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中田秀夫監督『クロユリ団地』その2

2014-06-16 11:12:00 | ノンジャンル
 昨日の続きです。
 古い段ボール箱の中の腕時計は止まっていて、家族の持ち物が次々に出されます。笠原は飛鳥に「自分を責めなくていい」と言いますが、飛鳥は旅行先の写真を見て「絶対に目をそらさないと決めた」と言います。「早くここから出た方がいい」と言う笠原。
 夕暮れ。ノックの音。ミノルがやって来ます。空っぽの部屋を見て「どっか行っちゃうの?」と言うミノルに「1人ぼっちだと気づいた」と答える飛鳥。「僕が家族になってあげる」とミノルが言うと、物凄い音とともに壁に亀裂が走り、ミノルを抱いた飛鳥が「この子は関係ない。手を出さないで」と言うと、壁は元通りになります。
 植物人間のヒトミを見舞う笠原は、ヒトミの父から追い返されます。
 霊媒師(手塚理美)は飛鳥の手を取り「集中して」と言うと、壁を削る音が聞こえてきます。「もうお爺さんは出てこないと思う。お爺さんはあなたに感謝している。問題はお爺さんじゃない。あなた、部屋に入れたわね」と言う霊媒師。
 「13年前にこの団地で子供が事故で死んでる。かくれんぼでゴミ箱に隠れ、出られなくなり、業者も気づかず、焼却場へ運ばれてしまった。その後、この団地で起きた原因不明の事故。『お前も死ぬ』と知らせたかったのだろう。早く団地を出て。もう子供に会ってはいけない」と笠原。
 ドアに盛り塩。しかしミノルは来ます。飛鳥「君は死んでるんだよ」。ミノルは泣き出し「約束したのに、嘘つき」。
 笠原の電話に飛鳥が出ないので、笠原が飛鳥宅を訪ねると、飛鳥の顔に死相が現れています。「部屋に入れたのか?」「私、もう寂しくない。ミノル君がいるから。今日もミノル君が遊びに来るんだ」。笠原は飛鳥を部屋から連れ出そうとしますが、逆に飛鳥に部屋から閉め出されてしまいます。
 夜、霊媒師と飛鳥宅を再訪し、中に入る笠原。笠原「ミノル君はあなたの弟じゃない。弟は亡くなった。その事実から目をそらしているだけ」霊媒師「霊は場所じゃなく人の心に憑く。問題は祓えるかどうか。全てが終わるまで、あの子を入れちゃダメ」。
 飛鳥「どうしてこんなによくしてくれるの?」笠原「結婚を約束した相手がいた。車で事故り、今も意識不明だ」。
 祭壇を作り、除霊を始める霊媒師。ミノルが来てノックします。「お姉ちゃん、開けて。お姉ちゃん、遊ぼうよ」「お願い、帰って」「家族になるって約束したじゃない」笠原「開くな」。ミノル、ドアを無理矢理開けようとします。飛鳥の家族の声がドアを開けるように言い、それでも飛鳥が開けないと、家族は飛鳥を責め始めます。覗き窓からは血まみれの弟の姿。笠原「ダメだ、騙されるな」と飛鳥をぶちます。「しのぶく~ん、いるんでしょ」。今度はヒトミが話しかけます。「君は動けない」「そうよ、この先もずーとね。だから機械のスイッチを止めて」。笠原がドアを開けないと「そんな勇気もないの」と言ってヒトミは去ろうとします。それを止めようとして笠原がドアを開けると、笠原は吹っ飛びます。燃えているミノル。霊媒師は血を吐きます。ミノルは笠原が邪魔だと殺そうとするので、飛鳥は「ずっと遊んであげるから殺さないで」と言い、笠原を救います。飛鳥はミノルと指切りをし、ミノルを抱こうとしますが、笠原がそれを邪魔すると、ミノルは笠原に飛びつき、2人は床にめり込んでいき姿を消します。2人が消えていった床を空しく引っ掻く飛鳥。笠原が気がつくと、そこは焼却場の中で、上からミノルが見下ろしています。炎に包まれ絶叫する笠原。
 半狂乱になって床を引っ掻いているのを発見された飛鳥は伯父夫婦に引き取られますが、事故前の状態に退行してしまっているのでした。

 前田敦子の恐怖の表情が物凄く、またミノルの造形が魅力的でした。

 →Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto

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