして、ようやくどのようなものかわかった。小学校では、よく使われているのだろうか?

  以上、理科教育の現状に触れた小理研だよりやMさんの学習指導案を読んで感じたことを自由に書いてみた。

<追伸>
  本時がどのように展開されたか、掲載しておこう。推測であるが、研究会での公開授業だから多くの人の知恵で授業が
組み立てられているのであろう。良きも悪きも、これが岐阜県の一般的な理科の授業スタイルでないだろうか?


Mさんの本時の授業の展開 







(追記)

1.昨日の一風景
  昨日(12日)の朝、ジャガイモを植えました。


ジャガイモを置いた畝

  午後は桑名市多度町の「花ひろば」に行って、しだれ梅等の苗を買ってきた。海津市南濃町の道の駅で早生のみかん苗4本
買った。家に帰ってから直ぐに、しだれ梅を今のしだれ梅の直ぐ横に植えた。今のしだれ梅を切って代替わりをさせるためであ
る。
  みかん苗木は、後日植える予定である。


しだれ梅の苗木


植えるための穴


植えたしだれ梅の苗木

  
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算数での2つの三角形の面積比に関する問題

2018年03月09日 | 算数教育・初等理科教育
2018年3月9日(金)


本の整理をしていたら、奥の方にあった

  吉川マサル『算数 チャレンジ!!』(角川書店、2000.12)

が目にとまった。きちんと読んだわけでないが、私立中学の入試に出題されるような難しい問題ばかりずらりと並んでいた。
私も昔、このような算数の本を買ったんだなと思った。ただし、きちんと問題を解いた記憶がないから、ざっと見てツンドク
状態になってしまったのだろう。こんな本を買った記憶もまったくないのだから・・・・。

  とにかく、クイズ的なおもしろそうな問題を1問引用させていただいた。算数での2つの三角形の面積比に関する問題は
このように解くんだという見本のような解法である。ただし、この問題、頂角を40°と70°に分割してあるところがミソで
ある。分割は、50°、65°でもよい。このときは底辺の比は,違ってくるが・・・・。
  まずは解いてみよう。








(追記)

1.facebook投稿から
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3月8日12時50分頃投稿・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
   K小学校のEM菌の実践(予定)に関して、電話にて揖斐川町教育委員会から丁寧な説明を受けました。その結果、次
の点で若干事実認識に誤りがありました。また、今後についてもおよそ次のような返答がありました。

 ①K小学校の学校予算でなく、PTA予算での計画であった。ただし、子どもを巻き込んでのEM菌を使った活動であること
には変わりがない。

 ②学校にも指導をしたが、EM菌を使った教育現場での活動は中止する。今後も、学校教育としておこなわない。

 したがって今回の件は、解決したと思っています。
 ただ、岐阜県では「江戸しぐさ」の実践と違って、EM菌の実践要求が学校側から提案されるのでなくPTAやEM菌関連団
体側から学校に要望され、それに学校長が安易に承諾を与えるというような事例が多くなっています。たとえ地域の要求であっ
ても、それが学校教育にふさわしくないならば、はっきりと断る姿勢を学校長は持たないといけないと思います。学校長ができ
ないならば、市町村教育委員会がきちっとした判断を示すべきです。
 そのような状況もあるので、岐阜県の小中学校でのEM菌の実践に対しては、該当の学校長宛と同時に管轄市町村教育委員会
にもメールまたはファクスを送ることにしています。

 K小学校の今回の件は実践がなされたのでなく、事前にEM菌を使った教育活動を中止するとのことですから、K小学校と揖
斐川町教育委員会の英断を高く評価したいと思います。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・






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自然数のかけ算の交換法則について 

2018年02月27日 | 算数教育・初等理科教育
2018年2月27日(火)


   
「かけ算の順序強制指導」について私自身の立場を明らかにするために、あらためてこの一文をおこすことにした。まず、数学として

   二項演算→交換法則

について述べた。その数学から主流派の数学教育「学」者の多くが主張する

   2×3が演算の結果のみを表すのでなく、演算方法(演算の順序)も表している

という訳のわからない主張に対して、疑問を提起したつもりである。すなわち、

   2×3は演算結果のみを表している

ということであり、自然数は通常の乗法について交換法則が成立するから

   2×3=3×2=6

である。交換法則を介して、式としては右辺も左辺も同じである。さらに、自然数のかけ算には結合法則も成立するから、3つ以上の自然数のかけ算はかける
順序を気にすることなくどこから計算してもいいことになる。

  
   よく、式2×3と式3×2が違うことを言うために、行列の積や操作の積を持ち出す人がいる。

①   行列について、AB=BAでない
②   a:帽子をかぶる、b:手を頭の上に載せる 操作について ab=baでない
③   化学実験の操作は、非可逆的である

といったように・・・。しかし、行列の積にしても操作の積にしても化学実験の操作にしても、もともと積に関して非可換な演算である。つまり、交換法則が
成立しない世界の話である。それと、交換法則の成立する自然数の積と同列に論ずることは意味がない。それゆえ、「かけ算に順序がある」というこのような
主張は的外れである。


   いずれも、私自身「かけ算の順序」について主張をはっきりさせておく意味でこのブログをまとめてみた。




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