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フランク・キャプラ監督『素晴らしき哉、人生!』

2009-10-07 17:32:00 | ノンジャンル
 山田宏一さんが「恋の映画誌」の中で絶賛していた、フランク・キャプラ監督・製作の'46年作品「素晴らしき哉、人生!」をDVDで見ました。
 ジョージのために祈る人々の声。天国では自殺しようとしているジョージを救うため、二級天使のクラレンスが派遣されることになり、ジョージのこれまでの人生がクラレンスに示されます。12才の時に池に落ちた弟を救い、バイト先では子供を失って動転し薬の調合を間違ったことを店主に教えてやり、成長したジョージ(ジェイムズ・スチュワート)は友人の妹メアリー(ドナ・リード)と知合います。町の貧しい人たちが持ち家を持てるための融資会社を経営していた父が急死し、ジョージは世界を旅する夢を延期して父の仕事を継ぎます。父の正式の後継者だった弟は花嫁の父から仕事を依頼されてしまったので、ジョージは自分の夢を諦めて父の仕事を続け、メアリーと結婚して4人の子供をもうけた後も、数々の困難を乗り越えて町の人々のために働きます。そして今日のクリスマスイブ。銀行監査員が来たにもかかわらず叔父が大金を紛失してしまい、会社は破産の危機に陥ります。ジョージは敵である町の実力者に頭を下げて融資を求めますが、逆に横領の容疑で警察に通報されてしまいます。絶望したジョージは雪降る中橋から飛び込もうとしますが、クラレンスに先を越されてしまい、彼を助けます。それでも自殺の決意を変えないジョージに対して、クラレンスは彼とともに彼が生まれていなかった時の世界を見て回り、ついにジョージはもう一度生きる決意をして現世に戻ります。家に帰ると、町中の人が彼の窮状を知って大金を寄付してくれていた上、幼馴染みからやはり大金の融資の申し込みがあり、それを見ていた銀行監査員までが寄付をして皆と一緒に賛美歌を歌います。そしてジョージの命を救ったことで翼をもらえたクラレンスからのお礼の言葉がジョージの手許に届き、天使が翼をもらった時に鳴るというベルの音が高らか響くのでした。
 フォード映画の常連がオールキャストで出ていた上に、何とグロリア・グレアムまでが傍役で出ていました。ラストは余りにも絵に描いたようなハッピーエンドなので私はついていけない部分もありましたが、クラレンスのお礼の言葉とベルの部分は胸が熱くなりました。「善意」という言葉が生きていた時代の雰囲気を味わってみたい方にはオススメです。