ITエンジニアの九十九折(新)

これまで経験したことや考えを思いつくままに綴って行こうと開設しました。マラソンをするように長く続けて行くつもりです。

123.電車止めたけど、偉かったかな(1,068字)

2008-01-22 | Weblog
先週の土曜日、会社の行事に参加するため、最寄り駅から快速電車に乗り、途中の四谷駅で各駅停車に乗り換えようと、ホームを渡って、次の電車の到着を待っていました(この駅は快速・各駅が上下線で走る複々線となっています)。

当日は土曜ダイヤということもあり、いつもより間隔が空いて運行されており、5,6分の間が空いていたため、何をするとはなしにボーッとしていました。

そのうち、降りた快速電車のホームのベンチ裏にかかっていた洗濯機の看板が目に止まり、それをながめていたのです。

すると、身体を微動させ、足元が落ち着かない男性が看板の前付近に現れ、私の視界に入って来ました。

それでも最初はあまり気にせず、飽かずコピーを追い、看板をながめていました。そのときです。何と男性がホームに落ちたのです。

私はとっさに、大声を出して叫んでいました。
すると周囲にいた4,5人が反応し、駅員を呼びに走り出したり、一緒に声を出したりしてくれました。

私はすぐさま、その後の光景が目に浮かび、すぐに何とかしなくてはと思い、「どうしよう、どうしたらいい。」と言っていたように思います。

付近に立っていた女性が、「非常ベルを押したらどうでしょう。」と言ってくれ、逡巡はしましたが、人命救助が第一との思いで、ベルを押して異常を知らせ、快速・各駅停車の上下線とも電車を止めました。

一方、落ちた本人はよろめきながらも、何と各駅側ホームへ歩み寄ってきて、上がろうとしたため、男性二人がかりで引き上げ、何とかホーム上に救い出すことができました。

その人は礼もくれず、視線をうつむき加減にしながら、非常ベルで停車していた下り電車(ホーム端側)の空いていた座席に座り、うつむいたままに乗っていました。

係員がかけつけるまで3分程度の出来事だったと思いますが、とても長い時間に感じられました。

さすがに私も気持ちが高揚し、一部始終が終わるとどっと疲労を感じました。

帰宅してそのことを家人に話すと、「それはきっとうつ病の人だよ。」とのこと。私は、寝不足か二日酔いだろうと思っていましたが、午前10時過ぎにそんな人はあまりうろついていないことも確かです。

彼はまだ20代だったと思います。表情は暗かったけど、人生に病んでしまうには若すぎます(断言できないけど)。

今までは、車内や構内放送で、「○○駅構内の人身事故のため、快速電車が運休しています。」と聞いて、投身か?何だろうと漠然と思っていました。

しかし、今回初めて、そうした場面に遭遇して、大変なことだと思い直しました。
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2 コメント

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Unknown (通りすがりA)
2008-01-23 00:13:31
とっさの判断で命の恩人だと思いますよ。

色んなところで事件・事故が多発している世の中の為、周囲の他人同士でも助け合わなくてはいけない時ってありますよね。

勇気を持つことを教えて戴きました。
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賛同ありがととう (ウォームハート)
2008-01-26 00:33:37
通りすがりAさんへ

賛同の言葉ありがとうございます。
あのときは本当に咄嗟の判断でしたが、人命第一という気持ちが積極的な行動につながったと思います。

やはり、人命より大事なものとして考えて行きたいですね。
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