福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。



南京事件:習近平国家主席ドイツでの発言 対日徹底対決姿勢を一層明確にしたが・・

2014年03月29日 02時27分08秒 | 政治・経済 国際関係
 本日報道された共同通信によるニュースによると、ドイツ訪間中の習近平国家主席は昨日、3月28日にベルリンで講演し、日中戦争時に旧日本軍が南京を占領した際に起きた南京大虐殺に言及し、「日本は30万人以上の住民を虐殺した」と強調した。習主席は更に「日本軍による侵略戦争で中国人に3500万人以上の死傷者が出た」とも述べ、日本を名指しで批判した。

 講演はドイツのシンクタンクが主催。政財界の要人や外交関係者ら約200人が訪れた。
 ホロコーストの歴史を近隣諸国と和解したドイツで、習主席が歴史問題をめぐって日本批判を展開し、安倍政権と徹底対決する姿勢を一層鮮明にした事になる。中国が「抗日戦争の勝利70周年」と位置付けし、来年の9月に行われる慶事に向け、国際社会での対日包囲網構築の動きを強める構え、と考えられる(共同通信)。

 南京大虐殺の犠牲者数をめぐり日中間で論争がまだ続いている。このような中、一国の代表者がまだ結論を得ていない事件の犠牲者を都合の良い数値を並べた事には問題がある。

 日中両国の有識者による歴史共同研究委員会の2010年の報告書は、南京事件で「30万人以上」が犠牲になったとする中国側主張と、日本側の「20万人を上限として4万人、2万人などの推計がある」と併記されている。南京事件そのものに対する両国の解釈の違いがあって同じ土俵で論じる事が出来ないためにこのような大きな差が生じている。

 これの信憑性は私には分からない。文献を読み解くしかないが、1937年当時の南京の人口は20万-25万人と記録されていた事からも中国側の「30万人以上」は納得出来ない数値である。

 中国のいろいろな文献とか論評を読んでいると、中国では自分達に取って不都合な部分はかくし、都合良い部分のみを抜き出し、都合良く解釈し、更にそれをごり押しする傾向がある。私もそれを感じる。

 今回も、中国はいま国内の人権抑圧に対し国際的に批判を受けているがこれらには一切語らなかった。
 世界第二の経済力を背景に軍備を拡張し、周辺国にやりたい放題の難題を突きつけている。経済力に見合ったバランス感覚を伴う「責任ある大国」になるにはまだまだ道が遠い。それ以上に、一党独裁、経済格差、人権侵害、情報操作等の国内問題によって一気に立場が変わりうる可能性を秘めている危うい国でもある。
 歴史的史実は適正な評価は必要であるが、変えようとしても不可能である。いま中国に求められるのは内憂に対する適正な対応である。
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